対象:インテリアコーディネート
島崎 義治
建築家
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シンプルモダンの色彩計画について
デザインについてしっかりしたお考えを持ったいらっしゃるようなので、安心してお答えできるのではないかと感じました。
色彩計画は個人的で感覚的なものではありますが、同時に素材を決定するという重要で論理的な側面も持っています。
外壁が薄めのアイボリー(リシン調、塗り壁調などなど、本当はその表情も大変重要なものになりますが、、、、)で、屋根が瓦であることを条件に、つまり、メインカラーをベージュ色として進めていきます。
屋根は耐久性や快適性を確保するためには重要な条件となります。瓦を選ばれたことは重要なことですが、ただ、瓦も釉薬によって色がつけられたものではなく、いぶし銀や素焼きのものがよいのではないかと感じます。ブラウン色の瓦がどのようなものかがわかりませんが、、、(本物の瓦ですか?)。
まず、色彩計画はメインカラー、サブカラー、アクセントカラーと3つに分けて考えると決めやすいと思います。今回はメインカラーが薄いベージュ、サブカラー、ないしはアクセントカラーがサッシ枠、雨樋、シャッター、玄関扉、などの要素によって構成されることになります。アクセントカラーはどこかに小さくあってもいいと思います。ベージュやブラウン系の色の中にどこか暖色系の色があってもいいかしれませんが、小さい家でモダンを目指すのであればなくてもいいかもしれません。
今回はサブカラーをどうするかというご質問になるわけですが。。。。。
「ぼける」というのは、連続的に一体に見えると言うことでよいと私は思っております。特にシンプルモダンにおいては。
また、「やぼったい」というのも、むしろ、長く付き合っていくためには必要なことかもしれません。
サブカラーはステンカラーでもブラウン系でもどちらでもよいように思います。
むしろ私は、サブカラーを構成する4つの要素、つまりサッシ枠、雨樋、シャッター、玄関扉、などの要素をすべて同色にする必要はないように感じます。
例えば、サッシ枠、雨樋(及び軒先金物)、シャッターをサテン色にした場合には玄関扉をブラウン系にするなど、連続した(ぼやけた?)色調の中にはっきり浮かび上がる部分を作ってはどうかと思います。
また、サッシ枠をブラウンにして、目立たせた場合には、雨樋やシャッターや玄関扉をサテン系の色にしてはどうかと思います。こうすれば、やわらかな連続的なアイボリー調の中に窓枠が細いラインで浮かんで見えて、いいと思います。
なお、
サッシ枠の傷ですが、アルミ自体の色は白以外はアルミの内部に着色されていますので、外観からだとサテンカラーもブラウンも、どちらも気にならないのではないかと思いますし、むしろ傷などつくことはほとんどないのではないでしょうか。
ご参考になれば幸いです。シンプルモダンのいいお住まいになるように思います。頑張ってください。
島崎義治/株式会社島崎義治建築設計事務所
2012年、13年グッドデザイン賞を受賞しました
http://architect-studio.com
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
狭小地に小さい家を新築予定です。
箱形の家でシンプルモダンを目指しています。
大き目の道路に面しています。両横にはビルが建っています。
2階建てで屋根は瓦、2階に大きな窓と電動シャッ… [続きを読む]
emishidollさん (東京都/35歳/女性)
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