対象:ペットの医療・健康
猫の呼吸困難に関し
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はじめましてアレス動物医療センターの沖田と申します。
呼吸が苦しくなる病気は見ていてもとても辛いものです。
文面より飼い主様のネコさんへの愛情が読み取れ、その心中いかばかりかと思います。
実際の状態を見たわけではないので、乳腺腫瘍の肺転移における一般論を書かせていただきますので、ご参考程度にお考えください。
ネコの乳癌は肺転移した場合、あまり抗癌剤の効果は期待できず、副作用のほうが目立つことが多いかと思います(腫瘍の種類にもよるのですが)。
使用するとしたら、現在すでに試されたステロイド、抗生剤、ベータグルカン(メシマコブなど)あたりが一般的で、これを嫌がって飲んでくれないのでしたら、なかなか維持は難しいかもしれません。
気管支拡張剤はチャレンジしてみてもよいとは思いますが、上記の薬以上の効果が得られることは少ないかもしれません。
もし気管支拡張剤を使用してもあまり効果がないようでしたら、注射で投与するならむしろステロイド剤のほうが良いかもしれません(1日1回で24時間の効果が期待できますので)。
点滴は量さえ適正な量であれば、水分が貯留して苦しくなるということはないと思います。
ただ、(すでにされているとは思いますが)点滴前に体重測定をして、前日分の点滴が残っているようであれば、点滴を休止したり、あるいは量を加減したりする必要があります。
おそらくそのあたりは主治医の先生がチェックされていると思います。
あと何かしてあげられるかというと、たとえばネット上で見かけるレンタルの酸素室などを借りられて、そこで安静に、というのが医学上のできることということになるのでしょうが、たとえばそこに閉じ込めてというのはかわいそうというようでしたら、飼い主様の希望には添えないかもしれません。
厳しいことを書くようで申しわけないのですが、ネコの乳癌が肺転移した場合、転移確認から1,2カ月が限度といわれています。
そうなると、延命だけでなく、どのように過ごさせてあげるのが猫さんの幸せにつながるのか、ということも考えなければいけないと思いますので、必ずしも医療上のベストが、最良の選択とは限らないかもしれません。
あまりお役にたてることが書けず、申し訳ありませんが、参考程度に読んでいただければと思います。
評価・お礼

にゅっき さん
2011/12/16 12:53
先生 ありがとうございます
今回あまりに苦しそうだったので 水を抜い頂きました。
少し楽になったみたいで眠る事ができました。
ステロイドだけでも飲ませていた方が良いのですね。
嫌がって、ハアハアしてしまうので、あげられなかったけど、心を鬼にして投与します。
日に日に痩せていくのを見ているのは とても辛いですね
回答専門家

- 沖田 将人
- ( 富山県 / 獣医 )
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。
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