対象:事業再生と承継・M&A
工藤 英一
経営コンサルタント
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「〇〇専門家が良い」とは言いにくい面があります
1.専門家の個人差もあります
中小企業診断士、公認会計士、税理士共に事業評価をおこないますが、多少視点に違いがあると思います。
また、専門家の個人差も大きいと思いますので、一概に、「〇〇士が最適にやってくれる」とは言いにくいです。たとえば、東商M&Aサポートシステムでも、診断士と会計士の2つの分野の専門家が相談にあたっています。
2.3つの視点からの評価と適任があります
一般的に、買い取りの判断をするのに、1)財務会計、2)ビジネス、3)法務の三つの視点から見ていきます。
1)「財務会計」では、売上高と経常利益(営業利益)から、収益性のある事業であるか、また、負債の全容を明らかにします。この分野では、公認会計士や税理士が適任です。
2)「ビジネス」の観点からは、事業の強み、弱み、機会、脅威(SWOT)をみて、ブランドや優良な取引先などの資産があるか、優秀な人材の育成ができ将来性があるかなどをみます。この分野では、診断士が適任です。
3)「法務」では、法的な問題を見ます。この分野では、弁護士が適任です。
診断士は、現場から企業の可能性を見てけていく視点、公認会計士と税理士は、財務からの視点が強いと思います。また、公的な説得力のある評価作成では、公認会計士が良いと思います。
3.フットワークの良い専門家が良いと思います
先に話しましたように、東京商工会議所であれば東商M&Aサポートシステムがあります。
http://www.tokyo-cci.or.jp/soudan/manda/mandasummary/
ここでは、診断士と会計士が相談にあたっていますので、話してみると良いと思います。
もし私が自社を売却するのであれば、公認会計士で、中小企業の現場も見て回っているようなフットワークの良い方を探します。その上で、必要と感じたら、診断士に事業評価を深くやっていただきます。
4.分かるまで聞きましょう
そのほかにも多くの民間企業でもデューデリをやっていますが、まず最初は、商工会議所のM&A相談窓口にいって、わからないことは何度でも聴いてみるのが良いかと思います。
難しい専門用語や一般的な視点と違うところがありますので、分かるまで、納得できるまでしつこく聞くことをお勧めします。
自分の事業の価値を他人に伝える大切な機会ですので。
by Qualia-Partners(工藤英一)
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よろしくお願いします。
小さな企業(個人事業:売上5000万円規模)を営んでおります。
近々に、同業種(相手も個人事業:売上3億円規模)との合併を予定しております。
合併といってもこち… [続きを読む]
経営初心者さん (東京都/46歳/男性)
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