対象:独立開業
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後藤 義弘
社会保険労務士
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ご質問ありがとうございます
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*■ 質問-1
''種類株式を発行するベンチャ-とはVCから資金が必要な会社でしょうか。''
**''★ 回答''
ご質問のように、VCから資金を調達する場合に、VCの経営参画や配当などに関する権利関係を調整するために、種類株式を活用することはあります((例えば、''ハンズオフ型'' [ 経営参画しない型 ] のVCであれば、議決権を制限もしくは与えず (''議決権制限''、''無議決権'')、また、上場が実現しない場合は会社に株式の引き取りを請求できる権利 (''取得請求権'') を付けるなど、この種類株式を使って会社とVC間の権利調整を行うことは考えられます。))。
ただ、種類株式は、VCからの資金調達シーンだけに有効なわけではなく、それ以外にも会社の規模を問わず (またベンチャーかベンチャーでないかの区別なく)、広く経営上の様々なシーン (内部統制、株主政策、経営承継、組織再編、M&A、相続対策、リスクマネジメントなど) での活用が可能です。
したがって、ご質問のケースも確かに当てはまりますが、それ以外にも利用価値はある、というのがお答えになるかと思います。
*■ 質問-2
''ベンチャ-でも銀行からの資金調達力があるところは発行をしない・・・''
**''★ 回答''
質問-1のとおり、種類株式には様々な使い方があるので、ベンチャー企業の資金調達力のあるなしにかかわらず発行が可能です。
*■ 質問-3
''種類株を発行するとすれば、一般的にどのような株式を発行するのでしょうか。''
**''★ 回答''
これも活用するビジネスシーンや会社の事情によります。
種類株式は、会社の事情に応じ、株式を一定範囲で自由にそのカタチや個性を変えることのできるビジネスツールです。
補足
例えば、出資者に経営参画させない、つまり議決権を制限する (もしくは全く与えない) ''議決権制限株式'' 、会社の都合で株主より強制的に株式を引き上げることのできる ''取得条項付株式'' 、反対に株主から会社に買い取りを請求できる ''取得請求権付株式'' 、一定の経営上の重要事項について 「拒否権」 を発動できる ''拒否権付株式'' など、いくつかのバリエーションがあり、またこれらの機能は相互に組み合わせて活用することもできます。
また、この種類株式に ''新株予約権'' と ''社債'' の機能を組み合わせた高度な金融商品を独自に設計し、投資家の投資インセンティブを高め、より有利に資金を調達する手法も考えられます。
*■ 質問-4
''種類株式を発行する理由としては資金がない、株主が入ると経営権をおびやかされる・・・''
**★ 回答
確かに種類株式にはご質問のような機能も果たし得ます。
お話では、ベンチャー企業の資金調達時の種類株式の活用に焦点をあてられているようですが、そもそも種類株式は、先述のとおり、そのバリエーションは多岐にわたっており、組み合わせによっては実にダイナミックな使い方ができます。 (ただ、効果が強い分「副作用」に注意しなければなりませんが)
そういう意味で、中小企業のビジネスシーンにおいて、この種類株式は非常に利用価値の高いビジネスツールと言えます。
弊社はこのような株式設計や種類株式を使った資金調達ツールの設計に強みを持っています。
ここで種類株式の一般的な活用法についてお話するよりも、ポプラさんの会社のご事情やニーズから出発し、どのように種類株式を設計すれば問題が解決するか、あるいは会社利益につながるか、というアプローチで具体的な活用法を模索するほうがより有意義と考えます。
もし、VCから出資を受けるなど資金調達上種類株式の設計等につきご要望やご不明な点があれば、ご遠慮なく弊社までお問い合わせください。
評価・お礼
ポプラ さん
いま種類株式のことを本で勉強中ですが、質問してよかったです。回答が的を得ています。ありがとうございました。
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