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日経記事;『日立、インドに700億円投資 工場新設やM&A』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月14日付の日経新聞に、『日立、インドに700億円投資 工場新設やM&A インフラ事業に商機、15年度売上高3倍の3000億円に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日立製作所の中西宏明社長は13日、ニューデリーで記者会見し、インドでの中期事業計画を発表した。2015年度までに700億円を投じ、発電設備などインフラ関連事業を強化、連結売上高を11年度比3倍の3千億円に増やす。

インド政府が4月に始めた5カ年計画では1兆ドル(82兆円)のインフラ投資が見込まれる。中西社長は「現地企業のM&A(合併・買収)にも取り組む」と強調した。

日立のインド事業の売上高は約1000億円(11年度)。建機、家庭用空調設備が中心だが、今後は社会インフラ関連製品の現地生産体制を整える。日立は現在、インドで約6800人の従業員を抱えるが、事業拡大に伴い、15年度には1万3千人に増やす方針だ。

インド西部アーメダバードで12日、工場などで使うインバーターや無停電電源装置(UPS)などの合弁生産を始めた。14年には南部チェンナイに火力発電用の蒸気タービンなどを生産する工場を開設する予定だ。火力発電の事業統合を決めた三菱重工業ともインドで協力していく考えだ。

インドでは今後、高速鉄道や都市交通システムの整備計画も進む見通し。鉄道車両の部品や信号機器の生産も検討する。中西社長は「インドから新興国への輸出にも取り組む」と表明。油圧ショベルやダンプカーなどのアフリカ・中東地域への輸出を狙う。

日立は13日、海外で初の取締役会をニューデリーで開催。川村隆会長は終了後、「今回の取締役会の内容を分析して、次回以降の海外開催について考えたい」と語った。』


本日の記事は、電力分野で三菱重工との事業統合を決めた日立のインド事業方針に関するものです。

今回、日立は初めて12月13日に、インドの首都ニューデリーで取締役会を開きました。海外で開くのは1910年創業後初めてとのこと。

日立は、インドを重要視しているこをアピールする狙いがあるのは確かです。

記事にありますように、インド政府は2012年4月に始めた5カ年計画では1兆ドル(82兆円)のインフラ投資をするとしています。

投資対象は、電力、道路、鉄道などの社会インフラです。インドは、これから大きな経済発展が見込まれていますが、最大の弱点は、未整備な社会インフラです。

インドの人口は増え続けており、近い将来に15億人の規模になり、中国を追い抜く予想が出されています。

経済発展と増加する人口を共に支えるためには、社会インフラの強化・充実が不可欠なことは明らかです。

日本政府は、インドの社会インフラ強化に協力することで合意しています。発電やデリー・ムンバイ間産業大動脈(DMIC)構想など大型案件が多数あります。

日立は、インドの社会インフラ強化に貢献しながら、当該市場で大幅な事業拡大を狙っています。当面の目標は、2015年度の売上を11年度比3倍の3,000億円としています。

今回発表されました日立の事業内容をみますと、以下のようになります。

・インバーターや無停電電源装置の合弁生産を開始
・火力発電用の蒸気タービンなどを生産する工場を開設
・空調機器や建設機械などの現地生産を拡大
・R&Dセンターを50人規模で開設
・2012年~2015年にかけて700億円を投資
・インドをアフリカや中近東向けビジネスの拠点化、など

また、東芝やパナソニックなども工場建設などで現地の生産体制を相次ぎ強化。国内向けだけでなく、中東やアフリカなどへの輸出拠点としても期待するとしています。

東芝の場合、12月8日に発表しました事業方針では、インドで電力や鉄道などの社会インフラ事業の育成を加速するとしています。

開発拠点の技術者を今後3年で5割増員し、火力発電事業は企画から営業、建設まで一貫で手がけられるようにするほか、鉄道や道路は国内事情に合わせた新たな製品を売り込める体制構築をします。

バンガロールにあるエンジニアリングオフィス(開発拠点)で働く技術者を3年後に現在の約400人から約600人に増やすなどして、2015年度に売上高1000億円を目指すとのこと。

東芝の事業方針は、日立のものと似ています。

パナソニックも白物家電を中心に、現地仕様に合わせた商品を当該市場で生産し、売上拡大を図ります。

日立、東芝、パナソニックなどの国内メーカーのやり方は、単に日本国内から製品を輸出するだけでなく、インド内にR&Dセンターや開発拠点、製造拠点、再輸出のための販売拠点を設けて事業展開する方法です。

このやり方は、国内メーカーのお家芸の一つで、タイなどで成功した方式です。国内メーカーは、東南アジア地域での最大国であり、今後大きく発展するインドにくさびを打ち込みつつあります。

タイなどで成功したやり方は、現地企業の育成や発展および、社会インフラ強化につながりますので、インドでも歓迎されます。

日本とインドは、企業同士も含めて「Win/Win」関係が維持強化されます。国内企業がインド市場や企業との結び付きを強めることは、バングラデシュ、ミャンマー、ベトナムなどの周辺国・地域へもポジティブな影響を与えるとみています。

国内企業は、現地に工場を作りながら、従業員を教育し、生産性を上げながら事業拡大することで、従業員の給料を上げ、消費者市場として発展させてきました。

インドでは、メーカーだけでなく、大手商社や金融機関なども積極的に事業展開を行なっています。

インドでの成功は、今後の国内企業の現地および周辺地域での事業や経営に大きな影響を与えます。

国内企業のインド周辺での事業展開に引き続き注目していきます。大手企業の事業拡大に伴って、中小企業にも新規事業の機会が起こります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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