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日経記事;『混戦 電子書籍(上)キンドル上陸は好機 新規参入の呼び水に』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月28日付の日経新聞に、『混戦 電子書籍(上)キンドル上陸は好機 新規参入の呼び水に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『11月に米アマゾン・ドット・コムの電子書籍販売が始まり、動き始めた国内の電子書籍市場。

長年続いた出版社や著者などとの水面下の駆け引きに収束の兆しが見え、日本型電子書籍ビジネスの枠組みがようやくできあがりつつある。ただし新市場には著作権問題などいくつかのハードルが残る。

サービス多彩

「電子書籍の世界で必要なのは著者と読者だけ」。こう語るのは米アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)だ。

そのベゾス氏率いるアマゾンの存在感が日本でも高まりつつある。11月に日本で電子書籍端末「キンドル・ペーパーホワイト」を発売し日本市場への足がかりを得た。

台湾の調査会社デジタイムズは11月、2012年の電子書籍端末の世界シェアをアマゾンが55%で首位とする予測を発表。

日本の出版、印刷、書店の間には、「アマゾンのパワーは圧倒的。日本の電子書籍をすべてかっさらうのではないか」という根強い危機感がある。

一方で日本ならではの電子書籍市場を立ち上げる好機と捉える動きもでてきた。中心は新規参入組だ。

総合情報サイト運営のオールアバウトは11月から、専門家がサイトに執筆した記事や書き下ろしの作品を電子書籍にして販売するサービスを始めた。サイトでの閲覧は無料だが、電子書籍は記事1本を1冊として250~300円で販売する。

電車内の中づり広告を見て、気に入った記事だけを電子書籍としてその場でダウンロード購入する。こんなサービスの準備も進んでいる。仕掛けるのは大日本印刷。同社は現在、中堅の出版社数社と協議している。

出版社にとっては1冊丸ごとの購入をためらう読者にアプローチできるほか、どの記事が人気があるか詳細に把握可能なのが利点だ。

「キンドル・ペーパーホワイト」発売でアマゾンの存在感が高まっている。

空港、飛行機内、カフェ、イベント会場……。保管スペースが不要な電子書籍は様々な場所での配信サービスが提供できる。

格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパンは12月から、成田と沖縄を結ぶ一部路線の機内で電子雑誌の読み放題サービスを始めた。機内でアップルのタブレット(多機能携帯端末)「iPad(アイパッド)」を有料で貸し出して、電子雑誌などを読めるようにした。

全日本空輸も9月から大阪・伊丹空港の同社ラウンジで、電子雑誌の配信サービスを開始済み。1日当たりのラウンジ利用者数が2000~3000人なのに対して、500~600人が実際に電子雑誌を利用しているという。

権利調整が課題

新規参入が相次ぐ中で、未解決の課題もある。最たるものが書籍や記事の権利調整だ。電子雑誌の記事をバラ売りするとしても、記事ごとの著者はもちろん、イラストや写真にもそれぞれ著作権が発生する。

12月初め、カメラマンやイラストレーターなど500人以上が加盟する日本REPエージェンシー協会(東京・世田谷)は出版各社に、雑誌の電子書籍化の際には各権利者と許諾や二次使用料について改めて協議するよう求める文書を送った。

普及へのスピードを上げつつある電子書籍市場だが、権利者との調整の仕組みづくりを怠れば、市場拡大のネックになりかねない。』


本日の記事の中にある、「電子書籍の世界で必要なのは著者と読者だけ」。米アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者は、そう語っているとのこと。

アマゾントップの言葉通り、ネット通販の世界は、商品・サービスの提供者と顧客を直接つなげる仕組みとしてのプラットフォームの強化・拡大が突き進んでいます。

アマゾンは、リアル小売店舗や卸などの既存流通の仕組みを取り外して、ネット通販で商品・サービス提供者と顧客が直接売買できる仕組みを作って、直販体制ネットワーク化しようとしています。

アマゾンは、書籍の世界でも電子化の動きを強めています。ネットの利便性は、疑いようもなく非常に高いものです。

このため、顧客はいったんネットの利便性を体感しますと、その虜になって色々なことに使いたくなります。

かって、ネット検索を行なうには、パソコンを使う必要がありました。しかし、2~3年前から、スマホやタブレット型端末機器が急速普及しつつあります。

単に電子メールを読んだり、ネット上のWebサイトを見るだけのことなら、スマホやタブレット型端末機器で十分です。

これらのスマホやタブレット型端末機器の販売価格は、総じてパソコンより安く購入できるので普及を後押ししています。

ネット通販のように、既存流通の仕組みを変えようとする動きに抗することは、経験上、得策ではありません。

ネットの利便性や使いやすさに勝てないからです。大多数の顧客が、ネット通販を支持すれば、抗うことは無駄な努力になります。

リアル店舗の場合、抗うのではなく、ネット通販にない魅力を出して地元住民から愛される小売店になる方法があります。

代表例の一つが、たびたび本ブログ・コラムで紹介しています、「主婦の店 さいち」です。近隣住民の惣菜弁当中心の店舗面積わずか80坪の個人店舗です。

おはぎの味が絶品で、多い時には、最高25,000個以上出るとのこと。

「主婦の店 さいち」のオーナーは、決してアマゾンや楽天などのネット通販事業者と競争することは、全く想定せず、地元住民に愛される店づくりをして、ブランド化しました。

ネット通販とは異なった小売の土俵で、競合しない事業を行なっています。リアル店舗で事業するには、「主婦の店 さいち」のような差別化・差異化を行なって、小さい市場や商圏で、ネット通販とは無縁の世界を作ることが必要です。

書籍の世界も同じです。

本日の記事にありますように、書籍、つまり出版市場は毎年減少しており、2000年に2.4兆円あった市場が、2011年には1.8兆円になっています。

このような市場では、上位シェアを取れる企業のみが生き残れます。

出版業界には、多くの企業が存在しています。多分この市場縮小が続くと、多くの出版社や書店が倒産する事態に直面します。

アマゾンなどのネット事業者が、電子書籍を事業化するしないにかかわらず、出版業界は難しい状況になっています。

電子書籍は、その利便性やタブレット型端末機器の画質向上、低価格化などにより、普及するとみます。

電子書籍は、市場縮小下の出版業界には間違いなく黒船です。この黒船に抗っても勝つことは難しいので、これを積極的に活用して、新規事業立ち上げを行なう積極さが大事です。

もちろん、上記の「主婦の店 さいち」のように、徹底的に専門化した、あるいは、趣味的な領域で、一部の顧客を相手にした出版事業は可能とみています。

しかし、出版事業拡大には、電子書籍対応は必要です。

かって、私が所属していました家電業界では、アップルが打ち出した音楽ソフトのネット配信の影響を深く考えず、CDなどのメディアによる配信事業にこだわった結果、アップルに音楽配信事業の仕組みを変えられてしまいました。

顧客は、間違いなくネットの利便性や使いやすさなどを支持しますので、この大前提で書籍などの既存事業を考え、行なうことが重要であり必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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