成犬の多頭飼いをする場合は。
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ペット行動コンサルタントSENDAの動物行動専門の獣医師 千田純子です。私は行政の動物保護指導センターの収容された犬猫の評価や里親へのアドバイスを行っています。
保護犬であろうと、家庭犬であろうと、成犬は何かしらの癖があることが多いので、長年自分の家庭で暮らしてきた犬と同じように最初から部屋に自由にして飼うのは、かなり冒険ではないかと思います。
さらに、繁殖用の犬であった場合は、あまりしつけをしていない場合が多いので、一からしつけをするつもりで飼い始めた方が良いでしょう。
私も保護犬を預かったことがありますが、人がいない時は必ず、犬たちはケージの中に入れておきました。人がいてもトラブルが起こるので、目を離すことはしませんでした。慣れるには数ヶ月かかると思っておいた方が良いでしょう。
基本的に、環境が変わった時にケージ飼いにしてしまえば、犬はそれなりに諦めることが多いです。最初は新しい犬はケージに入れておいて、人がいる時だけ自由にしてあげます。それでも、最初から2頭を一緒にするのは危険が伴います。数ヶ月かけて少しずつ一緒の時間を増やしていく必要があります。一度噛んだことがあるのであれば、2頭をフリーでいる時はバスケットマズルをつけておくことも考えた方が良いでしょう。
11歳の先住犬の生活を変えるのは、高齢犬のストレスにもなりますので、なるべく変えないように考えてあげたいものです。
今まで狭いところに閉じ込められてきた犬の中には、急に居心地の良い環境を与えられると、所有欲が出てきて、攻撃性などを示してくることがあります。自由を与えることがその犬にとって良いことばかりではない場合もあります。その犬に合わせて、新しい生活に馴染めるようにしつけをしてあげてください。
評価・お礼
mtr402 さん
2017/10/26 10:01
文字数が足りず説明不足でしたが、引き取りまでに先住犬と何度か面会を重ねたことや、保護団体さんのほうでは比較的穏やかでケンカのない子たちはゲージに入れない時間のほうが多く、保護犬もそのグループだったことなども考慮しゲージを用意しませんでしたが
おっしゃる通り、環境が変わったときにゲージを用意してあげればよかったですね。
今後、また保護犬などをお迎えするときの参考にさせて頂きます
ご回答ありがとうございました
回答専門家
- 千田 純子
- ( 千葉県 / 獣医 )
- ペット行動コンサルタントSENDA
科学的な理論を基に人と動物が共生できる方法を提案します。
ペットの犬や猫の問題行動の予防や改善のためのコンサルテーションや個人トレーニング、グループトレーニングを行っています。当しつけ教室の卒業生には、老人福祉施設や病院、緩和ケア病棟でセラピー犬として活躍しているワンちゃん達もいます。
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この回答の相談
少し長文になりますがよろしくお願いします。
先住犬11歳の耳を先月やってきた保護犬6歳が本気で噛みました。
どちらもキャバリア、メスです。
状況としては、母がおやつを先住犬と保護犬… [続きを読む]
mtr402さん (兵庫県/24歳/女性)
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