本気噛み
ワンちゃんの問題行動の中で、噛むことが一番心を痛めてしまう行動ですね。きっと、飼い主の方も相当悩まれていらっしゃることと思います。
噛む問題行動は、そのワンちゃんが生まれ持った物ではありません。原因は大きく分けて二つあります。一つはトラウマから来る攻撃性です。これは、小さい頃あった怖いこと痛いことがあり、それに似た状況に身を置いた時に自分の身を守るために噛みます。これは精神的なトラウマなので時間がかかる可能性があります。しかし、飼い主の方がワンちゃんから見て強い信頼されるリーダーとなると、我慢ができるようになります。リーダーに対して唸ったり噛むことは許されないのが犬社会です。
もう一つは、ワンちゃんがリーダーで自分の強さをアピールするために噛みます。犬は群れで生活する動物で、その群れの一番強いメンバーがリーダーとして群れを守って従えていきます。この柴ちゃんは自分がリーダーと思って、リーダーのお仕事の一つとしての強さのしらしめを、噛むという行動でしています。自分がリーダーだと思うと、毎日強さをアピールする行動をとります。どのような行動を取るかはそのワンちゃんによってそれぞれ違います。どどららさんのワンちゃんは、この噛むことを選択するワンちゃんです。
一つ例をお話しします。ある7〜8歳のオスの柴ちゃんがかなりの攻撃性があるということで、私が飼い主さん宅に伺いました。攻撃性があるので完全な外飼いです。お散歩には毎日連れていらっしゃっています。ワンちゃんにとって自分の強さを飼い主の方にアピールする時は、このお散歩の時しかありません。どういう風にアピールするかというと、一つはリードの引っ張りです。グイグイいきます。もう一つは、お散歩をしてグイグイ前を歩いているのに突然立ち止まり飼い主さんの方を振り向いて急にガウガウと襲うのです。これを毎日毎日していました。私が伺って、ワンちゃんから見た強いと思われる行動を飼い主さんにご指導いたしました。すると、ワンちゃんはすぐに借りてきた猫のようにおとなしく、横についてとぼとぼ歩き始めたのです。ワンちゃんのトレーニングは、ワンちゃんに覚えさせる物ではありません。飼い主の方がワンちゃんから見て尊敬される強いリーダーになれば、ワンちゃんは何歳でも必ず変わります。
ワンちゃんから見てリーダーらしい堂々とした態度をとることが大事です。柴のワンちゃんは狼に一番近い犬種のひとつです。犬社会の群れの規則をとても大事にします。リーダーはいつも強くないといけません。そのためには、なるべくおやつは使わずに態度で強さを示して見てください。
回答専門家
- 川添 千絵
- ( しつけインストラクター )
- バークバスターズ ジャパン 代表取締役
問題行動がある犬と飼い主さんをハッピーにできるしつけです。
ワンちゃんが大好きで始めたお仕事ですが、今はもっともっと好きになってます。ワンちゃんも飼い主さんもハッピーになってもらえるのは、本当にうれしいです。餌を使うことなし、無理矢理押さえることもなし。年齢や問題行動問いません。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
4歳になる柴犬(オス)が度々本気噛みをします。
家族だけでなく他人も噛んでいます。
唸ったりはほとんどせずに突然噛みに行くので対応がとても困難です。
もちろん事前に観察していると耳の向… [続きを読む]
どどららさん (東京都/48歳/女性)
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