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日経記事;『スマホがデジタル機器を侵食デジカメ/音楽プレーヤー減少続く 反転付加価値カギ』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月11日付の日経新聞に、『スマホがデジタル機器を侵食デジカメ/音楽プレーヤー減少続く 反転付加価値カギ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『急速に普及するスマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)が他のデジタル製品の市場を奪っている。

携帯音楽プレーヤーや簡易型カーナビゲーション機器、コンパクトデジタルカメラなどの昨年の販売台数は大きく落ち込んだ。

多様な機能を持つスマホの保有者は日本人の3人に1人まで拡大。メーカーはスマホに代替されない付加価値を伴った商品開発を求められる。

MM総研(東京・港)によると、2012年末時点でのスマホの普及台数は4000万台弱と、同3月末比で6割増えた。携帯電話全体に占める割合は約35%まで高まった。タブレットも、12年度の出荷台数が450万台と11年度比で6割増える見込みだ。

多機能を売りにするスマホやタブレット販売の伸長は、他のデジタル製品の需要を吸収する。調査会社BCN(東京・千代田)によると、昨年のコンパクトデジカメの販売台数は11年比5.5%減、携帯音楽プレーヤーは15%減、デジタルフォトフレーム(写真立て)は24.1%減。

パソコンも米マイクロソフトの新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ8」搭載機が発売されたにもかかわらず、昨年12月まで6カ月連続で前年割れだ。

ゲームも不振

ゲーム関連も振るわない。スマホ上で無料で楽しめるゲームアプリなどに消費者が流れている。エンターブレイン(東京・千代田)の調査では12年の家庭用ゲーム機販売は1%減の1779億円、ソフトも1.3%減の2712億円。機器は2年ぶり、ソフトは6年連続のマイナスだった。

消費者離れが激しいのは、性能が限られた比較的安価な商品。コンパクトデジカメの場合、昨年12月の平均単価は1万5千円程度だが「スマホと画質があまり変わらない1万円以下の機種の売れ行きが鈍い」(ケーズホールディングス)。

カーナビではダッシュボードなどに置いて使う簡易型カーナビ(PND)への影響が大きい。電子情報技術産業協会(JEITA)によると、昨年1~11月の国内販売台数は67万4000台と前年同期比25%減った。年間では10年に100万台を超えていた商品だが当面、縮小が続きそうだ。

上位機種を投入

ドイツ証券の風早隆弘シニアアナリストは「量販店などには、家電市場のテレビの落ち込み分は、スマホやタブレットが補うという期待もあった。だが他のデジタル製品のマーケットを食うことで、結果的には市場縮小に追い打ちをかけている」と指摘する。

メーカーは機能性の高い上位機種を投入、消費者のつなぎ留めを急ぐ。ソニーは昨年11月、高画質な写真が撮れるコンパクトデジカメ「DSC―RX1」を発売、店頭価格は24万円とデジタル一眼の入門機の数倍だが、「発売2カ月たっても品薄状態が続く」(ヨドバシカメラマルチメディアAkiba)。

カーナビ各社も簡易型から高機能型の機種にシフト。電子辞書も搭載情報を多様化したり、シニア向けにキーボードなどを使いやすくしたりした高付加価値品が増え、販売価格の下落に歯止めがかかっている。』


私は、スマホやタブレット型端末のことを、電子機器に与える第2次デジタル革命と呼んでいます。スマホやタブレット型端末は、電話、簡易パソコン、ゲーム、ナビゲーション、電子書籍リーダー、テレビ、支払などの多様な機能を1台に盛り込んだ複合機になっているためです。

歩く電話機能付き多機能型パソコンとして扱うのが妥当であり、今後も進化し続けます。

スマホやタブレット型端末の高速普及は、世界市場でみますと、まだまだ続きますので、既存商品に与える影響はますます大きくなっていきます。

電子機器に与えた第1次デジタル革命は、マイクロソフトによるWindows95搭載のパソコン導入でした。このパソコンは、圧倒的な支持を顧客から得られた結果、当時国内家電メーカーが得意としてきたアナログ電子機器のの売上は急減しました。

国内メーカーは、常に米国発のデジタル革命に翻弄されてきました。

第2次デジタル革命の特徴は、アップルやグーグル、アマゾンなどの米インターネット関連事業者が主導していることです。

これらのネット関連事業者は、スマホやタブレット型端末単体での収益よりも、ネット事業全体のビジネスモデルで収益確保・拡大を狙っています。

従って、スマホやタブレット型端末は、ネット事業の出口としての機能を担いますので、普及向上を図るため、多機能化・高性能化・低価格化と全方位型の商品提供を行います。

スマホやタブレット型端末の提供メーカーとして、存在感を出しているのがサムスンです。多くの商品ラインナップをそろえることで、現時点では国内メーカーを圧倒しています。

アップルは、デザインや機能の良さで、商品単体でも国内メーカーに差をつけています。

スマホやタブレット型端末の世界市場での高速普及、上記しましたように、まだまだ続きますので、携帯音楽プレーヤーや簡易型カーナビゲーション機器、コンパクトデジタルカメラなどの既存デジタル商品の市場規模は、縮小する一方になります。

この状況下で、国内電機メーカーが取るべき対応策は、その市場がある間は、スマホやタブレット型端末と差別化・差異化して、生き残ることです。

低価格化は、収益確保が難しくなるためとるべき方策ではありません。記事にありますように、高機能化・高性能化です。

キャノンが行っているように、工場の無人化や少人化を徹底的に行なって、製造コストなどを下げながら、収益確保・拡大をし続けることが重要です。

市場規模が一定程度のレベルまで下がったら、市場や競合他社の状況などをみて、残存者利益の確保が難しいと判断します。そう判断したらさっさと撤退することが必要です。

縮小した市場にしがみついていても、収益確保はできないためです。国内電機メーカーには、メリハリのある早期な決定と実行を期待します。

パナソニックの場合、最近、テレビを中心としたAV電子機器に見切りをつけて、白物家電やBtoB(業務用市場)に事業の重点を置くとする経営方針が出されました。

自社の強みを最大化できる事業領域に経営資源を集中するやり方は、必要ですし、重要です。パナソニックの新経営方針と今後の成果に注目していきます。

ソニーの場合、平井社長は、スマホやタブレット型端末事業領域で自社の強みを最大化する方針を表明しています。

この事業領域には、アップルやサムスンなどの競合相手がおり、どう差別化・差異化して収益確保・拡大を図っていくか、今後のやり方が重要になります。

確かに、世界市場では、スマホやタブレット型端末の需要が伸びていますので、まだ本格展開できる余地はあります。

ソニーとっては、2013年度に強みを最大化したスマホやタブレット型端末機器を世界市場で出せるかどうかがポイントになります。

1月10日付の日経新聞によると、今までソフトバンクやKDDIにおされていた、NTTドコモが2012年12月の携帯電話・PHS契約数によると、新規契約から解約を差し引いた純増減数で前月の純減から一転、23万5100件の純増となった。電池寿命を長くしたシャープ製や高精細カメラを搭載したソニー製スマホなどの人気がけん引した、とされています。

この動きは国内での一時期なものになる可能性はありますが、長らくサムスンに負けていたシャープやソニーの国内電機メーカーが巻き返した構図になりました。

ソニーは、「エクスペリアAX」で内蔵カメラの撮影機能を高めたことが要因になっています。カメラ機能の高性能化を含めて、ソニーがかって得意としたワクワク感のある商品提供できるかどうかがポイントになります。

今年のソニーの動きにも注目していきます。

パナソニックやソニーの動きは、中小企業にとって市場環境が急激に変化していく中で、自社の強みを最大化できる事業領域を決めて実行するやり方を考える上で参考になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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