まず死なない環境を用意することから、水や食料はその後です。 - 高荷 智也 - 専門家プロファイル

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。
高荷 智也 専門家

高荷 智也
備え・防災アドバイザー

12 good

まず死なない環境を用意することから、水や食料はその後です。

2012/02/23 05:25

fujipiさんこんにちは。
最近は地震の数も以前と比較してずいぶん多くなり、不安が多いですよね。


さて、地震の対策には優先順位があります。
1)死なない環境作り
2)早い生活再建の準備

地震対策といえばまず水とカンパンを想像しますが、地震で餓死するというのはきわめて希なケースです。災害大国日本の場合、少なくとも3日間待てば何かしらの支援を受けることができます。3日間であれば飲ず食わずでも死ぬことはありません。

被災者の体験談から選りすぐった防災グッズを用意しました。地震で大変な思いをした人が本当に役立ったと語る道具。これはいずれも、地震で「死ななかった」人の話です。もちろん地震で死ななかった場合は大切な要素ですが、死者には水も缶詰も不要なのです。

考えるべきは、地震で亡くなった方、または大けがをした方の話、きっと考えたであろうことを想像し、それを元に今後の対策を考えること。まず地震の「揺れ」で死なないこと、そしてその後の付随災害(津波・土砂崩れ)で死なないこと、さらにけがを避けること、この順番で対策を考えることが鉄則です。

■死なない環境作り
1)耐震補強
2)家具の固定
3)ガラスの飛散防止
3)扉の固定
4)非常持ち出し袋

(※非常持ち出し袋は、家が海や川の近く、崖の裏側、木造住宅の密集地など、津波や土砂崩れや火災に襲われやすい地域で必要な準備です。とりあえず走って逃げる際に最低限必要な物、だけを入れておきます。避難所へ持って行くような物とは全く別物の準備です。)

優先順位が高い物が終わってから、低い方を行います。家がつぶれてしまえば家具の固定に意味はありません。食器棚が転倒する状況で扉の固定は無意味です。ガラスが散乱する部屋から、安全に非常持ち出し袋のところまではたどり着けません。


この優先順位を考えて対策をとるようにすれば、無駄にはならないはずですよ。

津波
防災
耐震
災害
地震

回答専門家

高荷 智也
高荷 智也
( 静岡県 / 防災アドバイザー )
ソナエルワークス 代表

備え・防災は、日本のライフスタイル。

「自分と家族が死なないための防災対策」と「経営改善にもつながる緊急時に役立つBCP」のポイントを解説するフリーの専門家。自然災害から原発事故、企業の危機管理まで分かりやすく実践的なアドバイスに定評があり、テレビや各メディア媒体への出演多数。

(現在のポイント:3pt このQ&Aは、役に立った!

この回答の相談

地震対策を始めるときには、まず何から行えばよいか?

人生・ライフスタイル 防災 2012/02/23 05:22

2011年の東日本大震災以来、地震が多すぎて不安になります。自分のところだけは大丈夫だろうと思っていましたが、何かしらの対策をするべきかと最近悩んでいます。

ホームセ… [続きを読む]

fujipiさん (静岡県/34歳/男性)

このQ&Aの回答

持ち家の場合とそうでない場合 八納 啓造(建築家) 2012/02/23 12:40
地震対策とは 中舎 重之(建築家) 2014/05/13 19:29

このQ&Aに類似したQ&A

赤ちゃんがいる家庭での地震対策はどうすればいい? ふくたろうさん  2013-01-21 14:34 回答2件
液状化対策について sakurasacraさん  2012-09-24 15:04 回答2件
洗濯機の地震対策について だいふくうさぎさん  2016-10-19 12:58 回答1件
L字金具(下向き取り付けについて) だいふくうさぎさん  2016-08-18 23:42 回答2件
家具をL字金具で固定する場合 だいふくうさぎさん  2016-08-15 21:40 回答2件