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日経記事;"欧米勢,インド戦略揺らぐ成長率,7~9月も6%割れ"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月1日付の日経記事に『欧米勢、インド戦略揺らぐ 成長率、7~9月も6%割れ 内需鈍り生産調整』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『インド政府が30日に発表した7~9月期の実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比5.3%と、3四半期連続の5%台となった。

8%程度の高成長から一転した印経済の霧が一段と深まる中、欧米企業は相次ぎ積極的な対印戦略を修正。新規事業の断念やコスト削減など守勢もにじみ始めた。

政府が急ぐ規制緩和も足元の景気テコ入れ効果は乏しく、各社は景気回復後に期待をつなぐ中長期戦略を迫られる。

7~9月期の成長率を詳細に見ると5.28%で、1~3月期(5.33%)を下回り、2009年1~3月期(3.46%)以来3年半ぶりの低成長だった。12年度(12年4月~13年3月)の上半期は5.4%で、過去の年度と比べると02年度(3.8%)以来10年ぶりの低さだ。

「5%超」の数字には先進国の感覚と違う評価が必要になる。人口12億のインドは人口増加要因だけで最低2%成長が見込まれるという。大多数が成長を体感したとされる05~07年度は9%台で推移しており「5%台の成長など無いに等しい」(印大手銀幹部)からだ。

成長鈍化の主因は原動力だった内需の落ち込みだ。物価抑制を優先する中央銀行の高金利政策や、政府の産業政策停滞を背景に、12年度上半期の内需の成長率は2.7%と00年度(2.1%)以来12年ぶりの低水準を記録。内需鈍化を受け、外資系企業には対印戦略を縮小する動きがみえる。

独シーメンスの現地法人は7~9月期に、00年以降で初となる最終赤字を計上した。主因は風力発電機用タービンの現地生産計画を断念したことに伴う減損処理だ。

タービンを含むエネルギー関連事業が落ち込み、売上高も前年割れ。「今春から同僚を伴う出張は厳禁」(現地駐在員)とするなど経費節減も進める。

米ゼネラル・モーターズ(GM)は10月、現法への出資比率を50%から91%に高めた。一見積極的にも見えるが、実は商用車事業参入を担うはずだった合弁相手の上海汽車が持ち分を減らしたことによるもの。

現法はこの参入計画を棚上げした。乗用車販売も10月まで7カ月連続で2桁減が続き生産調整もする。新規事業を手掛ける余裕がなくなったのが実情だ。

韓国サムスン電子は利益を度外視して販売を支える。原材料高にもかかわらず販売価格は据え置く。10月中旬から11月末までの商戦期には13万ルピー(約20万円)の液晶テレビ購入者に2万ルピーのタブレット(多機能携帯端末)を景品とした。

こうした中、日本勢にためらいも見られる。携帯電話サービス大手タタ・テレサービシズに26%出資するNTTドコモは出資比率を35%に高められる権利(コールオプション)の行使を7月に見送った。それを機に、約2600億円を投じて09年に参入したインドからの撤退観測も一部に流れ始めた。

成長減速に危機感を強める印政府は9月以降、外資規制緩和など産業活性化策を矢継ぎ早に公表。これを好感し株価は8月末から1割上昇した。ただ野村ホールディングスの現地エコノミスト、ソナル・ヴァルマ氏は「規制緩和の決定から投資が膨らむまで3~4年かかる」と分析する。

設備投資は個人消費と共に高成長の立役者だったが、足元の株高を生かした資金調達も「当面の使途は財務改善」(ヴァルマ氏)。設備投資の優先度は低い。

政府は「投資がけん引」(チダムバラム財務相)する形を想定して12~16年度に年平均8.2%の成長率を目指すが目標達成は遠い。

とはいえインドの潜在性を魅力とみる企業も多い。撤退の選択をしにくい各社は高成長期と異なる需要環境をにらむ中長期的な市場攻略を求められている。』


本日の記事は、最近のインド経済状況と、海外勢の動きなどについて書いています。インドの消費者市場を当て込んで、短期間に売上確保を狙った欧米企業は苦戦をしているようです。

インドは、現在の人口が13億人であり、将来は中国を抜いて15億人程度の世界最大の人口保有国になるとみられています。

そのインドに対しては、中期的なスパンで事業展開を考えて実行することが重要となります。インドの周辺には、インドと同じように人口が増え続けている東南アジア諸国があります。

どの国々も今後の大きな発展が見込まれます。

インドは、記事にありますように、現時点では若干の経済成長の停滞が見込まれますが、中期的には周辺地域も含めて大きな発展が期待されます。

人口増加は、大きな潜在力を証明しています。

国内企業は、今までタイ、中国、インドネシアなどのアジア諸国で、中長期的な視点から海外展開・進出や投資を行なって現地化を進めながら、経済発展に貢献してきました。

タイは、その典型的な成功事例になります。中国も成功事例のはずでしたが、今回の日本企業襲撃により、今後の状況には不透明感があります。

中国は、反日教育を含めて高度な政治リスクを伴いますが、インドを含めた他のアジア諸国にはそれがありません。

国内企業、特に中小企業は、アジア諸国に海外展開・進出する場合、タイ、マレーシア、インドネシアなどへの、進出事例を参考に中期的視点で事業計画を作成し、実行することが重要となります。

短期的視点のみで事業展開しますと、相手国の経済・市場状況などに振り回されて失敗するリスクが高まります。

インドへの進出を考える場合、進出目的がインドの国内市場開拓であるのか、インドから他国への輸出であるのか、あるいはその双方か明確にすることが大事です。

進出当初、他国への再輸出のみであったのが、進出先の経済や市場が拡大を始めて、消費者市場として育つことが今までの経験則で明らかになっています。

その経験から、当初の進出目的が再輸出であっても、将来の市場としての成長性を予想して、販路開拓を行なう、あるいは、現地の要求仕様にあった商品やサービスの開発を進めるなどの事業計画を作成・実行する姿勢が重要です。

また、インドの場合、経済成長率が現時点で低くても、電力、水、道路、鉄道などに関する社会インフラ、あるいは、医療関連などのビジネス領域には、潜在需要が常にあります。

上記事業分野には、インド政府による積極投資や、ODAなどの仕組みを活用した日本政府の支援プロジェクトなども今後、多く動き出します。

インド周辺の東南アジア諸国も似たような状況です。 

白物家電や生活雑貨品などの生活必需品も、現地要求仕様に合ったものを出せば売れる素地は十分にあります。

中小企業は、インドを含めた東南アジア諸国の短期間な経済・市場状況に振り回されずに、3~4年のスパンでの事業計画を作成・実行する姿勢で当該市場と向き合うことがポイントになります。

事業計画作成には、十分な事前情報収拾と検討が必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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