「日本のサッシの現状」 - 新築工事・施工全般 - 専門家プロファイル

清水 康弘
株式会社参創ハウテック 代表取締役社長
工務店

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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「日本のサッシの現状」

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 「二兎を追う者は一兎をも得ず」

 先日、厳冬期に入った長野県諏訪郡原村で建設中の「集いの山荘」の内部をサーモカメラで撮影した写真です。

 標高1300mにもなると周囲は銀世界で、もともとのカラマツやアカマツの針葉樹林を切り開いた別荘地内は、なかなか乙な雰囲気を醸し出していました。

 写真の説明をしますが、上段が断熱施工を完了した現場写真で、下段がサーモカメラの写真です。

 温度の振れ幅は、5℃から13℃程に設定し、相対的に冷たいところが水色表示、暖かい部分が赤色で表示されています。
 見れば一目瞭然、断熱部分は真っ赤でサッシ枠がガラス部分より水色に染まっています。

 と言うことは、トリプルガラス(ペアよりさらに性能が上)よりも樹脂サッシの方が熱を通していることになります。
 これが日本の現状のサッシの実体だと思うと、少し悲しくなりますね。

 放射温度計で測定しましたが、コンクリートの土間部分が8.5℃、壁や天井部分が9.2℃と全体的なバランスは良いのですが、如何せん樹脂サッシの表面温度だけが、4℃程度と幾分低く、少しがっかりでした。

 日本国内のサッシは断熱性能よりも防火性能の方に優先順位がありますので、コストパフォーマンス等を考慮すると、断熱性能追求は二の次ということでしょうか?

 現在、流通している断熱サッシの中で、国内No.1でもこの程度のレベルだということを先ずは報告しておきます。

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