- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
ミツバチの巣のロウとエゴマ油で出来た「蜜鑞ワックス」を使うことが多いですが、今回は、液状なので後々お施主様が自分でも塗りやすい、「米ぬかワックス」を使いました。
米ぬかは、昔から木材の掃除とつや出しに使われてきた物。
最近は美容や健康食品としても見直されていますね。
今回の板倉造りの家は、
「新建材を使わずに自然素材のみで造る」
と言うよりむしろ、
「本物の木に囲まれた気持ちの良い雰囲気の家」
と言うものです。
ですから、下地の合板や石膏ボードも適時適所で利用、
棚なども、小さな木を接着剤で組み合わせた集成材を使っています。
集成材の接着剤についてふれますと、イソシアネート系・レゾルシノール系の接着剤に大別されます。
イ…系は、最近の接着剤ですが、水性溶剤のため、揮発性有機化合物などの毒性が低く、見た目も白く、集成材が綺麗であるため、主流になりつつあります。
レ…系は、昔から使われており、油性溶剤で揮発性有機化合物を含むので、シックハウスなどの毒性・黒い見た目から、最近は敬遠されがちです。
体育館やプールなどの公共建築物木造のものは、接着力が強く、剥離の心配がない様、全てこのレ…系接着剤です。
前者のイ…系接着剤は、安全性が高い反面、接着力が弱く剥離事故が後を絶ちません。
住宅の構造材に使われる集成材の柱や梁は、最近ではイ…系接着剤のものが、シックハウス対策で主流です。
つまり公共建築物のそれとは違うと言うことを知っておくべきです。
ちょっとした棚なんかは集成材でも良いとおもいますが、構造材は、やっぱり無垢材が安心だと、私は思います。
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