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日経記事;『コンビニ「敵はアマゾン」 店を飛び出し消費者へ』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月21日付の日経新聞に、『コンビニ「敵はアマゾン」 店を飛び出し消費者へ 「待っているだけでは…」宅配に商機』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 「クリスマスケーキの予約はいかがですか」。12月上旬、サークルKサンクスの弥富平島中店(愛知県弥富市)のオーナー、岡村智由氏は従業員とともに店舗周辺の住宅を訪ね、年末年始の季節商品を紹介していた。

■戸別訪問を実施

サークルKサンクスは「フィールドワーク」と呼ぶ活動を強化している。店で待っているだけでなく、人海戦術で顧客をつかもうとの戦略だ。全6千店のうち4割の店舗が戸別訪問を実施。

弥富平島中店では主婦の要望を受けて総菜の取り扱いを増やしたところ、グラタンやドリアなどの売れ行きが周辺店の倍以上に急増した。

同社の宮鍋泰志営業本部統括マネージャーは「手間はかかるが、店で待っているだけでは分からないニーズをつかめる」と手応えを感じる。

消費者のそばに面積120~150平方メートルの店舗を張り巡らし、売れ筋の商品をそろえることで集客力を高めてきたコンビニ。

しかし、自宅にいながら買い物が楽しめるネット通販の急成長や、頻繁な来店が難しいシニアの増加によって、従来のビジネスモデルだけでは通用しなくなってきた。

新たな需要を掘り起こすには、店を飛び出し顧客の玄関先にどれだけ近づくかが勝負となる。

セブンイレブンは宅配サービスでシニアの需要を取り込む。

12月上旬の正午前、東京都足立区。制服姿の店員が「セブン―イレブン」と書かれた小型の電気自動車で住宅街を走る。訪ねた先は70代男性の自宅。昼食の弁当を手渡すと「今夜おでんを頼めるかな」と夕飯の注文も取り付けた。

セブン―イレブン・ジャパンは弁当などの宅配サービス「セブンミール」の拡充を急ぐ。その武器となるのが7月に導入した小型電気自動車「コムス」。保温ケースを備え弁当や冷凍・冷蔵商品、おでんも運べる。

現在、全国で200台が稼働し早期に1000台に増やす。リース料を本部が8割負担するほか、配達件数に応じた奨励金も出す。来期のセブンミールの売上高を今期の7割増の200億円に増やす計画を掲げる。

こうした宅配サービスは好評だが、店やチェーン本部の負担は大きい。コストに見合うだけの収益を上げる仕組み作りが成否のカギを握る。

12日に食品や日用品など店舗の商品を配達するサービスを始めたファミリーマート。その物流を担うのは4月に買収した高齢者向け弁当宅配のシニアライフクリエイト(東京・港)だ。

全国300カ所で1日5万~6万食を提供しているシニアライフの顧客基盤と配送網を生かせるため、ファミマは初期投資と運営コストを抑えられ早期に全国展開できるという。3年後にファミマ3千店で対応し、売上高100億円を目指す。

ライバルと協力

一部でライバル関係にある大手ネット企業と組むケースも出てきた。

ローソンは来年1月から、国内最大のポータル(玄関)サイトを運営するヤフーと組み宅配を始める。ターゲットは仕事を持つ女性。10分で簡単に料理が作れるセットなどを週1回届ける。

他社の宅配サービスと違うのは品ぞろえの豊富さ。セブンイレブンが店舗やカタログにある3000種類強の商品を宅配する仕組みなのに対し、ローソンは新たに設ける専用センターから食品や日用品2万3千点を配送する。

フランチャイズビジネスのコンビニにとって加盟店の収益に直接つながらない点で異例の取り組みだが、新浪剛史社長は「客層を広げるためには自社競合も恐れない。敵はずばりアマゾンだ」と言い切る。「近くて便利」を巡るコンビニの競争は新たな局面に入った。』


本日も、ネット通販に関しての記事になります。これだけネット通販事業の影響が大きくなりつつあるためです。

まず、国内コンビニエンス業界の状況についてみます。

以下の数字や情報は、株式会社東レ経営研究所が2010年10月に発表した「コンビニ業界の現状と課題」から抜粋したものです。 
URL; http://www.tbr.co.jp/pdf/sensor/sen_a101.pdf

この報告書によると、1974 年、セブン- イレブンの第1号店開業から本格展開が始まったコンビニ業界は、長時間営業、ワンストップ・ショッピングという高い利便性、消費者のニーズに合わせた商品開発、品揃えのよさ、フランチャイズ・システムによる大量出店で成長を遂げてきました。

しかし、国内店舗数が4 万店に近づくにつれ、高成長を遂げてきたコンビニ業界も成長鈍化してきました。

大量出店によりコンビニ同士の競争が激化したことが大きいが、24 時間営業スーパー、ディスカウントストアなど新たな競争相手の出現も売上減少の要因となりました。。。


さらに、このコンビニ業界の低迷に拍車をかけているのが、インターネット通販です。昨年来、パソコンに加えて、スマートフォン(高級携帯電話)やタブレット型電子端末機器の急速普及により、多くの人たちがネット経由で買う機会が急激に広がりつつあり、コンビニや既存小売店などの売上減少につながっています。

各種調査をみると、ネット通販の売上は、毎年二桁の成長率で伸びています。

このため、ローソンの新浪剛史社長が認識されている、「客層を広げるためには自社競合も恐れない。敵はずばりアマゾンだ」は、正しいことです。

アマゾンが、コンビニだけでなく、国内小売業界全体の脅威になっていることは確実です。

国内の小売市場の先を行く米国市場で、昨日のブログ・コラムで書きましたように、世界最大の大手小売業米ウォルマート・ストアーズは、クリスマス商戦中の12月10日に、自社のウェブサイトで1日限定の大型セールを行ない、顧客が四六時中、ネット上で一番安い商品を探しているのに対応したと発表しました。

ウォルマートでさえ、アマゾンの影響を大きく受けていることの表れです。

このような市場環境下、上記ネット通販事業者と競争するため、コンビニ各社は、上記のようにコンビニ店舗をネットスーパーとする施策も取り始めています。

特に力を入れているのが、宅配サービスです。独居老人や若い独身世帯を対象にネットで注文を受けたり、あるいは近所にチラシを配って注文を取るやり方です。

また、配達料は無料にするところが多くなっています。

これは、アマゾンなどのネット通販専業事業者が配達料、ゼロ円サービスを行なっているためです。

総合スーパーもネットによる宅配サービスを強化しつつありますので、今後、コンビニとの競争もさらに激化するとみます。

なぜ、顧客がネット通販を利用するのか、理由を考えると明確です。利便性、扱い商品の多さ、価格の安さ、情報量の多さなどです。

既存小売業は、上記ネット通販の優位性に勝てなければ、アマゾンに負けます。

アマゾンや楽天などは、国内流通業の仕組みを根本から変えるパワーを発揮しあります。

メーカーや農水産品などの商品・サービス提供者は、ネット通販を使いこなすことで、BtoB、BtoCの違いに関係なく、最終顧客に直販できます。

これは、商品・サービス提供者にとって大きなメリットになります。最終顧客の生の声や反応を確認できることで、市場の大きさや、自社商品・サービスの強み・弱みなどが明確になります。

この価値ある情報は、今後の事業計画に効果的に反映されますので、事業拡大につながります。

最終顧客にとっても、ネット通販で購入する商品・サービスは、より早く、より安く購入できますので、ますますネット通販の使用頻度が高まります。

何度か申し上げていますように、中小企業がネット通販を活用して、収益拡大を実現しつつあります。

既存流通業者は、ネット通販が商品・サービス提供者と最終顧客の双方から支持されている現状を正しく理解して、今後の差別化・差異化を実現していかないと、アマゾンや楽天などに市場を奪われる事態になります。

家電量販店のヤマダ電機の会長である山田昇氏も、ローソンの新浪剛史社長と同じ認識をお持ちです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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