対象:リフォーム・増改築
伊藤 裕啓
一級建築士
-
屋根瓦の状態を確認しましょう
- (
- 5.0
- )
伊藤建築コンサルタント 一級建築士の伊藤です。
今回、築16年の戸建住宅の屋根瓦(カラーベスト)を改修する計画なのですね。
カラーベストは商品名として使用されており、一般名称は「スレート」といいます。
この計画に関して疑問点があります。
1. 築16年で葺き替えが必要?
スレート材は表面に塗装がされており、その塗膜は経年劣化をおこし見た目にも悪くなります。
しかし材質自体が16年で大きく劣化することは考えられません。割れたりすることもありますが
一般的にはその部分だけを補修することが多いです。必要な部分を補修したのちに全面塗装で
十分だと考えます。葺き替えが必要とされているのであれば、写真等で問題点を見せてもらい
ましょう。
2. カバー工法
スレート瓦葺きの住宅は耐震診断において「軽い屋根」として扱われます。
この軽い屋根材にさらに軽量とはいえ瓦を載せると、耐震性が低下します。
耐震性を考慮されているのであれば、鉄骨造の住宅であっても適切な方法とは言えません。
私の知る限り築16年程度の住宅で経年劣化以外の問題がないのであれば、瓦の葺き替えはお勧めできる
改修とは言えません。
コストの検討ではなく、適切な工法の検討をまず行う必要がありそうだと考えます。
補足
私の家もちょうど築16年です。同じくスレート葺きですが塗膜が劣化しているだけで、スレート自体に
大きな問題は無いようです。
評価・お礼
パンドミー さん
2011/06/04 15:011社の業者さんと全く同じ意見で少し安心しました。ありがとうございました。
伊藤 裕啓
2011/06/06 20:46
評価いただきありがとうございました。
メンテナンス計画において「必要な工事」と「施工することができる工事」の見極めが必要となります。適切なメンテナンスを行う事で安心・安全・快適な暮らしができると考えています。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A