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事業再生と承継・M&A全般 の専門家が生活やビジネスに役立つコラムを発信 (2ページ目)

事業再生と承継・M&A全般 に関する コラム 一覧

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事業承継と寄与分

第6 寄与分 1 寄与分概説  寄与分とは,被相続人の財産の維持または形成に特別の寄与・貢献をした相続人がいる場合に,その相続人に対し,法定相続分に寄与分を加えた財産の取得を認める制度です(民法904条の2)。  【事例】において,後継者とされた長男丙が実家に戻り家業を手伝って,会社の発展に大きく貢献したものの,父親と特に雇用契約を締結しておらず,報酬をこれといって受けとっていなかった場合,...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/22 16:42

事業承継と遺言

第7 遺言 1 遺言の機能  遺言とは,一定の方式で表示された個人の意思に,死後,それに即した法的効果を与える法技術のことをいいます。  前述した通り,法定相続によった場合,相続財産は,相続人が数人あるときは,共有となり,通常は,相続人間の遺産分割協議で相続財産を分けることになります。その際,相続紛争に発展してしまうこともしばしばあります。そこで,遺言は法定相続に優先しますから,遺言で財産の...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/22 13:47

事業承継と遺言執行者

7 遺言執行者  遺言を作成するだけでは,遺言が守られる保障はありませんから,遺言者は,遺言で遺言執行者を指定しておく(民法1006条)ことが有効です。  遺言執行者とは,相続発生後,遺言の内容を実現させるため必要な諸手続を行う者です。遺言執行者は相続人の中から指定することも可能ですが,相続人間で利害が対立することも考慮して,法的知識を有し,第三者の立場から遺言の内容を実現することができる弁護...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/22 16:35

事業承継と「相続させる」旨の遺言と遺贈

まず,「相続させる」という遺言の相手が,相続人でない場合には,遺言の趣旨は遺贈以外にありえません。  問題は,「相続させる」という遺言の相手が,相続人の場合です。この場合,遺産分割方法の指定(相手方相続人の法定相続分を超える場合は,相続分の指定を伴う遺産分割方法の指定と解されます)の可能性も考えられます。  判例(最判平成3・4・19民集45巻4号477頁)は,「相続させる」旨...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/22 14:51

事業承継と遺留分

第10 遺留分 1 遺留分の意義・機能  遺留分とは,被相続人の一定の近親者に留保された相続財産の一定の割合であり,被相続人の処分によって奪うことのできないものをいいます。  本来,被相続人には自らの財産を自由に処分する権利があります。しかし,相続制度は,遺族の生活保障および潜在的持分の清算という機能を有しているとされます。  そこで,被相続人の財産処分の自由と相続人の生活保障との調和の観...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/22 16:42

事業承継と遺留分侵害額の算定方法

【コラム】 遺留分侵害額の算定方法  遺留分減殺請求は,「遺留分を保全するのに必要な限度で」(民法1031条)行使することができます。そして,「遺留分を保全するのに必要な限度」,すなわち,遺留分侵害額は,各人の遺留分額から当該遺留分権利者が得ていた特別受益額および当該遺留分権利者が相続によって得た財産がある場合にはその額を控除し,当該遺留分権利者が負担すべき相続債務がある場合には...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/22 16:41

会社が株主総会決議等を経ずに退任取締役に支給された退職慰労金

【コラム】株式会社が株主総会の決議等を経ることなく退任取締役に支給された退職慰労金(最判平成21・12・18判タ1316号132頁)  本事件は,退任取締役に対する退職慰労金について,事前の株主総会の決議を経ることなく,取締役会決議によって定められた内規に従って計算された額を会社代表者が確認,決裁し,支給する手続が採られていた会社において,株主総会の決議はもちろんのこと,会社代表...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/23 19:48

事業承継と会社法(総論)

第3部 会社法 第1章 総論  第2部 相続編 第4章 相続と事業承継でも指摘したように,円滑な事業承継を行うためには,次の2つの観点からの検討が必要になります。 (ⅰ)株式その他の事業用資産の後継者への集中 (ⅱ)後継者以外の相続人への配慮(遺留分減殺請求の問題)        そして,(ⅰ)については,企業経営の観点からは,後継者及びその他の友好株主に2/...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/24 07:21

事業承継と会社法(取締役)

第2 会社の機関 1 総論  会社法は,旧商法よりも機関設計の柔軟化を図りました。取締役および株主総会の設置が必須であるほかは,会社法の規定にしたがって,取締役会,監査役等の機関の設置が任意的にできるようになりました。 事業承継において,会社の機関構成を考えるにあたり,押さえておくべきことは,取締役会や監査役を設置しない場合には,その分株主の監視権限が強くなるということです。 そのため,事...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 10:37

取締役会の招集通知の書式

□取締役会の招集通知 平成**年**月**日 取締役 ****殿 株式会社**** 代表取締役 **** ㊞   取締役会招集ご通知   下記のとおり取締役会を開催いたしますので,ご通知いたします。   記   1,取締役会開催予定日時     平成**年**月**日午後*時           2,場所              本社**会議室   ...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 10:41

事業承継と会社法(監査役)

3 監査役 (1)監査役の設置義務 取締役会設置会社(委員会設置会社を除きます。)は,監査役を置かなければなりません(会社法327条2項)。ただし,公開会社でない会計参与設置会社については,この限りではありません。また,会計監査人設置会社(委員会設置会社を除きます。)は,監査役を置かなければなりません(会社法327条3項)。これに対して,委員会設置会社は,監査役を置いてはなりません(会社法32...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 16:57

事業承継と会社法(株主総会)

4 株主総会  (1)株主総会の権限  株主総会とは,株主の総意により会社の意思を決定する機関です。取締役会非設置会社では,株主総会は,会社法に規定する事項及び株式会社の組織,運営,管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる(会社法295条1項)万能の機関です。しかし,取締役会設置会社では,会社の合理的経営を確保し所有と経営の制度的分離を進めて,株主総会は会社法に規定す...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 17:01

プロキシーファイト

【コラム】プロキシーファイト(proxy  fight)  議決権の代理行使は,会社側が,株主総会の決議の定足数を確保するために,招集通知の際に委任状用紙を株主に対し送付する形で委任状を勧誘し,返送された委任状に基づき使用人等が議決権を代理行使することが多く行われます。  これに対して,現経営陣に敵対する株主が,自らの株主提案を可決するために,他の株主から委任状を得て,議決権の...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 17:06

委任状勧誘についての上場会社の特則

【コラム】委任状勧誘についての上場会社の特則 (ⅰ)政令で定める方法以外による委任状勧誘の禁止 何人も,政令で定めるところに違反して,金融商品取引所に上場されている株式の発行会社の株式につき,自己又は第三者に議決権の行使を代理させることを勧誘してはなりません(金融商品取引法194条)。  この条文は会社側だけではなく,委任状勧誘をしようとする株主にも適用されます。この規定に違...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 17:09

議決権代理行使の委任状の書式

□議決権代理行使の委任状     委任状 私は,株主****氏を代理人と定め,下記の権限を委任します。 1.平成**年**月**日開催の株式会社****第**回定期株主総会[1]およびその継続会または延会に出席し,下記の議案につき議決権を行使すること。ただし,各議案につき賛否の指示をしていない場合および原案につき修正案が提出された場合は,いずれも白紙委任します。 2.復...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 17:12

株主総会の決議要件

決議要件については,決議事項の内容および重要性によって以下の通り異なります。 □決議要件  (ⅰ)普通決議 (会社法309条1項) 議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し,その出席株主の過半数で決定する。 <対象> 特別の要件が法律または定款で定められていない場合すべて ※ただし,役員の選解任については,定款によっても定足数の引下げは...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 17:15

株主総会招集通知を発する期間

□株主総会招集通知を発する期間   通知を発する株主総会までの期間 根拠条文 書面投票又は電子投票を定めた場合 2週間前 会社法299条1項 公開会社 書面投票・電子投票を定めない場合かつ取締役会設置会社 1週間前 書面投票・電子投票を定めない場合かつ取締役会非設置会社 定款で定めた期間 □株主総会招集...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 17:27

株主総会の招集通知の書式

□株主総会の招集通知 平成**年**月**日 株主各位 **県**市**町**丁目**番                  ****株式会社 代表取締役社長 ****   第***回定時株主総会招集ご通知   拝啓 ますますご清祥のこととお喜び申しあげます。 さて,当社第***回定時株主総会を下記のとおり開催いたしますので,ご出席くださいますようお願い申し上げま...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/25 17:31

少数株主の追い出し策

(5)少数株主の追い出し策 事業承継の場面では,少なくとも特別決議に必要な3分の2以上の株式をオーナー経営者および後継者等の株主で占めることができるようにすべきです。 また,3分の2以上の株式をオーナー経営者および後継者等の株主で占めることができた場合でも,事業承継に反対する少数株主により監督是正権の濫用的行使が行われる場合があります。 そこで,少数株主の追い出し策を積極的に講じる必要がある...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 05:44

キャッシュアウトマージャー

【コラム】キャッシュアウトマージャー  キャッシュアウトマージャーとは,消滅会社の株主に対して,金銭のみを交付する合併をいいます。これにより,少数株主の承諾を得ることなく,当該少数株主を排除することができます。具体的には,オーナー経営者が100%出資をして新会社を設立して,その新会社が従来の会社を吸収合併します。その際,従来の会社の株主に対して,新会社の株式ではなく,現金を交付す...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 05:46

会社解散の訴え

【コラム】会社解散の訴え  総株主(完全無議決権株式の株主を除く。)の議決権の10分の1(定款で軽減可)以上の議決権を有する株主または発行済株式(自己株式を除く。)の10分の1(定款で軽減可)以上の数を有する株主は,会社を被告として,会社解散の訴えを提起することができます(会社法833条1項)。ただし,次のいずれかに該当する場合において,「やむを得ない事由」があるときに限られます...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 05:53

株主代表訴訟(問題の所在)

第3章 株主代表訴訟 第1 問題の所在 マスコミで話題となる株主代表訴訟は,大企業のものがほとんどですが,実は株主代表訴訟の約8割は中小企業で提起されています。 その多くが,同族同士が経営権や金銭を巡っての骨肉の争いとなるケースです。それらの訴訟の多くは裁判所からの和解勧告に基づいて解決されています。しかしながら,株主代表訴訟を起こされる何か(放漫経営,株を保有する同族・従業員との感情的な対...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 05:57

中小企業での株主代表訴訟の実態

第2 中小企業での株主代表訴訟の実態 1 会社資産の不当な処分又は管理   会社資産の不当な安値での処分は,取締役の善管注意義務違反の責任を負います(名古屋地判昭和58・2・18判時1079号99頁)。  また,代表取締役が,会社所有の土地を,同代表取締役が実質的に経営する別会社に不当に安い賃料で賃貸したため,会社に生じた損害を賠償する責任を負う場合があります。   2 役員報酬  株...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 06:06

株主代表訴訟防衛策

第3 株主代表訴訟防衛策 1 公開会社における株式保有期間の制限  非公開会社においては,株式保有期間の要件がありませんが(会社法847条2項),公開会社においては,株主代表訴訟を提起するためには,株主は6ヶ月前から引き続き株式を保有していることが必要です(会社法847条1項)。そこで,公開会社となれば,被告役員側は株式保有期間の要件を争うことができます。   2 単元株制度の導入  会...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 06:10

株主代表訴訟が提起された場合の対応策

 第4 株主代表訴訟が提起された場合の対応策 1 担保提供命令  株主が悪意の場合には,株主に対して,担保提供命令が出されます(会社法847条7項8項)。担保提供命令が出され,株主が担保を提供しないと訴えは却下されます。  悪意とは,請求原因の重要な部分に主張自体失当の点があり,主張を大幅に補充あるいは変更しない限り請求が認容される可能性がない場合,請求原因事実立証の見込みが低いと予測すべき...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 06:13

役員の損害賠償責任免除

第5 役員の損害賠償責任免除 1 総株主の同意による全部免除 役員等の任務懈怠責任は,原則として総株主の同意がなければ,免除することができません(会社法424条)。例外として,次に述べる,役員等の責任の一部免除があります。ただし,取締役が自己のためにした取引に関する責任については,原則通り,総株主の同意がない限り,免除することができません(会社法428条2項)。 違法な剰余金の配当金に係る責...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 06:17

事業承継対策としての従業員持株会

第2 事業承継対策としての従業員持株会 1 はじめに  安定した企業経営のためには,後継者及びその他の友好株主に2/3以上の株式を集中させることが望ましいといえます。しかし,仮に2/3以上の株式を確保できたとしても,敵対する株主から,少数株主権や単独株主権(中でも,前述の株主代表訴訟)を濫用的に行使されるおそれがあります。  そこで,現経営者が株式を全て買い集めることも考えられますが,その買...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 06:24

従業員持株会の注意点

第3 従業員持株会の注意点 1 実態のない従業員持株会  従業員持株会は,法的には民法上の組合ですから従業員がその旨の組合の規約を作ることにより設立することができます(民法667条)。 従業員持株会は前述の通り,節税効果が期待できますが,実態のない従業員持株会である場合には,税務調査において否認される可能性があります。そこで,規約を作るだけでなく,実際に理事会および総会を開催し,議事録を作る...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/26 06:27

事業承継と株主名簿

第5章 株式 第1 株主名簿  事業承継をするに当たり,現経営者は,誰が株主であり,各株主が保有する株式数はどれくらいなのか,について調査する必要があります。株主構成やその持ち株比率によっては,会社の意思決定が上手く行われず,場合によっては,後継者以外の他の株主に会社を支配されてしまうからです。  株主名簿が作成されているのであれば,その確認は株主名簿により行えば足ります。なぜなら,株式の移...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/27 11:04

事業承継と名義株

第2 名義株  平成2年商法改正前においては,株式会社の設立のために最低7人の発起人が必 要であり,さらに発起人は最低1株を引き受けなければなりませんでした。そのた め,現在でも実際の出資者でない者の名義になっている株式(名義株)が存在して いることが少なくありません。  平成17年改正前商法の下では,承諾なく他人名義を用いた場合には,実際に出捐 をした名義借用者が株主になると解されて...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/27 11:08

事業承継と株主ー名義書換未了の実質的株主

【コラム】名義書換未了の実質的株主 旧商法下では,新株発行無効確認請求事件の原告適格について,株式会社の記名株式の譲渡を受けたとしても,会社に対し株券を呈示して自己への名義書換をすべき旨の請求をしたことがない者は,会社に対し株式の取得を対抗することができない(旧商法206条1項)から,株主として新株発行無効確認の訴えを提起遂行する原告適格を有しないと判示した裁判例がありました(東...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/27 11:11

【コラム】 株主(会社法131条1項)の推定を覆す事情の有無

【コラム】 会社法131条1項の推定を覆す事情の有無(東京地判平成20・4・14LLI登載) (ⅰ)事案の概要  原告は,被告会社の創業者で,元代表取締役であったAの弟であり,Aの事業を手伝っていました。原告は,Aから本件株式を譲り受け,被告会社発行の株券の交付を受け,現在もこれらを所持しています。 被告会社及びAの相続人らは,本件株式は原告からAに売却された旨主張しました。...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/27 13:46

事業承継と優先株式・劣後株式

3 優先株式・劣後株式 (1)概要  会社は,剰余金の配当または残余財産の分配について異なる定めをした,内容の異なる株式を発行することができます(会社法108条1項1号2号)。  優先株式とは,この剰余金の配当や残余財産の分配について,他の株式に優先した請求権をもつ株式のことをいいます。これに対して,劣後株式とは,他の株式に劣後した請求権をもつ株式のことをいいます。  なお,剰余金の配当を...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/28 06:45

事業承継と議決権制限種類株式

4 議決権制限種類株式 (1)概要  株主総会において議決権を行使することができる事項について制限のある種類の株式をいいます(会社法108条1項3号)。制限は,すべての事項について議決権がないとすることも,一定の事項についてのみ議決権がないとすることもできます。 ただし,ある事項について議決権を行使できるか否かという形で規定されなければならず,後述する属人的種類株式のように,1株につき複数議...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/28 06:51

執行役員の法的性質

【コラム】執行役員の法的性質  執行役員とは,主に大規模会社において,取締役の人数を減らして会社の業務執行に当たる役員ポストとして設けられるものです。 執行役員は,取締役会によって選任され,代表取締役や業務執行取締役の指揮の下,会社の業務執行を分担し,代表取締役や業務執行取締役を補佐するものとされます。 委員会設置会社における「執行役」とは異なり,会社の機関ではなく,一種の重...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 12:09

事業承継と議決権制限種類株式

 議決権制限種類株式は,議題提案権(会社法303条1項),議案提案権(会社法304条1項)も認められていません。これらの権利は議決権の存在を前提とする権利だからです。そこで,議決権制限株式を取得した後継者以外の相続人から後継者に横槍が入ることを防ぐことができます。  議決権制限種類株式取得者は,会社経営に関与できなくなり,また,その評価額について不満を持つことが少なくありません。そこで,議決権制...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 09:10

現経営者が議決権制限株式を取得するための各方法の比較

【現経営者が議決権制限株式を取得するための各方法の比較】 (ⅰ)議決権制限株式の新規発行 ア 手続  まず,現経営者を引受け人として第三者割当てによる議決権制限株式の発行を行う方法があります。また,全株主に議決権制限株式の割当てを受ける権利を与える,株主割当ての方法によることも考えられます。その手続については,第7章 第1 募集株式発行等を参照ください。 イ メリット 会...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 09:42

普通株式の一部を議決権制限株式化する方法

【コラム】普通株式の一部を議決権制限株式化する方法  種類株式発行会社でない会社が既存の普通株式の一部に議決権制限を付する方法について考えてみます。  この点,種類株式発行会社になるための定款変更のための株主総会の特別決議(会社法108条2項3号,会社法466条,会社法309条2項11号)及び定款変更によりある種類株式の株主に損害を及ぼすおそれがある場合として,議決権制限が付さ...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 09:46

事業承継と譲渡制限種類株式

5 譲渡制限種類株式 (1)概要  譲渡による株式取得について,会社の承認が必要とされる種類の株式をいいます(会社法108条1項4号)。非公開会社では,その発行する全部の株式の内容として(会社法107条1項1号)譲渡制限がついていますから,その株式は種類株式ではありません。 (2)事業承継との関係  公開会社であっても,全部または一部の株式につき譲渡制限を設けることで,会社にとり好ましくな...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 09:53

事業承継と取得条項付種類株式

7 取得条項付種類株式 (1)概要  一定の事由が生じたことを条件として,会社が株式を取得する権限を有している種類の株式です(会社法108条1項6号)。この内容を全部の株式の内容として定めることもできます(会社法107条1項3号)。この場合,種類株式ではありません。 (2)事業承継との関係  後継者以外の相続人に取得させる株式を取得条項付株式とすれば,会社は一定の範囲で株式を買い取ることが...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:09

事業承継と全部取得条項付種類株式

8 全部取得条項付種類株式 (1)概要  当該種類の株式について,会社が株主総会の決議によってその全部を取得することができることをいいます(会社法108条1項7号)。 (2)事業承継との関係  全部取得条項付種類株式を利用することによって,経営上好ましくない株主から強制的に株式を取得し排除することができます。 (3)導入方法  全部取得条項付種類株式を新たに発行する場合には,発行可能種...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:15

事業承継と役員選任権付種類株式

10 役員選任権付種類株式 (1)概要  当該種類株主総会において取締役又は監査役を選任することを内容とする株式です(会社法108条1項9号)。当該種類株式を発行した場合,当該種類株主総会によらなければ,取締役又は監査役を選任することはできません。公開会社では発行することはできません(会社法108条1項ただし書)。 (2)事業承継との関係  例えば,【事例】の甲が役員選任権付種類株式を保有...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:22

事業承継と属人的種類株式

11 属人的種類株式 (1)概要  108条で定める9つの種類株式のほか,非公開会社では,以下の事項について,株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができます(会社法109条2項)。 (ⅰ)剰余金の配当を受ける権利 (ⅱ)残余財産の分配を受ける権利 (ⅲ)株主総会における議決権 (2)事業承継との関係  株式の内容ではなく,各株主について属人的に権利内容等を...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:24

経営権をコントロールするための各手段(種類株式)の比較

【経営権をコントロールするための各手段の比較】   拒否権付種類株式 役員選任権付種類株式 属人的種類株式 メリット ・拒否権の対象が役員の選任に限られない。 ・取締役会に自己の意向を反映させる役員を送り込むことができ,会社の業務執行一般をコントロールすることができる。 ・経営権をコントロールするための内容を自由に決めることができる ...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:27

事業承継と現経営者・後継者による株式の買い集め(1)

【コラム】 現経営者・後継者による株式の買い集め (ⅰ)株主間の株式の買取  現経営者・後継者に株式を買い集めるだけの資金があるならば,他の株主から株式を買い集めることが最も簡単な株式の集中方法です。 譲渡制限会社においては,株主間の譲渡にも原則として会社の承認が必要になりますが,定款上,一定の者(例えば買主が株主,従業員など)については会社の承認があったとみなす旨の定めがあ...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:37

事業承継と現経営者・後継者による株式の買い集め(2)

  【コラム】 現経営者・後継者による株式の買い集め   (ⅱ)株式買取の民事調停 ア 民事調停の利用 民事に関して紛争を生じたときは,当事者は,裁判所に調停の申立をすることができます(民事調停法2条)。調停事件の種類に制約は特にありませんから,売買の合意がない場合に訴訟を提起することはできませんが,売ってくださいという調停を起こすことはできます。  調停事件は,特別の...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:46

事業承継と株式の各取得方法の比較(1)

第3 各取得方法の比較 1 株主との合意による取得 (1)手続  株式会社が株主との合意により当該株式会社の株式を有償で取得するには,あらかじめ,株主総会普通決議(授権決議)によって,次に掲げる事項を定めなければなりません(会社法156条1項)。 (ⅰ)取得する株式の数(種類株式発行会社にあっては,株式の種類及び種類ごとの数) (ⅱ)株式を取得するのと引換えに交付する金銭...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:50

事業承継と株式買取の申し入れ書の書式

□株式買取の申し入れ書の書式 故○○氏 相続人△△様   お願い 平成○年○月○日 〒○○○-○○○○ 東京都○区○○丁目○番○号 ○○株式会社 代理人 弁護士 村田英幸    ○○家様の方々におかれましては,ますますご清栄のことと存じます。  さて,このたび,○○株式会社から,○○家様の方々に,その保有株式をご売却していただきたく,お願い申し上げます。 ○...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:54

事業承継と子会社からの株式取得(会社法163条)

3 子会社からの取得(会社法163条)  株式会社が子会社から自己株式を取得する場合については,会社法156条の特則が設けられています。  取締役会設置会社にあっては,会社法156条の授権決議を取締役会決議によって行うことが可能です。そして,会社法157条から160条までの規定が適用されなくなります。子会社から取得する場合であっても特定の株主から取得することに変わりはありませんが,例外的に手続...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 10:56

事業承継と市場取引等による自己株式の取得(会社法165条)

4 市場取引等による取得(会社法165条)  市場取引や公開買付けの方法により自己株式を取得する場合も,会社法157条から160条までの規定が適用されなくなります。したがって,会社法156条1項の株主総会普通決議(取締役会設置会社にあっては,定款に定めることによって取締役会決議,会社法165条2項)だけで自己株式を取得することができます。もっとも,非公開会社や市場に上場していない会社はこの手法を...(続きを読む

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
公開日時:2012/01/29 11:14

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