日経記事;『企業収益 活路を開く(上)「中国+1」 実行段階に』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『企業収益 活路を開く(上)「中国+1」 実行段階に』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月6日付の日経新聞に、『企業収益 活路を開く(上)「中国+1」 実行段階に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『企業収益が減速している。2013年3月期の経常利益の伸びは、当初予想の2割強から5%に鈍る。世界経済の変調に日中関係悪化という政治要因も加わり、先行きは不透明さを増す。日本企業は活路をどう開くか。

「老朽化した工場は全部つぶす」。コマツの野路国夫社長はこう宣言した。今後3年で稼働から40年以上の国内工場をすべて建て替える。設備の大幅な刷新で生産性を高め、国内の固定費を2~3割減らす。

アジアを「国」に

理由は中国需要の長期停滞にある。中国の建機販売は前年同月比半減ペースになって1年以上がたつ。今後「2~3年、連結売上高は伸びない」とみてコストに思い切ってメスを入れる。

企業業績は下方修正ラッシュの様相を呈し、これまでに全産業の36%、製造業では46%の企業が今期の利益予想を引き下げた。日本経済新聞の調べ(時価総額の大きい主要50社対象)では、修正理由の4分の1を「中国」が占めた。

賃金上昇や成長率の低下で中国リスクを意識し始めたところに尖閣問題が発生。中国の指導部交代後も予断を許さない。企業の間で中国戦略を練り直す動きが出始めた。

実行段階に入るのが「チャイナ・プラス・ワン」だ。中国以外に工場をもう一つといった単純な話ではない。この機をとらえ「アジア全体をあたかも日本一国のように見立てた広くて深い展開」(広島経済大の糠谷英輝教授)を実現。事業構造をより強いものに変えようとする動きだ。

今期見通しを上方修正したフォスター電機はその先駆者。iPhone向けのヘッドホンが好調ないわゆる「アップル銘柄」だが、それだけではない。工場をアジア各地に分散させ、アップルの急な増産要請にも機動的に対応できる力こそ同社の強みだ。

「中国集中は危険」と06年から他地域に展開し、ベトナムを主力工場に、インドネシアのスピーカー工場でもヘッドホンを作れる柔軟な構造を築いた。近く進出するミャンマーはレンタル工場の予定だ。各拠点が自在に伸縮し、最適な生産体制を常に維持する。

対応きめ細かく

販売面では東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々に「日本流」が浸透し始めた。ファミリーマートは日本同様の精緻なモニター試食で「中食」分野を開拓した。タイで「豚肉の辛み炒め」などの100円弁当がヒット。好採算の総菜や弁当が利益率を引き上げている。

パラマウントベッドホールディングスの介護用ベッドはインドネシアでのシェアが5割に達する。日本人と体形が似通うのに加え、交通の便の悪い島々へも日本流のアフターサービスを取り入れたのが決め手になった。高齢化先進国、日本の内需産業が着々とアジアの需要を取り込む。

各国の経済成長につれアジア展開には新たな難しさも出てきた。自国産業育成の政策が強まったり、労働争議が起きたりするのをどう乗り越えるか。

9月中旬、ジャカルタ。ダイハツ工業の新車発表会にはインドネシアのヒダヤット産業相らが駆けつけ、年明けにも発売予定の現地専用車「アイラ」の投入を喜んだ。

現地法人のインドネシア人社長は同国自動車工業会の会長だ。テストコースも建設するなど地元に深く根をおろす。散発するストライキの影響も同社にはほとんど出ていない。

中国でも現地に入り込めばリスクは抑えられる。病院用の心電表示装置を作る日本光電は尖閣問題で入札から締め出されるケースが増えたが、現地子会社の上海光電への影響は小さかった。

経済や政治情勢が刻々と変わるアジアでの事業展開。変化への柔軟な適応力がカギを握る。』


本日の記事は、国内企業のアジア進出について書いています。2~3年前までチャイナ・プラス・ワンは、中国以外の国や地域にもう一つ製造拠点を確保する意味に使われていました。

特に繊維・アパレルのような労働集約型事業の場合、急速に上昇してきた労働賃金や労働者確保の難しさから、製造拠点を中国からベトナムやバングラデシュなどのアジア諸国に確保する動きが活発化してきました。

その動きを、中国以外に製造拠点を確保することから、チャイナ・プラス・ワンと言われていました。

本日の記事でいうチャイナ・プラス・ワンは、アジア全体を製造拠点や市場としてとらえて、国内市場の延長線上で考える視点を指しています。

このときに、中国をアジアに入れるかどうかは微妙です。他のアジア諸国と中国の決定的な違いは、反日が政府の方針としてあるかどうかです。

過去、中小企業数社の中国進出支援をした経験から、反日教育の根深さを今回の中国暴動前から実感していました。

従って、中国進出の目的が現地市場の開拓ではなくて再輸出の場合、中国に製造拠点を持つことを薦めませんでした。

中国内の賃金水準の急激な上昇や、一人っ子政策による労働力不足もその要因でした。

代わりに、アジア諸国内のインドネシアやタイなどを調査して、コスト、社会インフラ、労働力確保、賃金水準、再輸出の可能性、現地市場の購買力、その他リスクなどを勘案して進出先として考え・実行してきました。

この時に最重要視した項目の中に、日本を除くアジア諸国への再輸出の可能性とやり方でした。
アジアは、東南アジアにインドやバングラデシュなどを加えると、大きな市場がみえてきます。

また、これらの国々は、隣接していますので、ものや情報の流れが迅速に行なえる見込みがありました。

もちろん、アジア諸国の社会インフラはぜい弱ですであり、港湾、道路、鉄道。電力不足などの多くの課題があるのが実態です。

しかし、人口増加を背景に市場が拡大している市場は魅力でした。

結局、上記社会インフラの課題を何とかこなしながら、その当時はインドネシアやタイを中心に拠点を確保していきました。

アジア諸国の中で、国内企業が長い年月をかけて投資してきたタイは、社会インフラの充実や電気、自動車関連の産業集積度で抜きん出ています。

国内企業が新規にアジア進出する場合、タイえの今までやり方を事例として行なうのも一案です。

自動車産業の場合、アジア進出は長い歴史と経験を持っています。同日付の記事によりますと、日産自、ダイハツ、ホンダなどの国内自動車メーカーは、タイ、インド、インドネシアなどで、開発、生産、販売などの事業機能を持たせる分権化を進めるとしています。

国内自動車メーカーは、すでにアジア諸国で高いシェアを確保しています。

しかし、今後、アジア諸国での欧米や韓国勢などの自動車メーカーとの競争激化を見越して、現地市場・顧客の要求仕様にあった自動車をより柔軟にかつ効率よく作るため、分散化のやり方を採用しつつあるとみています。

これは、アジア諸国を消費者市場として捉えていることの表れです。

中小企業がアジア進出を考える場合、何度か本ブログ・コラムで述べていますように、現地状況と海外企業を含めた他社の動きなどに関する情報を収集・分析して、よく検討することが重要となります。

そのうえでアジア進出を計画・実行するようにします。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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