- 別所 諒
- ビジョン・コンサルティング 別所諒 主宰
- 東京都
- マーケティングプランナー
対象:営業
From 茅ヶ崎カフェ:別所諒
「やられた!」と久しぶりに思った本。前からこのテーマで書きたいと思っていたが、批判系の本は著者としての寿命を縮めるのでためらってもいた。(プラス発信をしている方が長持ちするし・・・)
本書は、一般的ではあるがデータも記載されていて単なる思想書ではないが、なんだが読後感がすっきりしない。というのは、本書で批判されている人を複数知っているが、彼らは間違いなく「意識が高い」からである。
そもそも「意識が高い」とはどういうことか?
他人と比較して意識の高低を語ること自体、自意識が低いのではないか。コミュニケーションやタイプ分析を学んで人をわかったように人を評価している人は確かに痛い。
セミナーに大金払っても自分の収入が増えない人は、勉強しないでも普通に出世する人から見れば奇怪な存在だろうし、メンタルを学んでいいことを言っているのに誰もついてきてくれない人も同様。
もうお分かりだと思うが、「意識が高い」というのは、「意識が高いと言ってほしい人」に向けてのセールストークなのである。
ターゲットは、まさにこの本の読者であり、「あの人、自分で意識が高いと思っているよね」と言いながら、他人を引き合いにしなければ、自分の意識の高さを確認できない人である。
(僕にもその傾向はあるが・・・)
セミナーはこのような人が集まるので共感が得られやすい。加えて、自分のメインフィールドに戻ったら共感されないので、またセミナーにやってくるいいお客さんと言える。
批判しているだけでは本書のレベルと変わらないので、僕なりの意識についてお話しすると、意識の高さとは、「気づき」であると思う。
先日、お伺いした断捨離まつりで、参加者の方がやましたひでこさんに質問をした。
「片づけないといけないことは分かっているんですが、時間が・・・」
「時間がないんですか?」
はたと気づいたその人は、「セミナーに来ているんですから、時間はありますよね。」と言い、やましたさんは「そうですね。」と言って問題は解決。
何のことはない話のようだが、参加者が気づいた段階で、その人の意識が上がっているのである。
意識とは高低ではなく、自分で引き上げるものである。意識の高い人向けに話をすると、それが「抽象度」とか「俯瞰」と言われる。
参加者の方からは、セミナー後に、玄関、デスク、引き出しから片づけを始めましたとメールをいただいた。
やましたさんは「他人と比較していいことあるの?」というようなシンプルは物言いだが、最高に意識の高い人がいるとすれば、「自分」を見つけた人だということがよくわかる。
「意識の高い人」が勉強しようと思うなら、安易に「みなさん、意識が高いですね」と言わない人のところへ行くことをおすすめする。
本日もありがとうございました。
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↑当日のレアな写真(左、おのころ心平さん)
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