対象:ペットの医療・健康
クッシング症候群
みるくすきさん、結構費用が掛かりましたね。内分泌疾患の場合、ホルモンの定量(血中のホルモン濃度の測定)をします。特に副腎にトラブルがあると疑われたときは、副腎皮質ホルモンの他に脳下垂体のホルモンの定量や、デキサメサゾンという薬物を投与して副腎皮質ホルモンを定量しどのように変化するかを見ます。その結果から、脳下垂体が原因による2次性の副腎皮質機能亢進症なのか、副腎自体の問題(クッシング)なのかを判定します。そのために幾度も採血、ホルモン定量を繰り返しますので、どうしても他の疾患よりも検査費用が高くなってしまいます。
当院でも現在2頭の副腎皮質機能亢進症のワンちゃんを
診せてもらっています。2頭とも12歳を越える老犬です。一件のワンちゃんは症状が急激に悪化(多飲、多尿、皮膚の石灰化による広範な炎症)しました。飼い主の方とお話し合いを持ちましたところ、トリロスタン(デソバン錠)という高価な薬の投与を希望されました。現在、症状が劇的に改善し、投与量を漸減してます。もう一件は、同じようにお話し合いを持ちましたところ、断腸の思いで積極的内科治療を御辞退されました。でもこのワンちゃんは急激に悪化せずに、現在も多飲多尿はありますがそこそこ元気で生存されています。
副腎皮質機能亢進症にはトリロスタンの他に、ミトタンやケトコナゾールといったお薬もあります。先生とお話してみて下さい。犬副腎皮質機能亢進症につきましては小宮山先生のサイトに詳しく紹介されています。
補足
白内障の手術を積極的に取り入れている先生の中でも、かなりお安くされている病院もあるそうです。当院の近くに獣医眼科で有名な先生がいらっしゃいます。そんなわけで、当院では、白内障で相談に来られた方に「御紹介しますよ」と申し上げますが、実際に手術を受けられた方は数名位しかいらっしゃいません。遠藤先生の御回答にありますように、ほとんどの老犬の場合は、白内障でも不自由なく家の中を歩き回っていますし、見えているのかなと錯覚するほど早く動くワンちゃんもいますので積極的に手術を勧めていません。(若齢のワンちゃんの白内障は手術をお勧めしています。)
獣医医療は基本的には自由診療ですから、同じ検査、治療を同じ回数受けても、請求金額はまちまちです。あるいは雲泥の差です。でも治療していく上で、費用はとても大事な問題の一つですから、前もってざっくばらんに大体の金額を先生にお聞きになってもいいと思います。そのうえで、飼い主さんと先生とで治療方針を決めていけばいいと思いますよ。
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