日経記事;『最大級の不動産投信,上場相次ぐ 米系など,2000億円規模 通販の物流施設に投資』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『最大級の不動産投信,上場相次ぐ 米系など,2000億円規模 通販の物流施設に投資』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 各種の新規事業・事業拡大
経営戦略 インターネットマーケティング

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁です。

12月7日付の日経新聞に、『最大級の不動産投信,上場相次ぐ 米系など,2000億円規模 通販の物流施設に投資』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『投資家から集めた資金で不動産に投資する不動産投資信託(REIT)で、国内最大級の新規上場が相次ぐ。

今月下旬から来年1月に、シンガポール政府系や米大手が上場時の物件取得額が2000億円規模の上場を予定する。

ともにインターネット通販の普及などを背景に需要が高まっている物流施設に投資する。大型物件の取得が相次げば不動産市場の活性化につながる可能性がある。

ニューヨーク証券取引所上場のプロロジスは来年1月にも、首都圏などの物流施設を運用対象とする投資法人を東京証券取引所に上場する。同社は21カ国で展開しており9月末の運用資産額は449億ドル(約3兆7000億円)に達する。

今月21日にはシンガポール政府投資公社(GIC)系のGLPも投資法人を上場する。物流センターなどに投資する見通しだ。

いずれも上場時の物件取得額は2000億円規模とみられ、再編事例を除くと2001年上場の日本ビルファンド投資法人の約2200億円などと並ぶ。

東京都心部でオフィス空室率の悪化に歯止めがかかるなど不動産市況の底入れ期待が広がり、投資マネーが流入している。

SMBC日興証券によると、新規上場や増資で市場から調達した額は今年1~11月で約3600億円と11年実績を5割上回る。

借り入れなどで調達した資金を原資とした分も含めると、物件取得額は約7800億円とリーマン・ショック直後の09年を底に3年連続で増加する。

従来、日本のREITはオフィスビルや商業施設を運用対象とすることが多かった。物流施設を対象とするケースが増えている背景にはネット通販の急速な拡大がある。

楽天や米アマゾン・ドット・コムが最速で即日配達するなどサービスを強化しており、物流施設の重要性は高い。

米系のラサール不動産投資顧問によると、日本で賃貸される大型物流施設は10年後に1600万平方メートル程度と、今年11月から7割増える見通しだ。

不動産市況はまだ本格回復には至っていないが、ネット通販需要が投資商品のREITなどを通じて不動産への資金供給拡大につながるという、新しい資金循環が生まれつつある。

東証に上場するREITの分配金(配当に相当)を投資口価格(株価に相当)で割った利回りは平均約5%と、東証1部上場企業の配当利回り(2%台半ば)より高い。

利回りに着目した個人投資家や年金の資金が流入しREITの値動きを示す東証の指数は1年7カ月ぶりの高値圏にある。

時価総額の合計は足元で約4兆1000億円と、08年6月以来の高水準となっている。』


不動産投資信託(REIT)は、不動産を運用対象とする投資信託のことをいいます。投資家から集めた資金などでオフィスビルや商業施設を購入し、賃料収入や売却益を原資に投資家に分配金を出す仕組みです。

利益の9割超を分配すると法人税が課税されないため、もうけのほぼ全てを分配することが多く、投資家には分配金がより多く入るメリットがあり、不動産取引が拡大すると、REITへの投資も増加することになります。

本日の記事は、REIT関連投資で、米国やシンガポールなどの海外企業が日本国内に巨額投資を開始したことについて書いています。

REITの対象は、インターネット通販の物流倉庫センターです。ネット通販の急激な拡大に応じて物流倉庫センターのニーズが高まっていることが要因になっています。


ネット通販は、既存の事業インフラ、ことに商流・物流の仕組みを根幹から変えつつあります。顧客は、スマホやタブレット型端末機器あるいは、パソコンを使って日常的にネット通販を使っています。

何度か本ブログ・コラムで書きましたように、国内全体の小売市場規模は縮小傾向にありますが、ネット通販の売上は、毎年二桁成長を続けています。

顧客は、高い利便性と価格の安さからネット通販を使っています。米国市場も日本を先取りする形で、アマゾンを中心とするネット通販専業事業者の勢いがとまりません。

米国での今年のクリスマス商戦の売上高は、現時点までで前年比+20%だったとのこと。

日本は、米国の後を追う形で事業環境などが変わっていきます。ネット通販も同じです。国内市場でも、アマゾン、楽天、ヤフーなどのネット通販専業大手、食材に特化した通販業者や、各企業が独自に行なう通販事業などがますます活発化していくのは、必然なことです。

このネット通販を支えるインフラ、つまりプラットフォームが、高効率の物流倉庫体制と、大量の情報を確実、かつ、迅速にやり取りできる仕組みである高速通信網やサーバー;データセンターです。

ネット通販を支えるプラットフォームは、ものの物流体制と情報の処理体制に集約されます。

この視点からみますと、国内では、アマゾンや楽天などのネット通販事業者、あるいはヤマトなどの宅配事業者が、国内で積極的に物流倉庫センターを作っています。

また、多くのIT関連企業が、コンテナタイプを含めたデータセンターを国内各所に作りつつあります。

通信網の観点からは、日本は世界で有数のブロードバンド大国であり、大災害時のようなアクシデントを除けば、通常、大量データ・情報のやり取りが可能です。

ネット通販活性化の事例として、同日付の日経に、ブックオフがアマゾンや楽天などに対抗するために、中古書籍のネット通販事業を本格化する動きをみせています。

私も良く中古書籍を探したり購入していますが、アマゾンを多用しています。利便性が高いからです。

ブックオフの在庫状況もネットで確認しますが、多くの場合、在庫がなく、アマゾンから購入するケースが多くなっています。

ブックオフは、2007年からネット通販を始めており、2013年3月期の同事業の売上高は前期比18%増の35億円の見込みとのこと。この売上を2016年3月期には60億円規模に伸ばすことが目標のようです。

このため、横浜にある物流センターの規模と人員を拡大して、取扱品目を増やすと共に、中古品の査定作業を迅速化して、商品調達力を引き上げるやり方です。

これが計画通りに行くと、現在は1日に7万点強の買い取り能力が、10万5000点程度に上がり、品ぞろえも72万タイトルと2割程度増える見込みとのこと。

多分、ブックオフは、上記くらい、あるいはそれ以上の規模やスピードでインフラ強化を実行しないと、アマゾンや楽天の勢いと競合できないと感じています。

ネット通販の勢いは、急激に拡大していますので、中途半端な対応では勝ち組みに入れません。


さて、ネット通販を使う事業者の視点からは、国内ではますます使い勝手が良い状況になっていますので、ベンチャー・零細・中小企業は、積極的にネット通販を活用して、低い投資と安いコストで、集客・販路開拓する積極さが必要であり、重要となります。

中小企業庁が発行しています最新のメルマガに、IT活用し世界シェア獲得を獲得している中小企業の事例として、機械式タッチセンサーメーカーの(株)メトロール(東京都立川市)が紹介されています。
URL; http://www.metrol.co.jp/

同社は工作機械用途では世界シェア7割を占めており、70社以上の工作機械メーカーに使われ、海外向け売上が全体の5割以上とのこと。

この海外売上は、自社独自のWebサイトを活用したネット通販から始めて、現在は中国と台湾、インドに販売子会社を持っています。
URL; http://toolsensor.com (海外向けダイレクト販売サイト)

私の支援先企業の中にも、ネット通販を使って独自な販路開拓を行なっているところがあります。

ますます使い勝手が良くなるネット通販の活用の仕方が、中小企業の集客・販路開拓を左右すると言っても過言ではありません。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営戦略」のコラム