幸せな世界の存在する場所

「世界」という言葉があります。

この世界という言葉は仏教用語なんですね。



「世」は、過去・現在・未来の時間を現し、
「界」は、東西南北と東北・東南・西北・西南に上下を加えた十方を現します。

つまり、この世の時空全てであり、地球だけではなく宇宙全体のことを差します。



「この世界…」と言うと、
一つの世界に地球の人口70億人が住んでいるように思えます。

ですが、それぞれの心がある以上、別の世界に住んでいるとも言えます。



外界から視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・意覚の六感を通して入ってきたものは、
それぞれの体験によって受け止め方が変わるので、決して同じではありえません。

肉体としての五感の感覚はもちろんのこと、
それまでの経験から出来た心によって、目の前の世界は変わってきます。



人は生きている以上、心の世界から抜け出すことは出来ません。

その心の世界というものが、自分の住む世界を作り出しているわけですね。

70億の人口がいれば、70億の心の世界があるというわけです。



争いが多い世の中を見て、「この世界は…」と嘆いても、
その世界というものは、自分の心に映っている世界に過ぎないわけです。

自分が感じている世界は、自分とかけ離れて存在しているように見えるけれども、
実のところは、自分の心に映っている世界に違いないんですね。



幸不幸というものは、本人の心の感じ方以外のなにものでもありません。

自分の外の世界に幸せな感じを追い求めている以上、
自分の世界に本当に幸せというものが現れることはないんです。

自分の内にこそ、幸せな世界というものが存在しているんです。



行き詰る事の無い幸福の世界というものは、自分の足元にあります。

誰かや何かにすがっても幸せというものは手に入りません。

周りと比較することなく、自分の内面を見つめて本当の幸せを掴んでみませんか？

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