対象:住宅設備
菱田 剛志
住宅設備コーディネーター
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はじめまして。
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確かに補助金の復活や余剰電力の固定買取制度に伴い、住宅に太陽光発電を設置する方は増えていますね。
ただ、去年と今年ではあまり変わらないかなという感じです。
新築での搭載率については増加傾向は変わりませんね。ハウスメーカーさんによっては100%近いと聞いております。ほぼ標準設備と言う感じですね。
新築の場合は、高気密高断熱やエネルギー効率を総合的に高めてゼロエネルギー住宅も不可能ではありませんし、最初から金利の安い住宅ローンを使えるなどのメリットがあると思います。
さて、ご質問の件ですが、
一般的に主流のシリコン系の太陽電池の変換効率の理論値は30%台だと聞いております。将来的に2030年以降に量子ナノ構造を利用した太陽電池で発電効率を40%以上にする目標で研究されているようですが、まだ使用する材料も決まっていないらしいのでいつになるのやらという感じでしょうか。
量産品でここ10年くらいで効率で3%くらい上がった感じでしょうか。価格についても工事費も含めて2割弱くらいは下がっている感じです。
但し、今後も確実に効率も上がり価格も下がると思います。ただ、先に設置した方が不利にならないように補助金も下落し、余剰電力の固定買取価格も下げていく方針です。よってここ数年の間ではいつ設置してもあまり変わらないと思います。
10年後くらいであれば大きな動きがあるかもしれませんね。
で、先行して配管を通しておくと工事はしやすくなりますが工事費が大きく変わることはありません。但し、すべて綺麗に隠蔽配線ができるので良いと思います。配管がなくても隠蔽配線を基本に工事をしますが、住宅の構造上どうしても隠蔽できないケースもあります。
ただ、メーカーによっては配管の太さも違いますし、10年先には今とは違うシステム構造になっているかもしれませんので数年以内にということであれば先行配管を、10年以上先であれば先行配管は不要と思います。但し、コンクリート住宅の場合は配管は必要だと思います。
以上ですがご質問のお答えになっていますでしょうか。何かございましたら遠慮なくご質問ください。
ちなみにガスの調理器具のまま太陽光発電を設置しているお宅はたくさんございます。オール電化とは相性が良いというだけで、太陽光発電だからオール電化にしなければいけないという制約はまったくございません。
評価・お礼
磯科 さん
早速の御回答ありがとうございます。
やはり気になる部分は、配線の隠蔽の部分ですが、10年くらい先の導入であれば考えなくてよいかもしれませんね。10年たてば、新たなエネルギーの導入を検討するようになっているかもしれませんし、先行配管しても無駄になる可能性もありますね。
菱田 剛志
評価いただき誠にありがとうございます。
そうですね。ここ数年の内に設置をされるのであれば屋根の方位や角度・屋根材(設置できない屋根材がいくつもございます)など細かなことを検討する必要があると思います。
但し、太陽光発電を設置する目的が何かということを主眼にお考えください。環境優先なのか、自己消費に重点をおくか、売電を多くするか、経済メリットでも初期投資の早期回収か、長期に渡っての光熱費の削減かによっても設置するシステム構成が変化します。
個人的意見としては、ここ数年の間に設置をお考えであれば補助制度の整っている今、そうでなければ10年くらい後にお考えになるのがベストだと思います。
太陽光発電についてはHPのメルマガやブログ(最近サボり気味ですが・・・)でも色々書いてますので良ければご覧になってみてください。
と言っても太陽光発電はあって困るものではありませんが、無くて困るものでもありません。まずは、今後長く住まわれる住宅を優先して満足のいく建物が完成することを祈っております。
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