対象:住宅設計・構造

横山 彰人
建築家
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賃貸併用住宅で注意すべきこと
収益性の考え方や建物の構造など専門家の方がコラムに書いているので、別のアプローチから考えを述べてみたいと思います。
賃貸住宅が得意な工務店やハウスメーカーに訪れる前に、この事業について、何を優先し何が 主 で何が 従 なのか、また何を一番大切にしているかを家族と話し合うことが、大事だと思います。
店舗付住宅や賃貸併用住宅も多く設計してきたり、また見てきましたが後で後悔する例は意外と多いのです。
自宅か賃貸の収益かどちらを優先するかは、建主の手持ち資金や考え方にもよりますが、両方満足することは、なかなか難しいと言えます。
限られた面積では多くの方はどうしても収益性を優先してしまい、その結果として賃貸部分の面積が増え、肝心の自宅部分の面積が少なくなり、暮らしにくく後で後悔するケースも多いのです。
また鉄骨や鉄筋コンクリートの構造は木造と較べて融通性がありませんので、住宅部分が賃貸部分の階段やアプローチの位置に制約を受けてしまう事も多いのです。
本末転倒といことになりかねません。
できれば家族が十分満足し豊かな暮らしができる、間取りと空間をしっかり取り、残った面積で賃貸部分の有効利用を考えるべきでしょう。
それでも、メゾネット型や1LDKタイプなど様々なプランが出てくるはずです。
またこの敷地面積であれば、むしろ住宅の設計が多い建築家を選び、その建築家に不動産の人や優良な建設業者を紹介してもらう方がいいと思います。
不動産の運用や賃貸住宅を得意としている工務店は、一概には言えませんが時間を掛けて設計をしなければならない住宅は、不得手の場合が多いのです。
詳しくお知りになりたい場合や分からない点は、事務所までご連絡下さい。
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kazu_0313さん (東京都/45歳/男性)
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