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日経記事;『円安、企業収益押し上げ キヤノン2割増益 今期営業、マツダ上振れ』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月18日付の日経新聞に、『円安、企業収益押し上げ キヤノン2割増益 今期営業、マツダ上振れ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

 
『円高修正を背景に輸出企業の業績が回復に向かう見通しだ。キヤノンの2013年12月期は連結営業利益(米国会計基準)が前期推定より2割程度増え、マツダも13年3月期の営業黒字幅が従来予想より150億円拡大する見通し。

円安による輸出採算の改善に加え、米欧の販売回復も寄与する。想定為替レートを円安方向に見直す動きも広がる見通しで上場企業の収益を押し上げそうだ。

足元の為替レートは1ドル=89円前後、1ユーロ=119円前後で推移。主力企業の多くは1ドル=80円、1ユーロ=100円程度を想定しており、収益環境は好転している。

キヤノンの13年12月期の営業利益は前期(推定で3200億円強)より2割程度多い3900億円前後と、3期ぶりの増益に転じる見通し。主因は円安だ。

今期の為替レートを1ドル=85円(前期は約80円)、1ユーロ=110円(同約103円)と想定。これだけで数百億円規模の増益要因となる。主力の一眼レフなどレンズ交換式カメラや事務機が日米欧で伸びるなど販売回復も寄与する。

マツダの13年3月期は営業損益が400億円前後の黒字(前期は387億円の赤字)となり、従来予想(250億円の黒字)を上回る見通し。同社は輸出比率が7割を超える。13年1~3月期の想定レートを1ドル=85円程度(従来計画は80円)に見直し、採算が改善する。

今月下旬から本格化する四半期決算発表でも、13年1~3月期の想定レートを見直す企業が相次ぎそうだ。JXホールディングスや三菱自動車、IHIなどが1ドル=85円程度に見直す方向だ。コマツやソニーは80円台後半とする可能性もある。

為替予約している企業も多いが、円安による今期の収益押し上げ効果は小さくない。野村証券の試算によると1ドル=85円、1ユーロ=115円の水準が続けば主力295社の12年度の予想経常増益率は従来の3.5%から6%強に高まる見通し。

半面、海外から商品を仕入れる小売りや燃料を輸入する電力会社や空運にとって円安は調達コスト増につながる。ただ、為替予約などの対策をとる企業もある。例えば「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは向こう1年分を予約済みといい、今のところ影響は限られている。』


新政権発足前後から動き始めた円安進行が続いています。ある大手企業の創業者・経営者が、優秀な企業は異常な円高などの厳しい経済環境でも収益確保が可能である、と言っていました。

確かに、徹底的な差別化・差異化できる技術やノウハウ、商品・サービスを持っていれば、円高に関係なく輸出品の価格を調整できます。値上げです。

私の支援企業の一つである精密機械加工メーカーは、特殊な医療用器具を欧米市場に輸出しています。

この器具は、この企業の技術力で実現できていますので、ほとんど競合他社はいません。他の事業分野の売上は落ち込んでいますので、医療用と器具の売上依存が高くなっています。

販売価格は、為替レートに従って値上げできますので、一定の収益確保が可能になります。

一見すると、この企業経営には問題ないようですが、医療分野の市場規模は限られており、一定規模以上に拡大できません。

今回の円安は、この企業の経営・事業環境を好転させています。円安で、取引先の輸出採算が改善し、輸出価格の値下げが可能になり、競争力が強化されました。

この結果、取引先の顧客からの注文数が増加したため、取引先から支援企業に対して発注数量が増えています。

固定費圧縮のため、リストラした従業員数を増やして増産体制を作ろうとしています。一定レベルの精密加工技術を持っている企業ですので、市場環境が好転すれば新規受注が可能になります。

円高で輸出採算が好転し、販売価格の設定の自由さや収益確保が見込まれることが、取引が増え始めた要因です。

上記のことは、一例ですが、このまま最低限、現在の為替レートが維持できれば、輸出採算が好転しますので、国内企業に追い風になることは確実です。

本日の記事では、円安で大手企業の収益確保・拡大につながることについて書いています。大手の競争力が強まると、売上が拡大し中小企業への注文数が増加し始めます。

また、最近は韓国、台湾中国などの海外企業の競争力が強くなり、国内企業が負けるケースも増えています。

円安は、輸入品の価格上昇につながりますので、国内市場を中心に事業している企業にも競争力強化となり、追い風になります。

一方、円安は、石油やガス、あるいは飼料や食料品などの輸入品の値上げにつながります。

まだまだ、多くの中小企業は、受注量の大幅減に直面している実態があります。現時点で、国内市場は活性化していませんので、海外市場開拓に力を入れる必要があります。

一部の中小企業は、ネット通販を含めて輸出事業を強化しています。円安は、収益確保に貢献します。

従って、メーカーにとっては、輸入するの原材料費の価格上昇よりも、取引先からの発注数増加と輸出採算好転の方のメリットが大きいことは確実です。

今の日本では、輸出事業を伸ばして、国内市場・経済を活性化させることが大事です。上記しましたように、中小企業の受注増につながり始めています。

政府には、この円安状況下で、新規事業立ち上げ、海外販路開拓などを行なう中小企業支援を強化する、サポインなどの補助金施策の拡充と早期実行を期待します。

また、政策投資銀行などの公的金融機関から、優れた技術やノウハウをもった中小企業に対する低金利での融資も期待します。

この他、規制緩和や新規開発投資などへの減税も効果的です。円安進行で活性化し始めた輸出事業を後押しする経済施策の早期実行が有効です。

中小企業は、自社の競争力、差別化・差異化可能な技術やノウハウを棚卸して、事業領域の再定義などを行ないながら、成長分野・市場で勝ち残っていくための、積極策の立案・計画・実行が必要であり、有効です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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