噛み癖
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10年前は、飼い主に噛みつくのも、引っ張るのも、言うことを聞かないのも、「飼い主がリーダーになれていないから」。
そして、犬はオオカミと同じで、オオカミの群では上位の物の言うことは聞くが下位のものの言うことは聞かない。
人間の家族に迎え入れられた犬は家族を群れと捉え、群れにはリーダーが必要で、飼い主がリーダーになれないと様々な問題が出てくる。
群れの中では視点が高い個体ほど上位。ゆえに常に犬の視線が人間より下に来るように。同じ高さで寝るのは同順位ゆえベッドで一緒に寝てはいけない。食事は上位の個体から取るから犬の食事は飼い主家族が済んでから。
などと説明していました。
しかし、その考えが間違えだという説に出会い。その後、脳科学的な知識を深め、実際の人間家族で飼われている犬たちとその飼い主に接すする中で、やはりそうした考えが間違っていると確信するに至りました。
犬に限らず脳の大脳新皮質、前頭葉が発達していない人間以外の動物は、「ある行動の結果いいことが起きればその行動を高める」「ある行動の結果嫌なことがなくなればその行動を高める」「ある行動の結果嫌なことが起きればその行動を減じる」「ある行動の結果いいことがなくなればばその行動を減じる」という、行動原則にある程度忠実です。
すなわち、T.OICさんの犬が噛みつくのは、T.OICさんをリーダーと思っているとか、いないとかの理由ではなく、「T.OICさんを噛む結果いいことが起きる」か「T.OICさんを噛む結果嫌なことがなくる」からです。
耳掃除など嫌なことをされそうになったら噛みつく、その結果飼い主は耳掃除をあきらめる(=嫌なことがなくなる)。夫婦ゲンカで先に手を挙げた方に唸り声を発し噛んで来るのは、自分の身に危険を感じ噛みつく、その結果けんかが収まる(=嫌なことがなくなる)。からに他なりません。
(追記に続く)
補足
問題解決へのアプローチは、飼い主は自分に嫌なことを起こす訳がない、という信頼関係を築くことです。
リーダーにならないといけないという考え方は、パック理論(群れの論理)から生まれていますが、その考えに意を唱える理由は、他のサイトにおける私のコラム
http://www.animalone.co.jp/magazine/070322_02/index.php
をご参照下さい。
「そもそも何故、叱られているのか」を理解していないように思える、その件に関しては
http://profile.allabout.co.jp/pf/cando/column/detail/10010
http://profile.allabout.co.jp/pf/cando/column/detail/8684
http://profile.allabout.co.jp/pf/cando/column/detail/7407
を参考にしてください。
以上ご参考になれば幸いです。
評価・お礼
T.OIC さん
ご回答ありがとうございました。思いあたる点が非常に多くあります。パック理論という言葉は初めてでしたが、それが間違いというのはとても納得がいきます。
我が家では、犬の気持ちを理解するところから考え直さなければいけないようですので、これからどのように対応していくかを嫁さんと話しあい、当面は例えば耳掃除しようとすると噛むわけですから、耳掃除=いいことが起きる前触れ、というような方向で意識付けさせてみることにしました。
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