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対象:住宅設計・構造

中舎 重之

中舎 重之
建築家

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地盤と擁壁の話

2015/04/20 09:58
(
5.0
)

質問の順序で回答します。
Q1:URの地盤データで、洪積砂質土層でのN値が10と言うのは、
   数値としては、低い感じがします。 地下水位が高いのかも知れません。
   軟弱地盤では有りません。 軟弱地盤とはN値が3以下の時に称します。

   木造2階建てにおいては、支持地盤が8mも低い場合の柱状改良には疑問が有ります。
   柱状改良の深さは6mが限度と思います。
   それと、地下水流(伏流水)が有る場合の柱状改良はNGです。
   硬化剤のセメントが、水に溶けて流れ出します。

Q2:擁壁のクラックは、工場での製造工程で発生したものでしょう。
   クラックの位置が、下から3分の1より上との事ですので、
   構造耐力上は問題は有りません。
   原因は沈下によるものでは、有りませんので心配はいりません。

   メンテナンスは、URに申し出て下さい。
   図面と現場写真をつけて、A4版の紙に問題を提示して下さい。
   URの対応が遅い場合は、建築工事の工務店の社長に、
   モルタルにて、充填するよう依頼して下さい。

   擁壁の耐用年数ですが、昔ならば土木工事においては、60年が決まりでしたが、
   現在はどの位かは判りません。
   当方が推測するには、現場打ちのコンクリートならば40年。
   工場製作の場合は、50年でしょうか。

2015.4.20  中舎重之  Fax:046-263-9324
   

UR
クラック
擁壁
メンテナンス
耐用年数

評価・お礼

stsyrup さん

2015/04/20 20:22

ご回答ありがとうございます。
軟弱地盤ではないのですね。
地下水位も関係あるとは思いませんでした。
木造二階建ての予定ですので、もしこの土地に建てるとしましたら、
ハウスメーカーに地下水流についても確認したいと思います。

擁壁のクラックも心配だったのですが、沈下が原因ではないとのこと、
安心いたしました。
URにはハウスメーカー経由ですが、連絡を取ってもらおうと思います。

擁壁の耐用年数は、現場打ちの方が比較的短いということですね。
コンクリートなので、もっと長く持つと考えていました。
造成後、すでに7年ほど経過していますので、
そのあたりも考慮して進めたいと思います。

どうもありがとうございました。

中舎 重之

中舎 重之

2015/04/21 08:18

評価をいただき、有難う御座います。
木造住宅の地盤調査では、SS調査になります。
地下水位の測定も除外されています。
ですから、調査の前に地下水位を調べるように依頼して下さい。
ベテランの調査員ならば、地下水位を探り当てるのは難しくありません。

ただし、地下水が流れているか、滞留しているかの調査は別物です。
地下水位が浅ければ、その深さまで掘って見れば一目瞭然です。
地下水位が深ければ、その道のプロに依頼して下さい。

2015.4.21  中舎重之

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この回答の相談

地盤と擁壁について

住宅・不動産 住宅設計・構造 2015/04/19 14:49

新築のため、建築条件付きの土地の購入を迷っております。
地盤や擁壁に対する漠然とした不安があり、専門家の方のご意見を伺いたく質問させていただきます。
まったくの素人のため、分からないことばかりです… [続きを読む]

stsyrupさん (茨城県/44歳/女性)

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