日経記事;『グローバル展開緩めず 重点地域、東南ア84% M&A、4割強が積極姿勢』に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;『グローバル展開緩めず 重点地域、東南ア84% M&A、4割強が積極姿勢』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月24日付の日経新聞に、『社長100人アンケート グローバル展開緩めず 重点地域、東南ア84% M&A、4割強が積極姿勢』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『「社長100人アンケート」では、グローバル化を推し進める姿勢が鮮明になった。海外での生産規模を今後どうするかを聞くと、57.2%の経営者が「拡大する」と回答。

力を入れる国や地域を複数選んでもらったところ東南アジアが84.5%で、中国やインドを大きく上回った。2013年の経営課題も「新興国など海外事業の拡大」が66.7%で最多だった。

生産拠点のない企業を除くと約7割が海外生産を増やす意向を示した。対象地域は東南アジアに続き、中国が40.5%、「インドなど南アジア」が33.3%だった。

13年度の設備投資額が12年度計画比でどうなるか地域別に聞く設問でも「上回る」「やや上回る」の合計が最も多かったのが東南アジア・インド(32.0%)。対日関係などのリスクが比較的低く、自動車や電機関連の部品産業の集積に厚みがある点が評価された。中国は14.9%で、米国は13.0%だった。

13年の経営課題については3つまで尋ねた。「海外事業の拡大」に加え、「人材や組織のグローバル化」との回答も36.7%あった。経営者の2割は14年度に外国人の新卒採用を13年度計画より増やすと答えた。

M&A(合併・買収)については、「積極的に相手を探している」とする経営者が28.6%で、「相手を探す準備をしている」が4.8%。「すでに交渉中の案件がある」(8.2%)を含めると、4割強が積極姿勢を示した。

これら経営者のうち75.4%は「中国など新興国」、72.1%が「欧米先進国」(複数回答)の企業をM&Aの対象と答えた。国際競争力を高めるため「国内の同業大手との合併・買収も検討する」と回答した経営者も65.5%いた。

海外シフトを急ぐ一方で、「国内雇用を維持ないし増やす」とした経営者は83.7%に達した。アジアや米国の成長力を取り込み、稼いだ資金を還流しながら国内の雇用や投資を維持・拡大していこうとしている。』

今回の社長アンケート調査結果は、中小企業を含めて来年度の各企業の事業展開を考えるうえで興味深いものがあります。

国内市場が横ばい、縮小傾向にありますので、企業は必然的に海外市場開拓や海外生産の拡大を図ります。開拓先として最も関心が高いのが、東南アジアになります。

中国は、今年起こった反日デモと日本企業の工場や店舗などを襲撃し、破壊の限りを尽くした暴動を中国政府は規制しませんでした。

これらの暴動を愛国的行動と、半ば公的に認めたことになります。今後も中国政府は、日本との間で政治問題が生じた時に、日本企業施設への破壊活動を繰り返す可能性があります。

今回の暴動が今までの破壊活動と異なるのは、パナソニック工場への襲撃です。パナソニックは、松下幸之助氏のトップ判断で、国内企業の中でいち早く中国に進出して、中国での技術移転などに協力してきた企業でした。

今までパナソニックの工場は、このような暴動の対象になっていませんでした。今回、パナソニックの工場が襲われたのは、中国政府の意思とみています。

また、日本との間で政治問題が発生したときに、全ての国内企業は襲撃の対象になる可能性がより一層高まることになります。

さらに、高騰し続ける労働賃金と、労働力確保の困難さも中国での生産事業活動の妨げになります。

少なくとも、中国内で作った部品や製品の再輸出というビジネスモデルは、難しくなりつつあります。

中国内の消費市場を目的とする場合を除けば、新規に中国進出を図るやり方は、適切な事業方針ではないとみています。

私は、 中小企業から中国進出の相談を受けた時に、上記のような視点でアドバイスしています。
中小企業の場合、海外進出に失敗すると、致命的な事態になる可能性が高いためです。

中小企業の海外進出・展開は、安全第一に行なうことが重要であり、必要です。

今回の「社長100人アンケート」は、大手企業が対象です。調査結果をみますと、大手企業も中国リスクを考えており、日本との摩擦が少なく、経済発展しつつある東南アジアが生産規模拡大を行なう対象地域として、80%強の企業が回答しています。

東南アジアは、今まで国内企業が地道に、かつ、着実に投資してきた結果、タイやマレーシア、インドネシアなどを中心に、産業集積が起こり、消費市場としても、発展しつつあります。

しかも人口も増えつつありますので、今後とも再輸出基地および消費市場としても、国内企業にとっては海外進出の最適な地域であることは間違いありません。

国内企業がタイで実証した投資→繁栄のビジネスモデルをひな型に、東南アジア全域で事業拡大し、国内経済と共に共存共栄する事業のやり方が重要です。

今回の調査結果は、大手企業が上記のような見方をしていることが反映されています。中小企業が海外進出・展開を考えるとき、大手企業の見方を参考にする必要があります。

並行して、社会インフラの整備状況なども慎重にみながら行なう必要がありますが、インドやバングラデシュなどの周辺国である南アジアも将来の対象地域に考えておく必要があります。

大手企業の30%強がインドなど南アジアを生産規模拡大の対象地域としてあげています。この割合は、今後増えていくとみます。


一方、今回の調査結果で注目されるのは、M&Aや他社との業務連携で事業拡大を行なうと回答した企業が20%を超えていることです。

特に、M&Aについては、30%弱の企業が相手先を探していると回答しています。M&Aは、短期的に新規事業立ち上げを行なえる有効な経営手法であり、大手企業では日常的な経営手法として定着しつつあることを意味しています。

他社との業務提携は、M&Aのような即効性はありませんが、自社の経営資源を補って、開発、製造、販売などの拡大・強化を図れる有効な経営手法です。

さらに、多くの大手企業が業務提携を積極的に採用して、差別化・差異化可能な技術などを持ったベンチャーや中小企業との協業で事業拡大することを期待します。

私が行なっている、ベンチャーや中小企業支援の状況をみますと、これらの企業との業務提携に慎重な企業が多いと感じています。

企業の規模に関係なく、強者連合を作る業務提携でより柔軟に「Win/Win」の関係を作ることも国内企業の経営を強くすることになります。

大手企業には、新規事業立ち上げのために、実力を持つベンチャーや中小企業とより積極的に業務提携を行なうことを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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