家の中では色々な音がします。夜中に梁が乾燥して割れる音にびっくりして目を覚ます事もあります。水道管の音が気になることもあります。こんな音は聞きたくもありませんが、家族間で出る音はどうでしょう。子供が二階で煩いとか、一階のテレビの音が煩いとかです。
防音室の様に力任せに遮音してしまう方法もありますが、家族同志が気を使い合う方が絆が強くなるかと思うのです。二階で子供が騒いでいれば、親から喧しいと叱られ他人を気遣う心が養われ、一階のテレビの音が煩ければ、子供が勉強に集中できないだろうと気遣うのも親心です。
また、吹き抜けなどを設けてわざと家族の気配を感じる事の出来る家の造り方もあります。考えてみてください。親が子供と一緒に生活出来るのは80余年の人生の中で1/4有るか無いかです。早い子であれば18歳で一人暮らしを始める子もいるでしょう。家族と云うのは不変にみえて実は儚いものなのです。家族でいる間はせめて気配を楽しむ心の余裕が欲しいものだと考えています。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
「●家を建てよう!!」のコラム
建築条件付土地分譲の弊害を考える(2017/04/07 15:04)
秀光ビルドの家を調査しました(2017/03/27 12:03)
防火構造と準耐火構造(2017/02/09 08:02)
火災対策(2017/02/04 11:02)
割安なハウスメーカーは?(2017/01/11 09:01)
このコラムに類似したコラム
竣工体感会レポート2~先輩・建て主さん~ 山道 勉 - 建築家(2011/09/30 14:00)
いい家ってなんだ(家造りに立ち向かう心の話)(1) 樅木 貞夫 - 建築家(2011/08/11 00:54)
マジック~包み込む居心地のなかで 山道 勉 - 建築家(2011/06/04 13:37)
五感を通して家は心を育む/ブレーンストーミング 9 東島 鋭 - 建築家(2011/05/10 00:00)
五感を通して家は心を育む/子どもの目線 8 東島 鋭 - 建築家(2011/05/04 00:00)