対象:住宅設計・構造
奥村 召司
建築家
-
話すと長いこのテーマ・・・
- (
- 5.0
- )
空間設計社の奥村召司です。このテーマは住宅を設計するたびに建て主
さんから必ず(本当に必ず!)質問を受けご説明するものです。
あれだけテレビなどで宣伝されると、これからは「オール電化住宅」と
考えますよね。
結論から言えば、私の場合、建物の計画主旨によりその都度判断して
います。営業マンは「オール電化住宅=未来住宅」という構図を描き
たがりますが、そう単純な話しではないと思います。
例えば先月完成した2世帯住宅では、老夫婦住戸はオール電化、若夫婦
住戸は電気ガス併用としました。
先ず、オール電化住宅の一番の特徴は、ガス瞬間給湯器がないため大き
な貯湯タンクが必要なこと。つまりいつ使うか分からないお湯を貯めて
おく訳で、ガス屋さんはそのことが非合理的だと言います。
一方、ヒートポンプ(つまり電化)によりお湯を作る方式は熱効率が良い
のも事実で・・・つまり一長一短ありです。
ただ大きな貯湯タンクが一生ものではないことも考えておかないといけ
ないですね。いずれ交換するならガス瞬間給湯器の方が簡単ではあります。
もう一つ、IHコンロの採用とオール電化住宅とは直接関連がないので誤解
無きように。勿論オール電化の場合はIHコンロしか選択肢はありませんが、
ガス併用住宅でもIHコンロを使うケースは多くあります。気をつけるべき
は、高齢者の安全のためにIHコンロを使うとすれば、使用方法がなかなか
難しく感覚的に扱える器具ではないと言うことも考えておく必要があり、
ここでも「高齢者向けコンロ=IHコンロ」とは言い切れません。
他に床暖房の方式やガスの種別なども考え合わせないといけないし・・・。
簡単に言えば「オール電化住宅」という言葉に踊らされることなく、信頼
できる専門家の方と、もねさんの住まいにはどういう方式が向くのか相談
すべきだと思いますよ。
評価・お礼
もね さん
奥村様
ご回答ありがとうございます。
やはりオール電化住宅が気になっているのは私だけではないんですね(笑)。先生方に伺って、一般では十分な情報を知る機会があまりないことを知りました。私はこのサイトを知ってラッキーですね!
どういう住まいがよいのか、そこから考えていくことが大事なのですね。家族と話しながら考えてみたいと思います。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
こんにちは。
現在賃貸マンションに夫、2人の子どもと住んでいます。
将来的に(5年以内ぐらい)家を購入したいと考えております。
(戸建て/マンションどちらかまだ決めていませ… [続きを読む]
もねさん (東京都/38歳/女性)
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A