日経記事;『2013展望(中)「引きこもり」こそリスク ソフトバンク社長 孫正義氏』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『2013展望(中)「引きこもり」こそリスク ソフトバンク社長 孫正義氏』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 海外展開
経営コンサルタントの活動 海外展開支援

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

今年の本ブログ・コラムの掲載は、本日が最後となります。いつも私の書いています記事をお読みくださり、有難うございます。

2013年度は、1月3日よりブログ・コラムを書き始めます。

皆様、よいお年をお迎えください。

 

12月30日付の日経新聞に、『2013展望(中)「引きこもり」こそリスク ソフトバンク社長 孫正義氏』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『――約1兆6千億円を投じて米携帯電話3位のスプリント・ネクステルの買収を決めました。

「2006年にボーダフォン日本法人を買収して携帯電話事業に参入した当時から将来の世界戦略を考えていた。最大2兆円あった借金を減らし、ようやく次の手を打てる段階に来た。日本での成功モデルを海外で生かしたい」

日米は「我が国」

――なぜ世界で規模を追求する必要があるのですか。

「日本は50年に人口が9千万人程度まで減少するが、米国はまだまだ増えると予測されている。米国進出後は日米を『我が国』と定義し市場を増やしていく。内需が縮小する日本に引きこもることこそがリスクだ。ソフトバンクは海外事業を成功に導き、日本企業のロールモデルになりたい」

「我々は国内の通信会社だけと戦っているわけではない。アップル、グーグル、フェイスブックなどすべてのIT(情報技術)企業がライバルだ。特定の国や業種に偏っていては世界的な競争に敗れ、買収されるリスクも高まる。モバイルの分野で断トツの世界一になれば、アップルやグーグルも一目置くだろう」

――国際競争の中で電機など日本企業の劣勢が続いています。

「海外勢に技術力で負けていることが心配だ。スマートフォン(スマホ)などは本来、日本のお家芸であるべきだった。アップルのiPhone(アイフォーン)に使う部品や素材は日本製が大半を占めているが、製品をデザインしマーケティングする力がすっぽり抜け落ちている」

「日本の技術政策にも問題がある。過去の携帯電話は日本独自の規格でガラパゴスと呼ばれ、海外勢を排除してきた。その結果、日本企業が海外進出に出遅れてしまった。もう一度世界で戦う気概を取り戻さなければならない」

――円高や高い法人税率など「6重苦」が日本企業の足かせになっています。

「数々の構造問題は国として是正すべきだが、プレーヤーである企業が業績の言い訳にしてはならない。経営者が言い訳を口にした途端に負けを認めることになるからだ。ソフトバンクが携帯電話事業に参入した際は、電波の弱さや顧客の少なさなどハンディキャップばかりだった。それでもライバル企業に勝つ自信は失わなかった」

英語力欠かせず

――国際競争力を高めるための人材育成も企業の課題です。

「まず国際ビジネスの共通言語である英語力の向上が必要だ。韓国サムスン電子は高い英語力を採用基準にしている。ソフトバンクも米国進出に向けて社員の英語力を高める必要がある。英語力の高い社員の給与を増やすなど、動機づけをしてグローバル人材を育てていきたい」

――競争力を取り戻すために経営者は何をすべきでしょう。

「経営者の最も重要な仕事はドメイン(事業領域)を常に再定義することだ。日本企業は『本業』という言葉が好きだが、市場が縮小するのに既存事業にしがみつく理由は何か。企業理念を軸に次の戦略を描くのが経営者の役割だ」

「経営者や幹部に対する報奨制度も重要だ。米国ではストックオプション(株式購入権)による高額報酬がシリコンバレーのベンチャー企業群を生み、経済の活性化につながった。滅私奉公の日本企業の風土の中から本当の競争は生まれない」』


ソフトバンクの孫社長に対する評価は、いろいろあります。私の孫さんに対する印象は、リスクを取る、経営方針が一貫している、積極的であるなどの特徴を持つ経営者です。

日本電産創業者の永守さんと同じような率直な物言いと、経営結果に関しては事業環境のせいにしない点でも好感を持っています。

競争の激しいIT業界で勝ち残ってきた経営者は、凄みがあります。勝ち残ることができた要因の一つが、決断力と迅速な経営施策の実行です。

孫さんは、永守さんと同じようにソフトバンクの創業者です。オーナー経営者の強みを生かして、即断即決で組織を動かしています。

日本電産やソフトバンクの強みの一つは、会社の規模が大きくなっても、良い意味での中小企業の良さを残していることです。

決断と実行の速さ、足腰の軽さになります。

ただ、逆に言いますと、創業者後に経営姿勢をどう維持強化していくかは、アップルと同じように後継者育成が重要になりますし、今後の大きな課題です。


本日の記事の中で、私が一番共感したのは、「引きこもり」こそリスク というポイントです。

私が中小企業経営者に言っていることと似ているからです。

国内市場の最大の問題は、人口減少です。人口減少は、少子高齢化からきています。また、20歳から60歳までのサラリーマン人口も減少しており、このことは一番消費需要を作り出せる可処分所得(個人が自由に使用できる所得の総額)を持っている人の縮小を意味しています。

サラリーマン世帯の賃金水準も低下していますし、フリーターの増加で安定した収入を確保できない人たちも数多く存在しています。

私は、可処分所得の減少が国内市場縮小の大きな要因の一つとみます。

従って、一般的には、中小企業が縮小する国内市場のみに依存していると、事業拡大をできなくなります。

さらに、韓国、台湾、中国などのアジア系企業の実力が向上し、円高も追い風になって、国内市場への参入が増えています。

中小企業は、国内市場で国内企業だけでなく、海外企業との熾烈な競争にさらされています。

縮小下の市場では、1位か2位のシェアを取らないと勝ち残るのは難しくなります。勝ち残るためのポイントの一つが、徹底的な差別化・差異化された商品・サービスを持つことです。

そしてオンリーワン、或いは、ナンバーワンになることです。

どんな事業も人の一生と同じようにライフサイクルがあります。市場が成熟期から縮小期に入った時に、ナンバーワンのシェアを持っていれば残存者利益を確保できます。

しかし、市場自体が縮小していくと事業規模も小さくなります。

このような場合には、積極的に新規市場開拓を行なう必要があります。私の支援先企業の中には、ニッチな市場であっても、ナンバーワンの地位を確保して、国内だけでなく欧米市場を開拓している会社があります。

海外進出当初は、現地の販売代理店を通して営業していましたが、IT環境が整備されてきたことに伴って、顧客の了解を取り付けたうえで、ネット通販による直販体制に切り換え、販売価格を落とさずに、利益拡大を行ないました。

また、海外市場開拓時からネット通販を使って直販を始めた中小企業もいます。当初は、アマゾンのみで行なっていましたが、ブランド力がついてきたあとは、自社独自のWebサイトからネット通販も並行して行なっています。

将来、自社独自のWebサイトから全てのネット通販を行なう計画です。

両社とも、英語を使える人材を育成強化して、英語版のWebサイトを立ち上げて、海外顧客とのやり取りをすべて英語で行なうための体制を持っています。

上記体制は、国内から海外市場に販売するためには必要な投資です。しかし、この投資を行なうことで、差別化・差異化な商品・サービスを持っていれば、海外市場開拓は可能です。

孫さんが言われるように、多くの海外市場は米国のように人口拡大しており、積極的に海外市場開拓を行なう攻めの姿勢が大事です。

慎重にかつ大胆な経営施策の構築と実行が重要であり、必要です。

2013年度は、私の能力と実行力をさらにパワーアップして、ベンチャーや中小企業の新規事業立ち上げと、海外を含む新規市場・顧客顧客開拓を中心に積極的に支援していきます。ブランド構築と販売体制の確立には、ITツールやネットを積極的に活用します。

来年もよろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営コンサルタントの活動」のコラム