日経記事;『楽天が6月にも即日配送 まず関東、アマゾン対抗』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『楽天が6月にも即日配送 まず関東、アマゾン対抗』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月4日付の日経新聞に、『楽天が6月にも即日配送 まず関東、アマゾン対抗』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 楽天は今年6月をメドに、インターネット通販の即日配送を始める。当初は関東地域で、直販の書籍や日用品のほか、一部契約店舗の商品を注文当日に届ける。

対象商品と物流網を順次拡充、3年以内に国内総人口の7割が居住する地域をカバーする。総投資額は100億円を超す可能性がある。

在庫管理と配送を自前主義に転換し、即日配送を武器に猛追するライバルの米アマゾン・ドット・コムを引き離す。

まず、楽天が自社で書籍やDVDなどの在庫を持つ「楽天ブックス」と、日用品や生鮮食品を扱うネットスーパーなどから導入。日時指定もできる。

楽天市場に出店している店舗に対しても、在庫管理や梱包、配送を一括して請け負うサービスを提供して、徐々に即日配送の商品を増やす。

2013年内に千葉県に2カ所目の物流センターを稼働、兵庫県でも拠点を完成させる。1拠点当たり数十億円程度とみられる物流投資を実施し、関西圏、仙台、名古屋、福岡など主要都市圏を中心に拠点を増設していく。10拠点以上を持つアマゾンを上回る物流網の構築を目指す。

アマゾンは3900円の年会費を支払えば即日や日時指定の配送が無料になる。楽天は会員の利用頻度に応じて配送料の無料化や割引を検討している。

楽天は国内ネット通販首位で取扱高は12年に約1兆2000億円になったもよう。一方アマゾンは自社で物流網と在庫を持ち、即日配送サービスを武器に7000億円程度まで追い上げている。

楽天はこれまで商品の在庫管理を契約店舗に、配送を物流会社に任せてきた。配送時のサービスを高めることでライバルに対抗する。』

昨年12月28日付の日経新聞によると、12月度の年末商戦でネット通販の売上が、1兆円を超えたとの試算がありました。

もし1兆円を超えたとすると、ネット通販の売上が初めて単年で1兆円になったことになります。
ネット通販の売上が確実にかつ、大幅に伸びていることを端的に示しています。

今後もスマホやタブレット型端末の高速普及に伴って、ますますネット通販の売上が伸びていくことは確実です。

ネット通販事業の最大手企業は、楽天です。年間売上は、1兆円を超えており、記事によると、楽天のネット取扱高は12年に約1兆2000億円になったとのこと。

楽天の12月の取扱高は千数百億円に上りそうだとのこと。12月2日のセール初日は、取扱高が130億円超と1日当たりで過去最高を更新し、月間でも前年同月を1割以上上回ったとされています。

従って、1年で上記のとおりに約1兆2000億円の売上達成できました。

この楽天を追いかけているのが、米国市場で小売業界をネット通販で抑えつつあるアマゾンです。
アマゾンの年間売上額は、7,000億円に達しています。

アマゾンは、使いやすいWebサイトと高効率な物流体制で、送料無料で即日配達の体制を確立して、楽天を追い上げています。

本日の記事は、楽天がアマゾン対抗策として、物流体制の強化を図ることについて書いています。
今まで楽天は、在庫管理と配送を自社で行なっていませんでしたが、猛拍するアマゾン対抗のため、100億円以上の金額を投資して、自前の在庫物流体制を作ります。

ネット通販事業の差別化・差異化は、扱い商品の多さ、価格の安さ、見やすい・使いやすいWebサイト、低コストで且つ迅速な物流体制で実現できます。

アマゾンは、絶え間ない投資で上記差別化・差異化ポイント全てについて実行し、米国市場でリアル小売店舗事業を圧倒しました。

その結果、2011年~2012年には有力な小売業者が何社か倒産しました。

アマゾンは、日本市場も攻略すべく、投資を加速させています。記事にありますように、日本全国に10箇所の物流倉庫拠点を作り、高効率な物流体制を作って他社との差別化・差異化を強化しようとしています。

本日の記事は、明確な楽天の対抗策実施の意志表示になります。楽天とアマゾンの異なる点は、楽天が出店している店舗ごとに異なる店作りをしているのに対して、アマゾンは自社独自のWebサイト上で共通な土俵で店作りをしてもらうことにあります。

顧客視点からみますと、アマゾンの共通な店舗構成の方が必要な情報を得やすい利点があります。また、アマゾンは物流倉庫体制を自前で持っていますので、楽天より迅速な配送サービスを顧客に届けることができます。

配送時の梱包も共通化されていますので、顧客満足度も高くリピート客の増加につながっていました。

楽天は、このようなアマゾンの利点に対抗すべく、今までの方針を変更して、在庫管理や梱包、配送を一括して請け負うサービスを自前の施設を使ってネット通販の即日配送を始めます。配送料も、会員の利用頻度に応じて配送料の無料化や割引を検討しているとされます。

楽天は、アマゾンと同じ事業環境で勝負しようとしています。

ネット通販に関しては、家電量販店や百貨店、スーパー、コンビニなどのどの中堅・大手小売業者も強化しようとしています。

例えば、昨年12月29日には、日経新聞に、『書籍、無料で当日配送 ヨドバシがネット通販 アマゾンに対抗』のタイトルで記事が掲載されました。

ヨドバシカメラは2013年2月、書籍のインターネット通販に本格参入する。家電製品の物流網を活用し、全国の主要都市圏で注文当日の無料配送を実現としています。

また、矢野経済研究所「食品宅配市場に関する調査結果2011」によると、2006年度には売上高93億円だったコンビニ・ネットスーパー宅配分野が2011年度には719億円、2015年度には1000億円に達すると予測されています。

ローソンは、アマゾンが最大の競争相手になると宣言しており、対抗策として、ローソンとヤフーは、2013年1月からインターネットによる宅配を始めると正式に発表しました。 

どの小売業者もネット通販事業の強化・拡大を図っています。この動きは、商品・サービス提供者と顧客を直接結びやすくする経済効果を上げます。

製造された商品だけでなく、流通体制の簡素化で、農水産品の売上拡大や収益力増加につながります。

ネット通販事業は、以前から述べていますように、既存流通の仕組みを根底から変えるエネルギーを持っており、中堅・大手小売業者が自らネット通販を強化していますので、その変革の動きは加速します。

零細・ベンチャーや中小企業にとっては、ネット通販を活用することで、ブランド力さえ確保できれば、一気の事業拡大が可能になります。

2013年は、ネット通販を含めたIT活用の巧みさの差が、ベンチャーや中小企業の事業規模や収益力に影響が出る年になります。 

今後もネット通販の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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