日経記事;"東南アに賃上げの波 最低賃金,主要都市で4割増へ"考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"東南アに賃上げの波 最低賃金,主要都市で4割増へ"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月25日付の日経新聞に、『東南アに賃上げの波 最低賃金、主要都市で4割増へ 企業収益や物価に影 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 好調な個人消費と投資を追い風に経済成長が底堅い東南アジアで、賃金引き上げの波が広がっている。インドネシアやタイの主要都市では政府が2013年の最低賃金を前年比で4割以上引き上げる。

購買力を高めて成長を維持する狙いだ。消費増の恩恵を得られる企業が出てくる半面、最低賃金がインフレ率の10倍近く上昇することで事業の採算性や物価の制御に混乱をもたらす可能性もある。

インドネシアの主要都市では24日までに、来年1月発効の最低賃金がほぼ出そろった。ジャカルタは前年比44%増の月220万ルピア(約1万8700円)へと急増。これまでは数%から10%台の伸びで、当面のインフレ率も4%台にとどまる。

「この決定を歓迎する」。イスカンダル労働・移住相はジャカルタ州政府を持ち上げ、経営者側をけん制した。

工業団地が多い西ジャワ州でもボゴール県が前年比で7割強上がるほか、トヨタ自動車などが主力工場を置くカラワン県でも6割近く上昇する。同州などでは業種別の最低賃金も年内に決定。都市ごとの最低賃金に上乗せされるため、賃金上昇の増幅は不可避だ。

◆度重なるデモ 

賃上げは労働者らによる度重なるデモなどに押された格好。インドネシアでは富裕層や外資メーカーが消費の活況を享受する一方、労働者が待遇改善に実感を持てずにいる。従来は低賃金を売りに外国企業を引き付けてきた政府も内需振興を急ぎ始めている。

タイではインラック政権が4月、バンコクなど7都県の最低賃金を1日300バーツ(約780円)に改定。今月には残る70県も来年から一律300バーツに引き上げると決めた。今年3月末比で4~9割の上昇となる。

ベトナム政府も一般労働者の最低賃金について、来年1月の引き上げを検討中。外資企業が集積する首都ハノイ市やホーチミン市では月270万ドン(約1万円)へと35%上昇する可能性がある。

マレーシアでは最低賃金制度を来年1月に初めて導入する。首都クアラルンプールがあるマレー半島で月額900リンギ(約2万4千円)。ナジブ首相は「政府から全労働者へのプレゼントだ」と政策転換をアピールする。約300万人の外国人労働者も対象だ。

◆消費喚起も狙う 

賃金引き上げの背景には各国それぞれの事情もある。インドネシアでは国内総生産(GDP)の55%を家計消費が占める。世界景気の減速で資源輸出が縮小するなか、好調な消費が6%台の経済成長の原動力。2億4千万の人口を抱えて雇用を維持するためにも、消費を喚起し6%超の成長を死守する必要がある。

輸出がGDPの7割を占めるタイは、成長の基盤を内需に転換させることが政策課題。先進国の需要減速の打撃を受けた08年のリーマン・ショックなどへの反省もある。

最低賃金の急騰について、インドネシア経営者協会のワナンディ会長は「中小企業や縫製・製靴など労働集約型産業では、大量解雇や撤退が避けられない」と警告。ベトナム日本商工会も当局に異議を申し立てた。

「生産コスト増のマイナス面を、所得向上による需要増のプラス面が上回る」(タイ消費財大手首脳)との声もあり、進出外資は事業運営で慎重なかじ取りを迫られる。』


同日付の別記事にありますように、世界の企業は、東南アジアに集中しつつあります。総投資額は、2011年度実績ベースで約1,200億ドルに達し、ほぼ中国向け金額と同じ規模に達しています。

今後、国内企業の中国への投資は、当面の間、大幅に減額し、東南アジアを中心に増えるとみています。たぶん、欧米企業が中国への投資も加速し、国内企業からシェアを奪うやり方をとるとみます。

国内企業は、当面中国市場では苦戦を強いられることになります。国内企業は、事業拡大のために、より一層東南アジアへの投資を拡大します。

多くの中小企業も、今後の新規海外展開先に東南アジアを考えることは、合理的です。私のところにも、東南アジアへの進出相談案件が増えています。

中小企業から、海外展開・進出の相談を受けるとき、私は、まず進出目的と将来像を聞くようにしています。

中小企業庁が毎年発行しています「中小企業白書」に書いてありますように、多くの中小企業が海外展開に失敗している実態があります。

失敗の要因は多くありますが、中で最も大きい理由は集客ができないことになります。ほとんどの中小企業にとって、販路開拓・集客は難しい課題になっている実態があります。

当初の海外展開の目的が安い労働力の確保や、既存顧客・取引先からの要請で海外進出したとしても、進出した国の状況や取引先との関係の変化などにより、ある日突然、事業環境が変わって今までの事業のやり方を継続することができなくなる可能性があります。

それが多くの中小企業が海外展開に失敗する大きな原因になっています。失敗すると、中小企業は倒産するリスクもあります。

そこで、私が中小企業から海外展開・進出の相談を受けたときに、上記しましたように、進出目的と将来像を確認し、その上で支援させていただくかどうか決めるようにしています。

海外展開・進出を行なうときに、最も重要なことは十分な事前調査・確認と、今後の3~4年後の事業計画作成です。

事業計画には、当該企業の行動計画を含みます。大事になるのは、自前の販路開拓です。もちろん販路開拓以外にも、現地従業員の確保・訓練や工場の設備投資など、現地化を行なう上で、重要なことは山積します。

しかし、販路を持たないと集客できませんので、日銭の確保ができなくなる問題に直面します。今は、東南アジアでもインターネットが普及していますので、ネット通販の積極活用や、自社のWebサイトを充実させて、宣伝広告も行なえる状況になりつつあります。

ITの積極活用は、必須条件の一つです。IT活用により、集客も以前に比べて敷居が低くなりつつあります。事業計画にはIT活用が含まれ、重要なツールとして位置づけられます。

同時に、成長センターの東南アジアには、日本のみならず世界の企業が殺到していますので、競争も激しくなります。

他社も当然のごとくIT活用しますので、他社との差別化・差異化をどう実現していくか考え、具体策を事業計画に入れます。


このように、事前準備を用意周到に行なって初めて、海外展開・進出を考える慎重さが重要です。

労働集約型の企業であれば、まずは、バングラデシュやミャンマーなどに進出して日本や周辺東南アジア諸国への再輸出を行なう。並行して、東南アジアなどでの自前の販路開拓を1~2年で行ないながら、足腰強化していくやり方が現実的です。

周辺の状況や情報に振り回されないで、現状と将来像をしっかりと見据えて確実な事業計画を作成することが何より重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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