栄養バランス乱れ&代謝低下?糖質減らしビタミン等補給&保温を - 吉野 真人 - 専門家プロファイル

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栄養バランス乱れ&代謝低下?糖質減らしビタミン等補給&保温を

2017/01/14 12:11

過敏性腸症候群および躁うつ病が関係し、食欲の減退・回復に連動する形で体重が大きく増減するパターンです。すなわち胃腸の具合が悪くなると食欲が低下し体重が減る一方、食欲が回復したら今度は体重が大幅に増加します。しかも体を動かすのが息切れする程に辛いというのでは、毎日が本当に憂うつなのも無理からぬところです。
過敏性腸症候群(IBS)は過度なストレスや不安感などが引き金となり、下痢や便秘、腹痛、食欲不振など胃腸の不調症状を繰り返す慢性疾患です。症状が長引けば、摂食量の低下から体重が減少することは充分にあり得ます。病状が回復し食事も安定的に摂れるようになれば体重も自ずと回復してきますが、それで体調全般も改善へ向かうかどうかは、栄養バランスの優劣など様々な要因に左右されます。

もし元来、代謝が低下し太りやすい素地である場合、通常かそれ以上の食欲があれば、当然の如く体重が増えやすくなります。同じ条件下で、何らかの原因で食欲が低下する、もしくは食物の消化・吸収に齟齬を来たすと、カロリーや各種栄養素の不足により、体重が逆に減少しやすくなります。
うつ病や躁うつ病などメンタル不調を示す代表的疾患では、栄養バランスの乱れから倦怠感、息切れなど様々な身体的症状を伴い、体重が増減を繰り返しやすい、という傾向が認められます。

うつ病や躁うつ病(双極性障害)などのメンタル不調性疾患は、ストレスなどが引き金になることはよく知られていますが、別の側面では栄養バランスの乱れや代謝の低下、フードアレルギー、有害重金属汚染など、様々な健康障害が病状を悪化させることが明らかとなってきました。
一方でIBSは、下痢や腹痛などの消化器症状が前面に出ていますが、ストレスや不安が嵩じると増悪しやすい傾向があり、メンタル不調の色彩の濃い消化器疾患です。現に、ストレス源が遠のくと症状が緩和することが経験的に知られていますし、抗不安薬などが奏功することも少なくありません。

さて体調維持はもちろんメンタルの健康のためにも、ビタミンやミネラルなど栄養素の重要性は決定的といえます。例えばビタミンB群は糖質代謝やたんぱく質代謝など幅広い分野に必要ですが、不足すると倦怠感や憂うつ感、不眠、過敏症、口内炎など様々な体調不良の原因となります。現代では男女を問わず不足・欠乏症の人が多く、糖質に偏った食事や野菜不足、ストレス、長時間労働など様々な背景が指摘されています。
次に女性の場合、鉄の不足も深刻な問題です。現実には、閉経前の女性の大半が鉄欠乏状態といえます。鉄が不足すると息切れ、動悸、体のだるさ、脱毛、爪が割れやすい、等の多彩な症状が現れやすくなります。さらにダイエット志向の女性では、タンパク質の不足も少なくありません。肌荒れ、粘膜障害、傷が治りにくい、倦怠感、風邪の遷延など、やはり多彩な症状に悩まされがちです。

一方で低体温や代謝の低下があると当然、太りやすい傾向となりますが、それだけでなく全身倦怠感や憂うつ感、肩凝り、頭痛、不眠など、多くの体調不良に悩まされやすい体質となります。体温低下に伴う血流障害、解毒力や抗酸化力の低下を伴ないやすいことが関係しています。また免疫力の低下も招きやすく、風邪をひきやすい、アレルギーが遷延しやすい、さらにはガンに罹りやすいといった弊害も指摘されています。
IBSなどストレスの関係した胃腸障害に関しても、上記のような栄養バランスの乱れや低体温、代謝の低下などの要素が深く結びついています。ビタミンB群など栄養素の不足により自律神経のアンバランス、腸粘膜の脆弱性、消化酵素の不足、腸内細菌叢の乱れがもたらされ、腸内環境の悪化からIBSの病態が深刻となります。またIBSによる腸管機能の低下が栄養の吸収や利用の阻害を招く、という一種の悪循環が生じます。

さてこのようなIBSおよびメンタル不調、さらには体重の乱高下に対処するためには、具体的にどのような工夫が求められるのでしょうか。先ず取り組むべきは「食事」の工夫です。体重を少しずつでも減らすためには食事のカロリーを抑制する必要がありますが、あまり無理をするとリバウンドを伴ないますし、体調を崩してしまっては元も子もありません。またIBSの症状をぶり返させないための配慮も必要です。
ダイエット目的でカロリー制限する方が陥りやすいのが、上記の各種ビタミンやたんぱく質の不足・欠乏です。ご飯などの主食はもとより、肉や野菜などの副食まで軒並み減らしてしまっては、摂取カロリーは確かに抑えられますが、ビタミンやたんぱく質など必要な栄養素が不足しがちになります。また代謝が低下傾向となり、痩せにくい体となってしまいます。

具体的な食事の工夫に即していうと、野菜や果物、豆類、きのこ類などをたくさん食べ、肉や魚などタンパク源も適度に食べることが重要です。但し乳製品や卵などは食物アレルギーの可能性も考慮し、控えめとするのが賢明です。一方でお菓子など甘いものは極力減らし、ご飯やパン、めん類などの炭水化物も少なめにすることが大切です。また糠漬けやキムチ、納豆などの発酵食品も腸内環境を整えるなどの意味からお勧めです。
さらに日々の入浴も疎かにできません。38~39℃という温めの湯に半身浴でゆったり浸かることが有効です。体の芯まで温まると胃腸の機能が改善し、代謝が活発となり、ひいては痩せやすい体質となります。リラックスしメンタル的にも安定しやすくなります。また痩せるためには運動も欠かせません。ウォーキングや水泳、サイクリングなどの有酸素運動を中心に、余裕があればスクワットなどの筋トレにも取り組みましょう。

具体的な治療法として有効と思われるものを幾つか簡単に説明します。

1・栄養療法
症状および血液検査の結果に基づき、不足しているビタミンやミネラルなどの栄養素を積極的に補給します。食事の改善および良質なサプリメント摂取が基本的な方法です。

2・漢方薬
症状および体質に合わせた漢方薬を内服します。お話の症状に照らせば、防風通聖散や桂枝加芍薬湯あたりが狙い目です。

3・プラセンタ注射
ヒト胎盤エキスの注射です。1本2㎖のため、ごく短時間で注射できます。慢性の疲労、うつ症状、頭痛、生理痛、肌荒れ、不眠など、多くの症状に効果が期待できます。

4・ラドン温浴(低放射線ホルミシス療法)
ラドンガスの充満した暖かい小部屋で40分ほど横になり、ラドンガスをたっぷり吸入します。ラドンガスは免疫力、代謝、解毒力を飛躍的に向上させ、ガンや感染症、神経疾患、各種アレルギー、肌のトラブル、慢性疲労など多くの疾患、体調不良に効果を発揮します。

5・点滴療法
ビタミンB群やビタミンC、抗酸化成分などを20分前後かけて点滴します。マイヤーズカクテル、アルファリポ酸などが代表で、最大の特徴はその「即効性」です。

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病気を治したり予防するにあたり、いちばん大切なのは、ご本人の自然治癒力です。メンタルヘルスを軸に、食生活の改善、体温の維持・細胞活性化などのアプローチを複合的に組み合わせて自然治癒力を向上させ、心と身体の両方の健康状態を回復へと導きます。

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この回答の相談

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心と体・医療健康 薬・漢方薬 2017/01/03 01:01

はじめまして。
過敏性腸症候群での体重減少から一転、躁うつ病の薬を服薬し始めてから半年足らずで20キロほど増加しました。

全く食べられない状況から、普通に食事を取れるようになっただけなのに…

体を動かすの… [続きを読む]

まんまるさん

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