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日経記事;"電子債権の利用急増 手形不要,1年で倍の5万社に"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月27日付の日経新聞に、『電子債権の利用急増 手形不要、1年で倍の5万社に 全銀行結ぶシステム、年度内に稼働 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『企業間の決済で手形や売掛債権に代わるペーパーレスの電子債権の利用が急拡大している。利用企業は10月末に約5万社となり、債権残高は1兆円を超えた。

ともに1年前の2倍強。手形の発行や管理に伴う費用や手間を減らし、中小企業の資金繰りを楽にできる。今年度内にも1300の金融機関をつなぐ新たなシステムも稼働し、「紙の手形ゼロ」の時代が視野に入ってきた。

ある大手企業Aが部品メーカーBから製品を受け取る場合、その場で現金をやり取りせず、後日の支払いを約束する手形を渡すか、一定期間後に代金を振り込むのが一般的だ。Bは手形を銀行に持ち込み、現金を受け取っている。

電子債権はこうした企業間のお金の受け払いを電子データで管理する枠組みだ。Aはインターネットやファクスを使い、支払い相手や金額を記録機関に登録。期日がくればBの口座に代金が自動的に振り込まれる。

電子債権を利用するための登録企業は9月末で4万8000社と前年同期比2.5倍。10月末には5万社を超えた。トヨタ自動車は今年1月から取引先への支払いで利用を始め、3月末の残高が2799億円に達した。

これまでに約100社との決済で導入したホームセンターのコメリは「(紙でないので)印紙税を節約できる」と話す。

現物の手形は2010年までの10年間で半減した。電子債権の残高は1兆円を超え、手形の約1割に達している可能性がある。

将来は紙の手形に取って代わる勢いだ。記録機関を運営する3メガバンクが主に大企業向けサービスとして力を入れ、利用が急拡大した。

三菱東京UFJ銀行は41の地方銀行と連携して電子手形と呼ぶサービスを展開。大手企業から電子手形を受け取った下請け企業が2次下請け企業に譲渡し、2次下請けが地銀に電子手形を買い取ってもらい、現金化するといった使い方ができる。11月には電子債権戦略室を立ち上げた。

みずほ銀行はコメリや全国の生協に商品を提供する日本生活協同組合連合会などにサービスを提供している。電子債権を受け取った中小企業が銀行に申し出れば、たとえば支払企業である大企業の信用力で簡単に現金に替えられるので、中小企業の資金繰りに役立っているという。

地方銀行や信用金庫なども参加する全国銀行協会の電子債権記録機関「でんさいネット」も近く動き出す。今年5月の開業を延期したが、10月から各金融機関と結ぶシステムのテストを始めた。順調に進めば、来年3月末までに稼働できる見通しだ。

でんさいネットは全国1300金融機関を通じ電子債権の発生や譲渡などのデータを一元的に管理するしくみ。いまは電子債権を利用していない地方の企業も使いやすくなり、一気に普及が進む可能性がある。

三井住友銀行は企業の希望に応じ同行独自のサービスとでんさいネットの両方を簡単に選べるようにする。

企業がモノやサービスの支払いに手形を利用しているのは日本、韓国、中国など主にアジアの国・地域。ペーパーレス化は日本が一番進んでいるとみられ、将来はアジアへのシステム輸出を探る声も政府内にある。

電子債権は手形そのものを紛失したり、間違って複数の取引先に同じ手形を渡したりするリスクが小さい。電子債権を分割し一部を譲渡したり、期日が来る前に簡単に現金に替えたりできる。』

最近、中小企業が中小・中堅・大手企業との間で行なっている取引に関する決済方法としては、銀行振込が増えています。

中小企業の視点からみますと、銀行振込が現時点では最も手間がかからない決済方法になります。欧米企業との間では、銀行振込が一般的なやり方になります。

手形決済は、記事にありますように、日本、韓国、中国などのアジア諸国で使われているやり方です。

企業にとって現在の紙による手形決済は、以下の負担が発生します。

・手形発行の事務手続き
・振込手続き
・手形の搬送
・印紙の購入と貼付
・取り立て手続きと交渉、など

しかも、手形は紛失や盗難のリスクがありますので、通常は厳重に金庫などで管理する必要があります。紙の手形は、支払期日に現金化することができません。

紙の手形決済は、上記の負担がありますので、支援先企業には、可能な限り銀行振込を相手に求めるようにアドバイスしてきました。

しかし、取引先が紙の手形決済を強く要求すれば断れないケースが多いのも実情です。この紙の手形決済を解決するやり方が電子債権です。

国内では、大手の自動車や電機メーカーなどを中心に、取引先との間の決済方法として電子債権が普及してきました。

しかし、中小企業間の決済方法としては、電子債権がまだ普及していません。紙による手形決済は、お互いに手間ひまを要するものになっているのが実態です。

各都市銀行は、大手企業とその取引先(下請け企業や2次下請け企業)の間の電子債権システムを提供していますが、中小企業同士の決済方法はほとんど電子債権化されていません。

この観点から期待していますのは、記事にあります地方銀行や信用金庫なども参加する全国銀行協会の電子債権記録機関「でんさいネット」の早期普及です。

「でんさいネット」が普及すると、中小企業同士の決済方法として電子債権が使われるようになることが期待されます。

ほとんどの取引が電子債権化されると、中小企業は、電子債権をいつでも自由に譲渡や割引ができるようになり、資金繰りに容易に活用できます。

これらの処理は、全てインターネットがつながったパソコン上でできますので、連絡取りや外出などの手間ひまを省けますので、極めて効率的になります。

ほとんどの中小企業は、ネットがつながったパソコンを使っています。

また、電子債権なら、手形、振込、一括決済など、複数の支払手段を一本化することも可能となりますので、決済方法に関して取引先同士の効率向上が図れます。

電子債権は多くのメリットを生みますので、近い将来に、紙の手形決済から電子債権化に一気に移行することを強く期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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