対象:ペットの医療・健康
Re:腎臓の検査について
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いくつか質問を頂いていたようなので、こちらの欄でまとめて回答させて頂きます。
BUNが高値となる原因としては、腎不全、脱水、循環不全、尿路閉塞、薬物、高タンパク食の摂取、消化管出血、食後などがあります。
クレアチニンが高値となる原因としては、腎不全、うっ血性心不全、脱水、溶血、質の悪いフードなどがあります。
これら腎不全以外の原因が除外できるのであれば、腎不全の可能性が高いと考えられます。
血液検査の数値のみでは、急性腎不全と慢性腎不全を鑑別するのは困難です。
しかしながら、急性腎不全は急激な食欲不振、嘔吐、体重減少などを示すことが多いため、
これらの症状が認められていないことを考慮すると、慢性の腎不全と考えるのが妥当だと思われます。
PHOSに関しては、重度の腎不全がある場合に高値となるため、腎不全を疑うのであれば検査した方が良いと思われます。
フードに関しては腎不全があるならば、腎臓用のフードを与えた方が良いですが、
腎臓の機能に問題がないのであれば与える必要はないでしょう。
一般的に急性腎不全では尿比重(尿の濃さ)が1.007ー1.018の範囲とされ、慢性腎不全では1.030以下とされています。
しかし、一度の尿検査だけでは異常を検出できない場合もありますので、数回の検査が必要です。
また血液検査の結果に関しても、一時的な上昇なのか、腎臓以外の原因で上昇していないか検討する意味でも定期的な検査をお勧めします。
腎臓の大きさに関しては、急性腎不全では正常〜腫大し、慢性腎不全では正常〜縮小することが多いです。しかしながら、リンパ腫など腫瘍を伴った慢性腎不全では正常〜腫大することもあります。腎臓が大きいということですが、腫大しているということであれば腫瘍の可能性もあるかもしれません。
これらを正確に判断するならば、腎臓細胞を注射針で吸引し採取する検査や、直接腎臓組織を切り取って病理検査する必要があります。
以上を参考に、病院の先生と十分話し合いながら必要な検査を検討してみてください。
評価・お礼
雨大好き さん
2013/02/13 17:06有り難うございます参考になりました
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