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日経記事;"東芝,車向け高機能半導体を強化 安全技術に対応"考察

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皆様、
 
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月21日付の日経新聞に、『東芝、車向け高機能半導体を強化 安全技術に対応』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東芝は自動車向けの高機能半導体事業を強化する。画像認識用で最新型の大規模集積回路(LSI)の量産を年内にも始める。車載カメラ用のCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサーも来春量産に入る。

世界の自動車メーカーが導入を始めた先端安全技術に対応する。高機能半導体の売上高を2020年までに現在の2.2倍の1000億円にする。

近く量産を始めるのは画像認識用のLSI「Visconti2」。カメラが映す画像データを高速処理し、車両前方の歩行者や別の車両、道路の白線や標識といった複数の対象物を同時に検知する機能を持つ。

今後普及が予想される緊急時にブレーキを自動で作動して衝突を回避する最新の安全システムに対応する。来春から量産するCMOSイメージセンサーとセットで「歩行者衝突回避/緊急ブレーキシステム」として提案する。

車の走行状況を制御するマイコンは、新幹線や昇降機で培ったモーター制御技術を盛り込んだ新型を開発する。中核部品にかかる負担を従来の半分に減らし、空いた容量を自動車向けの次世代通信機能などに振り分けられるようにする。

東芝の11年の車向け高機能半導体の売上高は約450億円。大半が日系自動車メーカー向けのもよう。20年には欧米や韓国メーカーとの取引を増やし、海外比率を3~4割に高める計画。主に大分工場(大分市)で生産する。

東芝の車載半導体は高機能半導体のほか、ダイオードやコンデンサーなどの単機能半導体がある。』


現在、各自動車メーカーは、自動停止装置などの安全システムを差別化・差異化ポイントの一つとしてアピールし始めています。

また、米国では公道で自動車の自動運転の試験も始まりました。

自動車は、快適性と安全性を更に高めるために、ITと電子技術搭載をさらに高めようとしています。安全運転や自動運転で最重要技術・部品の一つになるのが、センサー技術・部品です。

センサーは人間の目の役割を果たします。従って、センサー部品は、高感度・高精細性能が要求されます。

次に必要な性能は、高速の画像処理技術です。画像は非常に大きなデータとなりますので、瞬時に対象物を見極めて、人であれば急停車することを可能にする必要があります。

東芝は、車載カメラ用のCMOSと、画像認識用のLSI「Visconti2」(カメラが映す画像データを高速処理し、車両前方の歩行者や別の車両、道路の白線や標識といった複数の対象物を同時に検知する機能を持つとのこと)を近々に量産します。

車載用との部品やデバイスは、一般の業務用とよりはるかに難易度の高い、耐久性や信頼性を要求されますので、これらの部品を開発・製造する企業は限定されます。

東芝は自動車用とのCMOSやLSI技術で、差別化・差異化できるものを持っており、今後の自動車の安全性能や自動運転化に貢献します。

同時に、東芝がこれらの分野で圧倒的な技術力を持てれば、韓国、台湾、中国などの海外勢に対して優位性を維持・強化し続けられます。

汎用化した半導体では、海外勢に対するコスト競争力を失っていますが、上記のような高度な産業用とでは国内企業の競争力が顕在しています。

CMOSに関しては、一般民生用とでソニーの存在力が群を抜いています。オリンパスが、ソニーとの連携を決めた理由の一つがソニーの持つCMOSでした。

ソニーは8月20日に、デジタルカメラの中核部品となる新型のCMOSセンサーの出荷を10月から始めると発表しました。

このCMOSは、スマホの画像センサーとして使われるとのこと。このCMOSは、光を受けるセンサーの裏面に画像処理用の半導体を張り合わせる独自技術でチップ面積を小型化しました。ソニーだけの独自技術とされます。

記事によると、ソニーの画像センサーは米アップルなどスマホ大手が採用しており、携帯向け画像センサーの世界シェアは2013年3月期で約23%の見通し。独自技術をテコに攻勢をかけて、2014年3月期に世界シェアを3割以上に引き上げる計画とのこと。

東芝とソニーのCMOSは、九州にある半導体工場で作られています。九州は、半導体国内生産の3割を支える「シリコンアイランド九州」と呼ばれています。

ソニーは2013年9月までに長崎県諫早市の半導体工場で約800億円を投じて、デジタルカメラや医療機器などに使われる画像センサーの生産能力を月産4万5千枚(300ミリウエハー換算)から3割以上増強すると発表しました。

東芝やソニー以外でも、三菱電機はパワーデバイス製作所(福岡市)に2014年3月に、電力変換や鉄道車両の制御に使われる「パワー半導体」の設計技術棟を集約、新設する計画を発表しています。投資額は約40億円。

三菱電機はパワー半導体の世界大手。新施設では、シリコンに代わり炭化ケイ素をウエハーに使う次世代型「SiCパワー半導体」の用途開発などに取り組とのことむ。電力損失は従来品の10分の1、高熱にも強い高付加価値製品で、世界市場での地位を固める方針です。

このように、産業用とやスマホ用となどの半導体分野で、で国内メーカーは競争力を持っており、円高環境下でも輸出できています。

産業用とやスマホ対応の高性能半導体で競争力を持って勝ち残っていく企業のやり方は、今後の国内製造業の進むべき方向性の一つを示唆しています。

最終製品では勝組にならなくても、当該製品群を支える高性能・高機能部品で国内メーカーなしには、事業できないプラットフォーム部品を供給するやり方です。

圧倒的な技術でオンリーワンの部品を作り、価格競争に巻き込まれない事業展開ができます。特に、これから最終製品の需要が世界市場で高まる環境、エネルギー、医療分野用との半導体や高機能部品が重要になります。

ソニーだけでなくパナソニックも競争力のある部品を供給しています。

ソニーやパナソニックなどの家電大手も、汎用化し競争力を失った事業に見切りを付け、一つの方法として、上記分野に経営資源を投じて競争力を強化・専門化して安定した収益を確保することをより一層徹底化することの検討を期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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