対象:新築工事・施工
中舎 重之
建築家
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土壁について
一般に日本人の感覚では、気温が20~25度C、相対湿度が60~70%が、
快感帯と言われています。
日本人が永い付き合いで使ってきた木材は、室内の湿度が高いと湿度を吸収し、
室内の湿度が低下すると、それを吐き出して快適な湿度環境を造り出してきました。
柱は勿論、床も壁も天井も無垢の木材ならば、すべてが調湿作用が有ります。
木材以外でも、土壁なども調湿性は有ります。次に材質による平衡含水率(%)を記します。
木材:25、土壁:15、クラフト紙:9、珪藻土:3
ビニールクロスは、調湿性が皆無で、透湿性もなく下地に木を使用しても無効です。
土壁の調湿効果についての、正式なデータはありませんが、個人的なデータを示します。
6月に、川越の土蔵と東京都練馬区の土塗り壁の住宅での測定です。
外部の湿度が80~100%の間で変化しているのに、室内では70%で推移して、
一日中変化は無かったとの事でした。
土壁には、蓄熱効果もあり、室内は夏・冬の外部の一日の温度変化対して、
変化の度合いが とても緩やかです。
古来、日本では極端な温度差を嫌う、味噌や醤油、お酒などの醸造施設が、
土塗り壁の蔵造りなのは、それが理由と思われます。
2015.3.26 中舎重之 Fax:046-263-9324
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木造が好きで、特に自然素材にこだわりたいと思い本を読み勉強したり見学会に参加したり、いろいろなハウスメーカーや工務店などに伺っては話を聞いたりして自分により良い家か作りたいと… [続きを読む]
りょうたくさん (富山県/34歳/男性)
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