対象:住宅設計・構造
お住まいの場所はどちらでしょう?
大阪で設計事務所をしています。
兵庫県は一つの県でも、北と南で大きく気候が変ります。また、阪神地区でも六甲山の北と南で気候が異なります。
長期優良住宅とする基準の中で、温熱等級に関しては次世代省エネ基準を満足させる必要があります。
次世代省エネ基準を満足させるには、仕様基準・性能基準いづれかの方法で検証する必要がありますが、どちらも相応の断熱措置を取らないと基準を満たせるものではありません。
階段の上がったところまで暖かいとの事ですが、シーリングファンを廻した状態でも、一階と二階に温度差が発生していると言う事でしょうか?
もしシーリングファンが止まっているのであれば、上下階の温度差を感じなくなるまでシーリングファンを廻してください。またシーリングファンの位置が高すぎると室内の空気を攪拌する効果が薄れます。最低でも天井面より90cmは離して設置することが必要です。
シーリングファンを廻していて、まだ足元が寒いと感じられるのであれば、床下の断熱不良か、開口部廻り・コンセント廻りの気密不良が考えられます。
床下の断熱材は通常、床下地に密着させて取り付けます。もしも密着されておらず垂れ下がっていたり、隙間が空いている状態ですと、外気温と同じ温度の空気が床面を冷やします。
施工された工務店さんに相談されて床下の断熱材を点検してもらってください。
長期優良住宅は、住宅性能表示制度と異なり、現場検査がありません。住宅性能表示制度では断熱材検査を行いますが、長期優良住宅のみでは断熱材検査を行いません。
また、長期優良住宅では外部に面する開口部については規定がありますが、室内建具には規定がありません。室内建具は24時間換気の都合で敷居部分に2cm程度の隙間が出来ています。廊下が洗面所・浴室とつながっていて、除湿の為に浴室の窓を開けっぱなしにしていれば、室内建具を閉めていても、冷気は容赦なく侵入します。
また、六甲山より南側では然程気にする事もありませんが、寒い地域ではコンセント廻りからの冷気も気になります。気密対応型のコンセントボックスが取り付けられているかどうか確認してみましょう。仕様基準で次世代省エネ基準を取得されているのであれば、気密対応型コンセントボックスは必須です。
回答専門家
- 福味 健治
- ( 大阪府 / 建築家 )
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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