対象:商品企画・開発
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田邉 康雄
経営コンサルタント
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自然発生的開発と開発専門部署との両方があります。
田辺コンサルタント自身が、独立前に在籍した三菱化学において新商品開発に従事した際の経験を御披露します。
当時、商品開発を専門に扱う部署として「企画開発室」がありました。私は48才から60才定年退職までここに12年間在籍しました。
着任早々1984(昭和59)年、エレクトロケミストリー(電子材料化学)グループのマネージャーを拝命しました。そこでケイ素事業を自ら発掘して開始しました。
一方、三菱化学総合研究所においてあるマネージャーが、個人的趣味を発展させて自然発生的に光ディスクを取り上げました。
ある程度技術ができたので正式な開発テーマとしたいと希望していました。しかし事業部はそれを受取るほどの余裕はありませんでした。フロッピーディスク事業で多忙だったのです。
フロッピーディスク事業部は、将来光ディスクも戦列に加えたいと考えていました。そこで「企画開発室」に話がありました。「しばらく面倒を見てくれ」と。
これを受けてエレクトロケミストリーグループが一年間面倒をみました。その後、フロッピーディスク事業部に引渡しました。今「MITSUBISHI」の商標で発売されているCDディスクやDVDディスクです。
以上は「自然発生的開発」を「開発専門部署」で推進した例です。
―― 一方私は、光ディスクには興味がありませんでした。私の専門である触媒工学とは関係がなかったからです。 私自身は、専門を生かして前述の自ら発掘したケイ素化学に集中しました。これは定年退職後、大躍進を確認しました。現在のシリコン半導体の発展を下支えしています。
これが開発専門部署だけで推進した例です。この例に関しては、拙著「生涯現役エンジニア」 248ページ「ケイ素化学(社長賞)」の項を見てください。
以上2例が、御質問に対する的確な回答になったでしょうか? 御参考の一端にして頂けると幸いです。
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先日の企画会議で、自社の商品開発力の弱さが問題になりました。弊社には商品開発を専門に扱う部署がなく、これまでは、良いアイデアがあれば部署を問わずに取り上げてきました。商品開発力を高めるに… [続きを読む]
All About ProFileさん
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