対象:子供のお稽古
「早生まれは不利」に科学的根拠はありません。
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りんとわくん さま
脳の発達過程に注目した発達心理学を、カナダ・アメリカの大学・大学院で研究している大澤眞知子と申します。
早生まれというだけでご心配なさる根拠は、科学的には存在しないと思います。
「早生まれ」という言葉自体を久しぶりに聞いて、「あ~まだ日本ではそういうことが話題になるんだな。」と思ったくらいです。
理由は:
1.子供の発達は個々により異なります。
身体的、思考・認知能力、判断能力、言語能力など、能力にも様々ありますが、脳からの指令で個々異なるペースで発達していきます。
脳からの指令の時期、速度、精度などは何によって決まるかというと、大きく二つです。
1)遺伝子 2)環境(かなり説明が難しいでが、多様な要因があります。)
特に遺伝子による発達過程はかなりの影響を持ちます。
環境も無視は出来ませんが、いかに環境を最良にしたとしても、遺伝子の持つ可能性を超えて発達することはまず起こらないと考えられています。
2.特に「早生まれのデメリット」として、小学校入学後のことを考えていらっしゃるのではないかと思います。
その頃になるとMiddle Childhood (幼児から脱して急激に脳の思考部分が育ってくる時期)に入り、ますます個人の(主に遺伝子)の影響が出て来ます。
例えば、同学年で4月生まれの子供と3月生まれの子供を比較した場合、その差は主に遺伝子と環境から来る違いに起因します。
年齢の差(11ヶ月程度)による不利点は、まず身体的なもの以外は考えれらなくなる時期だと思います。
その身体的な差も、年が経つに従い、遺伝子と環境の差に追い抜かれて行きます。
というわけで、心配はご無用。
「どっちの遺伝子が出るかな~」とドキドキしながら楽しみにして下さい。
そしてお子様の脳に一番良い環境(コラム「うちの子バイリンガルにしたんですけど」をお読み下さい)を作って上げてください。
ちなみに、私も3月生まれです。
不利だと感じたことは一度もありませんでしたよ。
むしろ、「私が一番若い!」と自慢だったですね、小学校の頃は。
お役に立てれば幸いです。
評価・お礼
りんとわくん さん
2012/03/25 20:09
回答ありがとうございます。
とても気持ちが楽になり、すっきりしました。
身体的には勿論ですが、脳科学的な側面からの根拠あるお話に納得し、安心しました。
先生のコラムも読ませていただきました。このような内容が書かれている書籍などご存知でしたら、教えていただけますか?興味があり読んでみたいと思いました。
本当にありがとうございました。
回答専門家
- 大澤 眞知子
- ( 英語講師 )
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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