日経記事;『国力を高める(3)産業の新たな担い手を育てたい』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『国力を高める(3)産業の新たな担い手を育てたい』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月5日付の日経新聞に、『国力を高める(3)産業の新たな担い手を育てたい』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『産業の視点から2012年を振り返ると、戦後の日本の成長をけん引した家電産業の失速が誰の目にも明らかになった年だった。

自動車などなお強い部門もあるが、それも拠点の国際展開が進み、国内における事業の裾野は徐々に小さくなる方向だ。

産業ピラミッドの頂点に立つ一握りの大企業が日本全体の競争力や生産性を引き上げる。そんな20世紀型の成長の構図は通用しなくなりつつある。

隠れたチャンピオン

いま求められるのは、新たな成長の担い手だ。「人口が減るので日本の停滞はやむを得ない」といった宿命論を排して、足元を見つめ直せば、成長の芽はあちこちに眠っている。

その一つが世界に通用する技術やサービスを持った中堅・中小企業群だ。見過ごされがちな彼らの真価に気付いているのは、むしろ海外企業かもしれない。

米ゼネラル・エレクトリック(GE)は有望な技術を持つ日本企業を発掘し、その情報を全世界のGEの技術者に発信して、新たなビジネスに結びつける「ジャパン・テクノロジー・イニシアチブ」という取り組みを始めた。

航空機エンジン向けに耐熱性の高い新素材を生産するために、中堅素材メーカーの日本カーボンと合弁会社を設立するなど既に成果も上がっている。

米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も日本で同様の試みを進め、ビジネスのタネ探しに余念がない。

自ら世界に飛躍する企業も多い。工作機械などに使われる位置決めセンサーを製造するメトロール(東京都立川市)は従業員100人の中堅企業だが、海外展開を始めて15年で、アジアや欧米で1200社の顧客企業を開拓した。

ホームページで注文を受け、クレジットカードで決済し、国際宅配便で発送する。松橋卓司社長は「優れた商品と経営者の意欲、そして多少の英語力とIT(情報技術)のスキルがあれば、資本力のない企業でも簡単に世界に売り込める時代が来た」という。

ドイツには「隠れたチャンピオン」と呼ばれる企業群がある。規模は小さいが、ニッチ分野に特化し、世界市場で高シェアを誇る。

そんな無名の企業群がシーメンスなどの大企業と並び、独製造業の競争力や雇用創出を支える片方の主役である。

日本でも世界に飛び出す中堅企業が増えれば、新たな成長の核になり得るだろう。

もう一つの成長の担い手は、ゼロから業を起こすベンチャー企業だ。長らく日本は「ベンチャー不毛の地」といわれたが、その常識は徐々に変わり始めた。

昨年は求人サイトのリブセンスが東証1部に上場し、村上太一社長(26)は1部上場の社長として最年少記録を更新した。

若者だけではない。リチウムイオン電池を生産するエリーパワーの吉田博一社長は元住友銀行副頭取で75歳。

ソニーのカリスマ技術者として知られた近藤哲二郎氏(63)はアイキューブド研究所を設立し、テレビの解像度を高める「4K」技術で世界をけん引する。

リスクマネーの確保を

起業の流れを太く確かなものにするには、リスクマネーの確保が欠かせない。中小企業金融円滑化法のような不振企業の延命策ではなく、新しい産業を生み出すために資金を振り向ける、という発想の転換が政府にも必要である。

農業などの非産業セクターにも成長の手がかりはある。福島原発事故に直撃された福島県川内村で建設の進む「野菜工場」は、レタスの収穫量が通常に比べて3割以上増えるのが特徴だ。

発光ダイオード(LED)の光をうまく調整することで光合成を促し、レタスの成長を早める。

野菜工場はコストの高さが弱点だったが、日本が強いLED技術と世界最先端の水耕栽培ノウハウの融合で突破口が開けた。農業用水の節約にもつながり、中東などへの輸出も有望だ。異分野の「知」を混ぜ合わせることでイノベーションが生まれる典型である。

安倍晋三首相は昨年末の就任会見で「政権の使命は強い経済を取り戻すこと」と述べた。だが、経済の活性化は政治の力だけで達成できるものではない。実際の経済の担い手である企業や個人が新たな挑戦に踏み出すところから、日本経済の再生が始まる。』

本記事にあります、産業の新たな担い手を育てる考えに賛成します。

国内市場をみると、右肩上がりの拡大はなく、国内メーカーが同一商品を大量生産してコスト削減を図り安く販売してシェアを獲得する、ビジネスモデルの存在は難しくなっています。

現在、このビジネスモデルを得意としているのは、台湾、韓国、中国メーカーであり、国内メーカーは同じ土俵に乗って競争することが難しい状況に陥っています。

かって、国内メーカーは同じやり方で欧米メーカーから市場・顧客を取りました。今、同じことを上記アジア勢に攻撃されて、国内メーカーの競争力が落ちています。

代表例が、パソコン、テレビやスマホやタブレット型端末などの家電商品です。

テレビは国内メーカーの独壇場でしたが、液晶テレビ以降は価格破壊が起こり、どの国内メーカーも収益を稼げなくなっています。

この事業に執着するのは良い選択ではありません。

国内メーカーは、基本的に高い技術力を持っていますので、市場・顧客のニーズを正しく理解して商品化すれば、収益確保が可能になります。

自社にない技術やノウハウは、他社から買い取るか、連携;アライアンスで確保すれば良いのです。

国内メーカーにとって必要なことは、この高度な技術を生かしての商品開発・企画力と、対象市場・顧客を明確化する能力です。

また、何度か本ブログ・コラムで書いていますように、総じて大手企業は保守的で新規事業立ち上げや新規市場開拓にリスクを取りたがらない傾向があります。

何とか現状維持と改善を行なっていれば、生き残れると感じているのでしょう。

しかし、パソコンの導入から始まったデジタル革命は、現在のITまで拡大して、さらに発展していきます。

ITは、今までの常識や既存の仕組みを根底から変えるパワーを持っています。このまま順次改良を行なっていっても既存事業基盤を崩されてしまう可能性があります。

テレビ・ビデオ技術は、フイルムを駆逐しました。

紙の書籍は、全くなくなることはありませんが、電子書籍の拡大で相当大きな影響を受けるとみています。

なぜなら、ビジネス書や専門書などを読むときに、電子書籍は、いつでもどこでも手軽に読める利便性があり、拡大していくからです。

特に、アップルも今年から電子書籍事業に参入しますので、国内市場も大きく動くとみます。

以前ある書籍関連事業者から、電子書籍化の動きについて調査・分析を依頼されて行ないました。その結果を報告したところ、当該事業者は、電子書籍の潜在力をある程度認識しつつも、紙の書籍に対する影響はそれほど大きくないであろうとの、希望的感情も入れて結論付けました。

現在の電子書籍の動きは、アップルの参入も含めて、私の予想通りになっています。

ITの影響を過小評価してはいけません。

今後の事業展開は、IT抜きには考えられませんし、その影響を考慮して最大限有効活用する姿勢で取り込無積極さが重要です。

私の専門領域ではありませんが、ある小売店舗事業者から新規顧客・販路開拓の相談を受けたことがあります。

既存の商圏に住んでいた住民の数が減少して、売り上げ不振に陥っていました。私がみたところ、差別化・差異化可能な商材を扱っていましたので、販路開拓ができれば、事業継続・拡大ができると判断しました。

ネット通販を中心とする店舗事業に変えた結果、本目的を達成できました。ネット通販により、商圏は日本全国に拡大しました。

ネット通販事業者数が激増していますので、取扱商品の拡大やブランドの強化など、引き続きこのネット通販小売事業者は知恵を絞っています。

メーカーの場合、差別化・差異化可能な事業領域で勝負することが重要です。また、本事業領域は、世界市場で需要が見込まれる必要があります。

具体的には、環境、エネルギー、医療、バイオなどになります。これらの事業領域に関する技術、部材、部品、商品、サービスなどで差別化・差異化可能なものを持っていれば、収益確保・拡大を行なう可能性が高くなります。

販路はネット通販の利用で格段に選択肢が増えました。

記事にありますメトロールのように、ネット通販で世界市場に売っていく中小企業が増えています。

私の支援先企業の中には、何度か中堅・大手企業に技術や部品を売り込みましたが、相手が リスクを取りたがらないため、導入には至らなかったところがあります。

現在、自社Webサイトで当該技術・部品の紹介を英語で行ない、質問などにきちんと回答する体制を作った結果、ネット通販で海外顧客に販売出来るようになりました。

今後の中小企業は、より積極的にITを利用して海外市場開拓を行なうことが必要です。保守的な、あるいは縮小する国内市場のみを対象にしていても、収益拡大が図れないからです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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