対象:住宅設計・構造

野平 史彦
建築家
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電気蓄熱床下暖房について
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こるびじぇ様
以前は確か「軒の深さ」についてのご質問でしたね?
さて、太陽光発電を採用してオール電化にしない理由も分かりませんが、エコウィルについてもまだ実証データが乏しいので、何とも言えませんね(笑)。
エナーテックの電気蓄熱床下暖房ですが、ここで分からないのが、何故、「基礎外断熱」にしなければならないのか? ということです。
基礎外断熱にする、ということはエナーテックの電熱線を基礎躯体に打ち込み、基礎コンクリートに蓄熱しようということなのでしょうか?
基礎形式は布基礎ですか、ベタ基礎ですか?
布基礎の場合は、土間に断熱材を敷き詰め、その上にエナーテック用の蓄熱コンクリートを打ち、基礎廻りは、断熱材で絶縁します(基礎内断熱)。
ベタ基礎の場合は、土間コンクリートの上に断熱材を敷き込み、その上にエナーテック用の蓄熱コンクリートを打ち、外周部基礎立ち上がりに対しては、これも断熱材で絶縁します(基礎内断熱)。
べた基礎で、基礎コンクリートそのものを蓄熱体とするなら、土間コンクリート下に断熱材を敷き詰め、基礎立ち上がり部分は外断熱ということになりますが、私の経験上、べた基礎全体を蓄熱体とすると蓄熱容量が大きすぎてコンクリートがなかなか暖まらないと同時に、地中に逃げる熱損失が大きくなる様に思います。
ベタ基礎の上に絶縁して蓄熱用のコンクリートを別に打つとそれだけコストアップになりますが、エナーテックを採用するなら,その方が効率がよく、基礎外断熱にした時のシロアリの心配(シロアリは結構好んで発泡プラスチック系の断熱材の中に嶬道を作って登って来ます)も少なくなるでしょう。
太陽光発電で、日中の高い電気を売電して、エナーテックは安い深夜電力で稼働する、ということで、これはありですよね!?
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次回の船橋建築塾は、7月18日(土)
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補足
再質問の欄からの再質問ではなかったので、追記欄に再回答させて頂きます。
エナーテックの採用がシロアリの発生頻度を高めるのか?とのご質問ですが、
床下暖房をすると、冬期間床下の木材(土台等)の乾燥を促進するので、シロアリに対しては有効であると考えられます。
基礎を外断熱にすると、前述のようにシロアリが侵入し易くなるのは確かです。しかし、防蟻剤入りの断熱材を用いたり、適正な防蟻処理を施せば、さほど心配するには及びません。
また、設計者がエナーテックの仕様をよく理解し、施工者が設計図書に基づき、きちんとした施工ができる普通の施工者なら、それほど難しい工事とは思われませんが、、
そのくらいのことが普通にできなさそうな施工者に家づくりを頼む事の方が(?)のような気がします。失礼
評価・お礼

こるびじぇ さん
前回「軒の深さ」を質問したものです。覚えてくださっていてありがとうございます。
基礎はベタ基礎です。
エナーテックの床下暖房については私の理想の商品です。ただ、お願いしている工務店様に実績がないため、不安です。
私自身、そもそも基礎外断熱の意味すらわかっておりません。施工経験の有無で大きなデメリットの可能性があるならば残念ですが諦めようと思っております。
エナーテックを採用することはシロアリ発生頻度を高めるのでしょうか?それとも外断熱がシロアリ発生頻度を高めるのですか?
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東海地方で新築一戸建てを計画中の者です。
現在、太陽光発電システムの搭載は決定しておりますがオール電化仕様にするかどうか迷っております。ネックになっているのが床暖房です。施工面積は20畳です。… [続きを読む]
こるびじぇさん (三重県/31歳/男性)
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