対象:法人・ビジネス
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全社で統一した目標管理制度をとるのも意図があります
daikitisan様、こんにちは。
お勤め先の目標管理制度のフォーマットが全部門で共通化され、特に「売上」が強調されていることに疑問をお感じになっておられるとのことですね。
お答え致します。
まずはじめにお断りしますが、ここではdaikitisan様の所属する「IT部門」が、(システム開発企業の開発部門などではなく)社内の情報システムを管理する部署であるものと想定して回答いたします。
また、daikitisan様が「部門売上目標」に何を記載すべきかは、ここでは言及しないことにします。
daikitisan様の「本来部門ごとに追うものが違う」という表現に、違和感を持ちました。
このことを説明するために、はじめに目標管理と「企業理念」の関係についてお話しさせてください。
<企業理念>
企業の役割として、第一に顧客や社会に付加価値を提供することがあげられ、その対価として売上が発生します。
また、その付加価値は、それぞれの企業が定めている、自らのあるべき姿に沿ったものであるべきですし、受け取った対価も企業のあるべき姿に近づくために使われるべきでしょう。
この「あるべき姿」を言語化したものが、「企業理念」や「ビジョン」と呼ばれるものです。
部門ごとに業務が異なるのは当然ですが、追うもの=あるべき姿=企業理念は同じであり、その達成のためにどのような形で貢献するかが部門ごとに異なるということになるかと思います。
<目標管理と企業理念の関係>
目標管理制度は各人が目標を立て主体的に達成状況を管理する制度ですが、全体的な視点で見た場合には企業理念の実現のための手法の一つです。
そのため目標管理制度を実施している企業では、自社の企業理念を実現するために何を重視しているかが目標管理に現れてきます。
初めに申し上げた違和感というのは、企業理念と目標管理制度が密接に関係しているということを、十分に意識されていないのではないかと思えた、ということになります。
daikitisan様の勤め先では「部門売上目標」が全部署に掲げられていることから、全部署が売上への意識を高めることが企業理念の実現につながると、経営者が考えていると想定されます。
これは1つの考え方ですが、IT部門自体は収益を上げられないとしても、社内ITシステムの安定化や高速化、可能であれば新たなソフトウェアの導入や改修などで他部門の業務を効率化し、全社の売上向上につなげる、といったことも可能です。
別のアプローチとして、各部門に目標管理の内容を決定するように権限委譲し、部門ごとに最適化された目標管理を行うことも可能です。
ただしこの場合注意しなければならないのは、各部署で定めた目標が全社の経営理念やビジョンに沿ったものであるのか、言い換えれば部分最適にとらわれた結果、全体最適が失われていないか、という点に着目して、各部署の目標管理のあり方をチェックしていくことが必要です。
いずれにしても、目標管理制度が企業理念を実現するためには、以下の条件を満たしていなければいけません。
(1) 会社全体の経営計画や部門計画と連動した目標が設定されること(組織としての目標の連鎖)
(2) 目標の達成度評価の基準が明確であること(納得性・公平性・客観性の確保)
(3) フィードバックの方法(昇進・昇給への反映など)が定められていること
そこでdaikitisan様が企業理念とご自身の行動の間のつながりを意識された上で、、
・(1)の観点から「やはり目標は個人で実行できるレベルに細分化されていた方がよい」
あるいは
・(2)の観点から「納得性・公平性・客観性のいずれかが満たされていないと感じられる」
と思われたら、その時はご自身の考えをまとめて人事や上司の方に相談されてみてはいかがでしょうか?
最後になりましたが、daikitisan様がますますご活躍できますよう、お祈り申し上げます。
回答専門家
- 小松 和弘
- ( 東京都 / 経営コンサルタント )
- ホットネット株式会社 代表取締役
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