対象:心の病気・カウンセリング
そう状態(躁鬱病)について
ご主人が軽い躁状態にあるとのこと、心よりお見舞い申し上げます。と申しますのは、躁状態というのは、''本人はあまり困らないものの、周りの方々が困る病気''だからです。躁症状とは
''・気分の高ぶり ・怒りっぽさ ・誇大性 ・話し続ける ・考えが止まらない ・気が散る ・じっとしていられない ・お金を使い過ぎる ・異性を誘惑する ・眠らない ・食べ過ぎ飲み過ぎ''
などが挙げられます。いずれも本人にはあまり自覚がなく、更に軽い躁状態はむしろ''元気が良い、調子が良い''くらいに誤解されるものです。しかし周りの方々はご本人の言動に''振り回され迷惑する''ことが少なくありません。特にお金に関しては、借金をしてまで使い込まれる方もいて、確実な対処が必要になります。
躁うつ病にはリチウムや''バルプロ酸''といった''抗躁薬''や''気分安定薬''が効果的です。従って躁の兆候が見られたらできるだけ早く開始されることをお勧め致します。しかし本人が飲もうとしないことには始まりません。このような時には''周囲の方々とご相談ご協力''をいただき、何とか確実な治療へ導入できるよう''繰り返し説得''をお願いします。どうにもならず、状況が悪化する時には''専門の病院へ入院''も一考です。主治医とご相談してみて下さい。
躁鬱病は鬱病に比べ''若い時''に発病し''繰り返す''病気です。従って一旦、改善しても薬を止めないようにご注意下さい。特に鬱から躁に転じると気持ちが大きくなり、もう大丈夫なのだと楽観視しがちです。そして無理な言動をして再び鬱に陥ります。つきましては、''軽い鬱の時に躁の時の言動を振り返り''、病気の自覚を持っていただけるよう病気の学習をするのが効果的です。
とにかく今が一番大変な時でしょう。心よりお見舞い申し上げます。
茅野 分 (銀座泰明クリニック)
補足
銀座泰明クリニックのリンクは以下へ移転しました。
http://ginzataimei.com
回答専門家
- 茅野 分
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
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この回答の相談
主人が先日、軽そうとの診断を受けました。この心の病は完治するのでしょうか?また、沢山の物事に手をつけようとし、私まで巻き込まれることがあります。主人の気分が高揚しているときには止める事ができません。浪費も目立ちます。見ているだけしかないのでしょうか?上手な対処方法があれば教えてください。
enaさん (埼玉県/30歳/女性)
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