対象:子供の教育・受験
怒ると叱るの違い
お子さんが不機嫌になるのには、それなりの理由があるのだと思いますが、まだ人格が形成されていない幼児の主張は自己中心的なものも多いと思いますので、やはり分別を持った大人が「子供の将来の為に叱る=子供が大人に成った時に苦労しない様にキチンと教育する」という事は必要不可欠だと私は思います。
最近の社会的な風潮として、なかなか大人が子供を叱れないというアンバランスな現状が社会的にある様に思いますが、「駄目なものは駄目」という毅然とした態度を取る事も、子供に関わる大人には必要になる事があります。
子供というものは幼いからと侮れず、尊敬できない大人を甘くみるという事を無意識であっても心で判断しているものなのです。ですので甘くみられない為に必要なのは、子供に敬意を持たれる大人になる事。つまり説得力を持つ大人=子供に諭す事は自ら実行できている大人になる事です。
その為には、ただ頭ごなしに怒るのではなく、まず子供が「何故そういう行動を取ってしまうのか?」というその気持ちを理解してあげる事がまず最初になくてはなりません。何故なら人間というのは「自分の事を理解してくれている相手」には愛情を感じ、自然に敬意を払うものだからです。
ですので、そういう「この人は自分の為に本気で叱ってくれている」と子供が叱られる意味を納得できて、叱ってくれる大人に信頼と愛情を感じれば、子供は自然に素直になるのだと思います。
「怒る」と「叱る」の違いというものがありますが、これは非常に重要であると私は思います。
「怒る」というのは感情的になる事で、その裏には大人が「自分の都合」を優先させてしまう行為です。それに対して「叱る」という行為は「相手の為に諭す」という慈悲の行為になります。
前者の場合ですが、例えば大人が良くやってしまいがちな安易な例として、子供が悪さをした時に「そんな事をするなら〇〇してあげない」とか、「そんな事をしたらお父さんやお母さんが困るのだ」とか、「そんな事をしたらお巡りさんが来るよ!」などという事を理由に止めさせるという手法を取ってしまう親御さんも良くお見掛けするのですが、
そうすると子供は罰を与えられた様に感じたり、自分の気持ちは無視されて無理矢理止めさせられたと感じるので、心から納得できない事も多くなりますし(※これが原因で思春期にグレる子供になるケースは多いです)、
「両親やお巡りさんに見つからなければ何をしても良い」という心理も無意識に子供の中に働く様にもなり、根本から「して良い事」と「して悪い事」の区別を自分で理解する事が難しくなってしまうという弊害も生まれてしまうという事にもなり、真の教育とは言えないものに成ってしまうのです。
人間というものはわがままなので「自分の為に良いか、悪いか」というもので、「したいか、したくないか」という自分の行動を決めているものなので、子供自身が「自分の為にしない方が良いのだ」と納得理解できれば、自ずと「しなくなる」という事が初めて可能になります。
まだ幼いお子さんですので、息子さんの目線になってあげつつ、何故それをしない方が良いのかという事を、大人としてキチンと納得させてあげる事ができれば、お子さんの気持ちも落ち着いて来る様に私は思います。
補足
子供が癇癪を起こす原因に、食べ物が関係していると言われます。特に精製された白砂糖を摂取すると体からカルシウムが奪いますし、又食品添加物など脳や内臓に影響を与え疲弊させるものを年中口にしていると、肝臓が疲れて怒りっぽい性格になると言われますので、そちらの方面からも考慮されてみて下さい。
回答専門家
- 大園 エリカ
- ( 東京都 / ダンスインストラクター )
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年
(現在のポイント:-pt)
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