聴導犬の育成
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ペット行動コンサルタントSENDAの千田です。
私は聴導犬の協会から依頼されて、聴導犬の候補犬の育成に携わったことがあります。
子犬からしつけをして飼う為には、トイレのしつけ、無駄吠えの予防、咬み付き抑制、社会化などをしていく必要があります。特に聴覚障害者の方が犬を飼うに問題になるのが、犬が吠えていてご近所の方が迷惑を感じていても、気がつかないことが多いということです。犬が吠えるのは自然なことなので、吠えないようにしつけるには、犬の資質を選び、その上で子犬の頃から慎重に育てる必要があります。ブリーダー放棄や保健所に収容されているワンちゃんの場合、吠えない犬を探すのはかなり難しいことではないかと思います。一度吠え始めた犬を聴覚障害の方が治すのはかなり難しいことだと思われます。
インターンホンが鳴れば呼びに来るということを教える為には、教える人がインターンホンを聞こえて、インターンホンが鳴るたびに飼い主の所に行くということを教える必要があります。確実にインターンホンを鳴れば教えに来るぐらいまでにしようとすると、専門的なトレーナーが訓練をしても2歳ぐらいまではかかると考えておいた方が良いと思います。そういうことを考えるとやはり素人の方が育てるよりも、信頼のおける聴導犬育成協会から紹介してもらう方が良いと思います。
聴導犬候補のワンちゃんはユーザーとなる方との相性や、訓練性能などの適性を見ながら組み合わせを決めていきますので、障害の重い方には不適なワンちゃんでも少し聞こえている方なら務まるワンちゃんもいると思いますので、障害が軽いからといってご遠慮する必要はないと思います。
評価・お礼
1ma1sa1ma さん
2014/08/19 21:19
的確なアドバイスありがとうございます。
インターホンの音を携帯に録音して、部屋の中で訓練しようかと考えていました。
基本のしつけなども健聴者の方と比べると、やはり差が出てしまうかもしれませんね。
専門の方に会ってみます。ありがとうございました。
千田 純子
2014/08/20 09:07聴導犬育成の訓練所と登録していても、実際に補助犬を輩出した実績があるとは限りません。登録している訓練所は30カ所以上ありますが、実際はその4分の1ぐらいの訓練所でしか、補助犬を輩出していません。聴導犬を輩出した実績がある訓練所かどうか確認して、依頼した方が良いと思います。厚生労働省の下記のHPカら確認することが出来ます。http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syakai/hojyoken/html/b05.html
回答専門家
- 千田 純子
- ( 千葉県 / 獣医 )
- ペット行動コンサルタントSENDA
科学的な理論を基に人と動物が共生できる方法を提案します。
ペットの犬や猫の問題行動の予防や改善のためのコンサルテーションや個人トレーニング、グループトレーニングを行っています。当しつけ教室の卒業生には、老人福祉施設や病院、緩和ケア病棟でセラピー犬として活躍しているワンちゃん達もいます。
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