日経記事;『日産やホンダ、米へメキシコ製小型車 需要拡大で』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『日産やホンダ、米へメキシコ製小型車 需要拡大で』に関する考察

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皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月5日付の日経新聞に、『日産やホンダ、米へメキシコ製小型車 需要拡大で』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『日産自動車は2013年にもメキシコで小型車「ノート」を生産し米国への輸出を始める。ホンダも米向け「フィット」の生産を日本からメキシコに移し、15年の販売台数を11年の3倍の15万台に増やす計画。

米国では移民の増加もあり燃費性能が高く低価格な小型車の需要拡大が続く。円高の影響を受けにくく関税ゼロで米国に輸出できるメキシコの利点を生かし、米韓勢に対抗する。

米国では車両重量が1.5トン以下で全長4メートル程度の「サブコンパクト」と呼ぶ小型車市場が拡大している。

米調査会社のIHSオートモーティブによると、18年の販売台数は11年実績比7割増の149万台弱に増える見通し。ウォン安を背景に韓国勢が安値攻勢をかけており、価格競争が激しさを増している。

日産自動車は13年後半にも、新興国向けに開発した低コスト車台を使うノートの生産をメキシコで始め、米国市場に投入する。

「ヴァーサハッチバック」の新型車とする見通しで、都市部の需要などを取り込む。ヒスパニック系の中間層や都市部の需要を取り込み、16年度までの中期経営計画の目標である米国シェア10%(11年は8%)の達成を目指す。

ホンダは米国で14年に発売する見通しの「フィット」次期モデルの生産を全量、メキシコに建設中の専用工場に移す。

現行のハッチバックに加え、セダンと小型多目的スポーツ車(SUV)を発売。燃費性能も3割程度高め販売増を狙う。

トヨタ自動車も15年からマツダがメキシコで生産する「デミオ」を基にした小型車を年5万台調達し、米国に振り向けることを決めている。

小型車の強化は米国市場の変化に対応するとともに、顧客が将来、上級モデルに乗り換えることも期待している。

日本から米国に乗用車を輸出した場合の関税は2.5%。韓国製は自由貿易協定により16年に関税ゼロとなる。』


メキシコは、米国と自由貿易協定(FTA)を結んでいるため、同国内で生産した製品は、基本的に関税ゼロで米国に輸出できます。

小型車市場は、国内勢と韓国勢が熾烈な競争を行なっている分野であり、韓国勢はウオン安を利用して安値攻勢をかけています。加えて、米国と韓国も、FTAを結んでいますので、韓国製自動車は2016年度から関税ゼロとなります。

国内メーカーは、製造コストが安く、関税ゼロで米国市場に近いメキシコに製造拠点を確保強化することは合理的です。

メキシコにとっても、米国や中南米諸国への自動車の製造輸出拠点となることは、経済・市場の拡大につながりますので、海外企業の投資を積極的に受け入れてFTAの恩恵を最大限有効活用する姿勢を取っています。

国内自動車メーカーが、タイの産業・市場を育てたように、メキシコを米国市場を念頭においてその前進基地として育成することは重要です。

当面、メキシコは米国や中南米市場への輸出目的の拠点でありますが、将来は、メキシコ市場が巨大な消費者市場に成長します。

これは、過去国内メーカーが海外展開・進出して製造拠点として発展させた後に、必ず当該地域が消費者市場として成長してきたことを経験していることによります。

今回のメキシコのように、多くの国内自動車メーカーが集中して投資しますと、多くの現地人が従業員として雇用されます。

進出当初は、賃金が安くても、製造能力の増加と共に現地企業の収益も上がりますので、現地従業員の賃金水準も上がります。

多くの現地従業員の収入が増えることで、購買力が向上して、現地で消費者市場が育っていきます。

自動車でいいますと、現地で作る小型車がメキシコ内で売れるようになります。

また、各国内自動車メーカーが進出することで、自動車産業の集積化が進みます。これは、自動車メーカーと共に、その事業を支援、あるいは、補完する素材・部材・部品メーカーが数多く集まるからです。

米国市場への輸出が堅調に進めば、メキシコは日本にとって第二のタイになります。

日本だけでなく、欧州メーカーも数多く進出することが予想されますので、メキシコの重要性はますます高くなります。

国内の関連中小企業が、新規にメキシコ進出する場合、当分の間、一般的には当該地域のビジネス環境が良いと見込まれますので、進出することのリスクは低くなります。

現取引先からの依頼などで、メキシコ進出を考えることが必要な場面が出ることもあります。また、企業によっては、新規需要開拓のため、メキシコ進出を希望するところもあります。

中小企業がメキシコ進出を考える場合、最重要なことは進出後に現取引先以外の新規顧客獲得ができるかどうかの見究めです。

メキシコ内の潜在顧客の有無、競合他社の状況、強み弱みの確認、今後の事業動向などに関する情報を事前に可能な限り集めて、検討・考察する必要があります。

そのうえで、2~3年の期間を想定した事業計画を作成します。事業計画作成後に、メキシコ進出することを決める姿勢が大事です。

慎重、かつ、迅速に考え・実行することが重要となります。事業計画は、当該企業の行動計画でもありますので、まずはしっかりとしたものを作ることがポイントです。

経産省や中小企業庁などの公的機関が、過去の中小企業の海外展開・進出の実態や状況について、各種の調査結果や白書を出しています。

事業計画作成時に、これらの情報を参考にすることも有益です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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