日経記事;『(社説)「ものづくり」はデジタルで進化する』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『(社説)「ものづくり」はデジタルで進化する』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月25日付の日経新聞に、『(社説)「ものづくり」はデジタルで進化する』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『デジタル技術の発展はインターネットや携帯通信の普及を促し、人々の生活や仕事を大きく変えた。そして今度はものづくりの現場をデジタル化の波が洗い始めた。

変革のうねりを取り込み、陰りの見える国内製造業の基盤をどう進化させるか、日本経済の成長力を左右する重要なテーマだ。

製造業とデジタルの融合は最近始まった話ではない。コンピューターを使って製品の設計図を描くCAD技術は半世紀に及ぶ歴史があり、今ではどの企業でも使う当たり前の技術になった。

作り手のすそ野広げる

自動車や家電といった身近な商品に、半導体や制御ソフトなど多数のデジタル関連技術が使われているのも周知の通りだ。

だが、いま進行形のデジタル生産革命は過去の技術革新とはひと味違う。デジタルデータをもとに、樹脂を重ね塗りして立体構造物を再現する3次元(3D)プリンターや、革や板を自由自在に切り抜くレーザーカッター。

こうした機器の小型化や低価格化が急速に進み、一握りの大企業だけでなく中小企業や個人でも手が届くようになった。

その結果、「生産活動には工場など大型の設備が必要」という常識が過去のものになりつつある。医療機関のような非産業セクターや、さらには個人でも好きなモノ、必要なモノを自由に簡単につくれる環境が整い始めた。ものづくりの担い手のすそ野が大きく広がろうとしているのだ。

例えば平面プリンターの登場で思い思いの年賀状が印刷できるようになったのと同様に、3Dプリンターを使うと、自分の好きなデザインのペンダントや眼鏡、携帯電話のケースができ上がる。

3D先進国の米国では家族写真を撮る感覚で、自分の子どものフィギュア(人形)をつくる人も多い。

デジタル工作機械を集めた「ファブラボ」という工房を東京・渋谷で運営する梅沢陽明氏は「自分の思いが形になる。これは何にも代え難い喜び」という。

医療や教育といった公益性の高い分野でもデジタル技術は威力を発揮する。治療の現場では、患者一人ひとりの体の形状にあった人工骨や義歯ができる。

筋力の弱い子ども向けに腕の動きを補助する樹脂製の器具を3次元技術で作製したところ、従来の金属製の器具よりはるかに軽くなり、日常生活での行動の自由度が大幅に高まった、といった成果も米国では既に出ている。

教育の場でもデジタル工作機械を導入すれば、小中学校などの図工の時間が活気づくだろう。普段の生活ではあまり味わえない「具体的なモノを作り上げた」という達成感を手にできる。

工業高校や大学の工学部で、デジタル機械を使った授業を充実させるのも面白い。若者に敬遠されがちなものづくりに、新しい魅力を吹き込めるのではないか。

むろん、こうした新規の領域にとどまらず、既存の製造業にとっても開発の速度を上げたり、デザイン力を磨いたりするための強力な武器になる。

三菱重工業は巨大なガスタービンの開発に3D技術を導入した。従来は何週間もかかっていた試作品がわずか1日で完成し、新型タービンの開発に要する時間が劇的に短くなった。

個人と企業の協業を

別の日用品メーカーはシャンプー容器などの試作にデジタル造形を利用する。多種多様なデザインを現物で見比べることができ、たいへん重宝するという。

ただ、課題も多い。3Dプリンターなどの市場は米国企業が主導し、日本勢の存在感は薄い。技術の活用という点でも、出遅れ感がある。日本の製造現場は匠(たくみ)の技に頼る部分が大きく、それをデジタルに置き換えるのに抵抗感があるのかもしれない。

一方でフォード・モーターなどの米国企業は工場近くにデジタル設備を備えた工房を設け、自社の技術者に自由にモノをつくらせたり、社外のものづくり愛好家と交流させたりしている。

社内外の人材やアイデアを混ぜ合わせることで、これまでにない新鮮なイノベーションが生まれる。そんな期待からだろう。

強いはずの日本の製造業だが、家電産業の不振に見られるように、その基盤は揺らいでいる。半面、最近の円安や「世界の工場」と言われた中国での人件費の高騰を受けて、日本の立地競争力が今後上向くという見方もある。

この風を生かすためにも、デジタル生産革命の成果を最大限活用したい。日本の製造業がモデルチェンジする一つの契機である。』


私の周りの中小企業の中に、3Dプリンターを導入し、開発や製造の試作品製作に活用し始めた会社が数社あります。

導入理由は、企業ごとにそれぞれ異なります。

まとめると以下のようにになります。

・3Dプリンターが安く購入できる。
・短期間で開発アイデアを具現化できる。
・試作品製作を低コストでできる。
・何回でも修正が可能であり、開発行為や試作品製作の習熟度が短期間に向上する。など

3Dプリンター導入を機に、図面管理を電子化した企業もあります。今まで図面を紙で保存していましたが、人手不足もあって保存管理がきちんとできておらず、紛失したこともあったとのこと。

今は、データセンターを活用することで、自前のサーバーを持たずに、ネットにつながったパソコンから、図面の出し入れや加工、編集なども容易に行なえるようになっています。

今まで、この企業にはIT活用を勧めてきましたが、食わず嫌い的な感じから敬遠していました。安い3Dプリンターを購入して、開発行為に使い始めたら、その利便性を体感したようです。 

この企業は、ベテランのスタッフが定年を迎えており、開発や製造などのノウハウをどう継承していくかが、経営課題の一つでした。

ノウハウ蓄積や継承、発展、あるいは情報・データの保存・管理などに3Dプリンターや各種のITツールを活用して成果を出しつつあります。

半面、多くの中小企業が3DプリンターなどのITツールを使って、開発、設計、製造を行ない始めると、差別化・差異化をどこで行なうかが、勝負の分かれ目になります。

新規性、斬新性などを持った部品や製品の短期間での開発が勝負のポイントになるからです。

3DやデータセンターなどのITツールは、実力のあるベンチャーや中小企業が積極的に活用すれば、大きく飛躍できることを意味しています。

米国内の製造企業は、3Dを含めたITツールを積極的に取り入れて、少ない従業員で付加価値の高い工場作りを積極的に行なっているとろが増えています。

このような動きが米国の製造業復権には、簡単につながらないとみていますが、上手く活用できる企業も出てきますので、今後、一定の競争力を持つ可能性があります。

中国は、何度か本ブログ・コラムで書いていますように、高騰する労働賃金と労働力確保の困難さから、世界市場の生産拠点ではなくなりつつあります。

これは、米国だけでなく、国内製造企業にとっても競争力回復のきっかけになります。個人のスキルだけに頼らないで、ITツールを活用して、開発や製造行為の生産性を上げる動きが必要になっています。

今、ベンチャー企業の中に、一人開発や一人メーカーなどの動きが出てきています。3DプリンターやITツールの活用で、才能さえあれば、低コストで得意分野に集中して、事業活動できるからです。

ITは、物理的な距離や時間差などを一挙に短縮して、会話や情報のやり取りを可能にします。例えば、東京都大田区にあります私の支援先企業は、製品企画に特化していて、開発、試作品製作、製造、販売などの各業務は、他社との連携でこなしています。

いずれの企業もベンチャーや中小企業であり、3DプリンターやITツールを駆使して、千葉県市川市、埼玉県川口市、浜松市などに分散している企業同士が問題なくビジネスを行なっています。

ITツールは、使いこなすことでその利用価値が向上します。ベンチャーや中小企業は、積極的に使わないと、国内だけでなく海外企業にも後れを取ることになります。

ITツールの一つであるネット通販は、中小企業が国内だけでなく海外市場にも商品・サービスを直販できる仕組みを提供しています。

安いコストで各種のITツールを使えますので、中小企業がより積極的にI活用して世界市場に出ていくことを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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