- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
もちろん、「ただ格好いいから」等という安易な理由の中庭ではありません。
ちゃんとした設計コンセプトがあります。
この住宅のコラムの最初の頃、なぞなぞの様にして書いていましたが、実はこのお宅の敷地は、南北の軸が、大きくずれておりまして、
「四角い敷地の対角線が南北の軸」
という形になっています。
つまり、時計の4時半くらいが南の方角になります。
また、同様に時計の針で、
3時側以外の三方に住宅があり、
9時の方角があまり広くない道路となっております。
そこで、建物をL字型に配置し、太陽が当たる南面の(4時半の)方向に中庭を儲け、
そこに向かって内部の所室の視線が向く
様にプランニングしました。
道路を挟んで隣地が親御さんのお宅だったこともあり、スープの冷めない距離でありながら、親しき仲にも礼儀あり、と言うことで、お互いに干渉のない住宅となるように、建物の導線・視界(視線)を、そちらに向けない工夫でもあります。
また、斜めになっている部分がほぼ南になりますので、全ての部屋が明るいわけです。
デザイン的には、模型のようになります。
どうですか?
南の中庭に面して広がりがありますよね。
さらに、この中庭には、ウッドデッキを設けてあるのですが、それについてはまた次回。
また、ご紹介中のお宅の完成見学会を行いますので、お近くの方はどうぞ。
詳しくはこちらをご覧下さい。