社会保障と税の一体改革で消費税が2014年4月に8%、15年10月に10%になる。
消費税だけがクローズアップしているが、これが一番徴収しやすいからである。現に政府公報でも、(1)税収が安定している(2)負担が世代間で公平(3)働き手と特定のものに負担が集中せず、経済活動に中立的である(4)高い財源調達力がある、ことをあげている。
税率を上げる判断は、経済状況がよくなることが前提となる。具体的には11年から20年までの実質経済成長率が2%とすることを目標としている。
と、ここまでは間違いなく実施されると思うが、運用するところ、スーパーやデパートなどのお店では税率を変更したレジの用意や値札・バーコードの用意で大変になりそう。もちろん、それを作成するソフト会社やプログラム作成会社はてんてこまいになるかと思う。更に大変なのはお店の税務を担当する会計事務所であるかと思う。事業年度が4月をまたぐ場合には、古い税率と新しい税率の混交をチェックしなければならない。
与党である公明党の提案のように、軽減税率も導入することになると更に大変。食料品などの生活必需品に限定するようだが、バーコード作成や伝票作成の際に混乱が生じるかもしれない。コンビニエンスストアーなどは、あれしきのスペースに数え切れない品目があり、食料品以外にも多くの必需品を取りそろえている。もちろん統轄本部がしっかりしている組織体であるため、街の小売店からは比較にならない準備ができていると思うが、国民もただ反対するだけでなく、あと一年後には間違いなく実施されることを肝に銘じておくことが大事かと思う。
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